2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

坪井ひろみ『グラミン銀行を知っていますか』

私は、変な話だが、一点、日本の法律は、おかしいんじゃないか、と思っている。 それは、夫婦における妻の権利(財産など)について、です。 例えば、離婚した女性が、母子家庭、となったとき、なぜ、日本において、これほど、女性は「苦労」しているのでし…

星亮一『偽りの明治維新』

やはり、会津問題に、ふれないわけにはいかないだろう。 北陸、東北地方の人は、たいてい、一度は、修学旅行などで、会津に行っているだろう。例の、白虎隊、である。 こう考えると、坂本龍馬を評価するのも、微妙なのかな。もちろん、その頃にはもう、あの…

消費税ゼロ

それにしても、すごい不況っぷり、ですね。これだけ、経済活動が縮小すると、地球温暖化への心配もなくなるっていう話なんですかね。 将来について考えることは、この、資本主義社会において、苦痛、であろう。 おごる平家は久しからず。ただ、春の夜の夢の…

宇野直人『李白』

江原正士、という人との対談形式で、李白の、詩を紹介していく(NHKラジオが元ネタらしい)。 李白は、最も、中国の、詩の歴史の中で重要だと言っていいのではないか。杜甫が、彼の、10歳くらい下で、李白の40台で、2年ほど行動を共にするのであるが…

猫駆除?

どうもまた、地域エゴ、の話なのだろうか(朝日新聞)。 野良猫、の「駆除」を、地域から、一切の、野良猫の一掃を目指す自治体もあるようだ。他方は、共存と言いながら、高いお金をかけて、去勢手術をして、自然減、を目指すという。 自分の家の庭を荒らす…

BUMP OF CHICKEN「スノースマイル」

私は別に、ファンやマニアではない。 もっと言うと、「なにも知らない」。 音楽雑誌も見ない。ちょっとアルバムを聞いた印象を書いているだけだ。 こういう日記が、恐らく、ネットで情報を集めようとしている人には、ゴミそのものでしょう。でも、それこそ、…

福岡伸一『動的平衡』

何度か紹介した著者の、最新作。 著者は、一時期、ITブームの後に流行した、バイオテクノロジーブームが、結局のところ、うまくいっていない現状について、注意を喚起している。 世界初のバイオ企業ジェネンテック社が設立されたのは今から約30年前、1…

NHKスペシャル「沸騰都市・東京モンスター」

東京、とは、なんだろう。 「恐しい」。 超効率都市。 わかっているのだろうか。こんな都市は世界中に「ない」。 日本、は今でも、世界のGNPのかなりの部分をしめている。そのかなりが、東京に「集中」している。 これほど、企業が密集していて、しかも、…

宮崎光雄『坂の上に雲はあったか』

私は、自分が思いついたとか、自分が発明した、なんていう、考え方が、大嫌いだ。たいてい、自分が思いつくようなことは、もう、世界中のだれかは、考え、その記録が残されているはずだ。常に、そう考えている。 自分がオリジナルだと思う考えほど、気持ち悪…

小路田泰直『国家の語り方』

この著者については、よく知らない。 著者は、あれだけ、「押し付け憲法」とばかにしていた自民党が、満をじしてもってきた、今回の改憲草案が、「まったく」と言っていいほど現憲法と、「違わない」ことに、注意を喚起している。 これは、どうしたことなの…

BUMP OF CHICKEN「続・くだらない唄」

私は、とりあえず、好きな歌を一曲、選ぶ、という行為が好きだ。そんなことは不可能なのだが、あえて選ぶ。たぶん、次の日には違う曲を選んでいるのだろう。明日なんか知るか。 なぜ、選ぶのか。別に理由はない。ないけど、それが礼儀のような気もしている。…

戸田金一『国民学校』

私の、(自称、E・ホッファー譲りの、)大衆運動研究は、いつ終わるやら、ですが、そんなことはともかく、前から、素朴に思っていたことがある。 それは、日本の、むしろ、若者向けの流行歌に、自分たちの親、または、親の世代を描いたものが少ない、という…

三隅治雄『踊りの宇宙』

この前、女子の、フィギュア・スケートをテレビでやってた。 日本のジャンパーは、伊藤みどりの伝統なのだろう。3回転半、だ、4回転、だ、と、本当の天才でもないと、ちょっと挑戦することさえ、ばかばかしい、と思うような、難度の高い大技を、まるで、求…

BUMP OF CHICKEN「天体観測」

あいかわらず、ここのところ、iPod で、イヤホンで、音楽を聞いている。 仕事が終わった帰り道、ツタヤで、大人借りして、例の、フリーウェアで、歌詞を設定して、iPod に入れて、当日で、返す。 とりあえず、その日借りたのを、一日、iPod でプレーして(こ…

秋吉良人『サド』

サドというのは、いわば「つまづきの石」である。それは、どういうことか。今まで、サドについて、多くの言説がつむぎだされてきた。多くのポストモダン哲学者が、実に、熱く、サドについて語ってきた。 日本においては、澁澤龍彦の翻訳が有名だが、現状、そ…

火坂雅志『天地人』

NHK大河ドラマ「直江兼続」、ですけど、最初っから、ものすごい視聴率ですね。大変なことになっていますね。 私は掲題の原作を読む前に、 坂口安吾「無邪気で素直なハリキリ将軍」実伝 直江兼続 (角川文庫)作者: 火坂雅志出版社/メーカー: 角川学芸出版発売…

グナル・ハインゾーン『自爆する若者たち』

著者は、ドイツの社会学者、経済学者、だそうだ。 ジェノサイド研究の、第一人者だそうで、読むとその話題は、多岐にわたる。 著者は、「ユース・バルジ(youth bulge)」という現象に注目する。バルジとは、人口ピラミッドの、外に異様に広がった部分のこと…

NHKスペシャル取材班『激流中国』

今日からかな。さっぽろ雪まつり、だそうで。今年は、韓国の去年、放火により焼失した、南大門(ナンデムン)、もあるそうで。この雪の彫刻というのは、不思議ですね。自衛隊が、いわば、「暇」なんで、実現してるところがあるんですよね。観光にも多く資す…

『バガヴァッド・ギーター』

岩波文庫の、上村勝彦の翻訳。 最近、以下のような新刊を読んだこともあって、いろいろ考えさせられた。 『バガヴァッド・ギーター』―神に人の苦悩は理解できるのか? (書物誕生―あたらしい古典入門)作者: 赤松明彦出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/12/…

NHKドキュメント挑戦「想いを左手にのせて」

ピアニストとして、大学院に通う、内藤裕子さんは、ドイツに留学する直前、ジストニアという病気になり、右手が動かなくなる。絶望の毎日を送っていたところ、その留学先から、奇妙なことに、いいから彼女に留学に来るように、と言う。 左手が動けばそれでい…

NHK「プロフェッショナル・仕事の流儀・弁護士・村松謙一」

夜中に、アンコール放送されてましたね。 今、この日本では、中小企業が、次々と倒産し、社員はどんどんレイオフされ、社長は、自分の全てをささげ、最後は、自分の命までささげ、自殺により、おわびとしようとしている。 村松さんは、弁護士として、この風…

岡林信康「チューリップのアップリケ」

土曜日のフジテレビのミュージック・フェアで歌っていた。 ブログをみると、いろいろ反響があるようだ。 うちのお父ちゃん暗いうちから遅うまで 毎日靴をトントンたたいてはる あんな一生懸命働いてはるのに なんでうちの家いつも金がないんやろ みんな貧乏…

ETV特集「作家・辺見庸・しのびよる破局のなかで」

辺見さんの著作の、私は、いい読者ではない。 辺見さんは、現代の、アキバ事件と、戦前の、夢野久作の、歌との並行性に、注目する。ここに、間違いなく、ある並行性がある。 日本が戦争にどんどんのめりこんでいったあの頃の雰囲気と、あまりに今が、似すぎ…

the street sliders「道化者のゆううつ」

スライダースの初期は、ほんとに、名曲が、多い。 「Dancin' Doll」「One Day」「チャンドラー」。 特に、掲題の曲は、すばらしい。こういう単調なのがいい。 酔いどれオイラの かなしいつぶやきさ 酔いどれオイラの かなしい口ぐせさ ドラムの単調な重低音…

柄谷行人「『世界共和国へ』に関するノート(10)」

それにしても、オバマの糾弾は、強烈であった。 公的資金をもらっていた銀行の、経営者たちが、膨大な金額のボーナスをむしりとっていたことに対する、オバマの強烈な弾劾。 今回の金融恐慌によって、多くのなけなしの市民は破産のうきめに合いながら、国の…

桂島宣弘『思想史の十九世紀』

著者は、はしがきにおいて、奇妙なことを言う。 こうした戦後研究に対する反省と並んで、わたくしに徳川思想を「他者」と痛感せしめたものは、何よりも徳川日本の人々の言説自体であった。たとえば、本書で取り扱っている民衆宗教の教祖たちの言説であるが、…