2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

東京の黄昏、日本の黄昏、国家のクラスタ化

この前の朝生で、なにが衝撃的だったかといえば、政府の一員である、民主党の大塚さんが、これだけの首都(最人口密集地)の「近く」で、これだけの規模の原発事故が起きた事態は、 人類史上始めて だということを強調したことではないだろうか。 (こういっ…

ウルリヒ・ベック『危険社会』

今、あらためて、この本を読み直している人も、多いのではないだろうか。 この本は、チェルノブイリ原発事故「について」書かれた本であると、一般には思われているが、それは正しくない。というのは、本文はすでに、それ以前に書かれていたからだ。 しかし…

原発という「ボロネオの環」

videonews.com で、佐藤栄佐久元副島県知事が、電話インタビューに応じていたが、この方は、地方主権から、原発を考えるとき、非常に重要であることは間違いなく思われる。 彼は知事時代に、基本的には、東電の原発の推進に真っ向から反対していたわけではな…

坂部恵『理性の不安』

原発の議論を眺めていると、どうしても、ある「理性の限界」を超えているのではないか、という印象がぬぐいきれない。 それは、ウルリヒ・ベックのリスク社会論が検討した、問題そのものだっただろう。 自分たちがコントロールできない。そして、チェノブイ…

レベッカ・ソルニット『災害ユートピア』

今回の災害の特徴は、やはり、阪神淡路大震災と比較されなければならないだろう。今週の videonews.com での話にもあったが、比較的被害をまぬがれた地域の人たちが、次々とボランティアでかけつけたのが、阪神淡路大震災であったが、今回は、原発の問題が大…

肥田舜太郎『内部被爆の脅威』

(鎌仲ひとみ、という方との共著。) 広瀬隆さんが、テレビで、解説した内容が、YouTube でアップされているが、おそらく、今後は、この内容を基本線に、大マスコミも放送せざるをえないだろう。 彼は、初動において、今行われている、電源を引いて、冷却装…

放射能都市

計画停電は、東京の場合は、場所によっての実施に、今のところはなっているようだ。本当の中心部は今のところ、電気を止めないようにしているということなのだろうか。 しかし、この措置が今の、スーパーでの日用品の買い占めの状況をあおってしまったことは…

考えることの強度について

原発は、とにかく直近は推移を見守るしかないのだろう。 給水ポンプが燃料切れで止まったために燃料棒が完全露出した件は、東電の作業員の初歩的な確認ミスという報道があった。こういった訓練をしていなかったということなのだろう。しかし、そのことによっ…

河田惠昭『津波被害』

今回の地震を、たとえば、400年に一度だとして、たとえそうだったとしても、400年の間には一回は起きても不思議ではなかった、ということを意味しているのだとしたら、それが、3日前に起きたとしても、不思議じゃなかったということになるだろう。 そ…

原子力発電所

昨日一日は、限りなく想定されうる最悪であった。 一昨日、懸念について書いた、原発の問題について、いろいろ事態が推移していることもあったわけだが、テレビの大本営放送は、国民の不安をあおらないことが目的なのか、専門家(専門の大学教授や、技術者)…

この事態を直視すること

東京も、まだまだ少し、余震が続くだろう。揺れは大きかったが、個人的には比較的冷静であった。東京に上京する前にも、地震にあったことがなかったこともなかったことが理由だろうか。 今は、歩いて家まで帰り、テレビを見ている。 それにしても、東京は、…

高学歴者の「動物」化と「ルール・共感」

正直に言って、私は、社会主義の何が悪いのかを分かっていない。そういう意味で私は左翼と言ってもいいのかもしれないが、そもそも、人々がなぜそう思わないのかが、まず分からない。 社会主義という言葉は、いろいろ、いわくつきの使われ方をしてきたことも…

荻上チキ『社会的な身体』

多くの人々が生まれてから、今ここに至って、あらためて、大きな「いらだち」とともに考えていることは、 なぜ「生きづらい」のか であろう。 セカイは進歩する。それは、さまざまなテクノロジーの発展とともに、さまざまな商品が生まれていることからも、了…

三浦展『これからの日本のために「シェア」の話をしよう』

資本主義は、「自明」なのか? こんな問題提起は過激だろうか。たとえば、資本主義において、当然、この「運動」のドライブを加速させるのは、「交換」である。 商品:売り手 --> 買い手 お金:買い手 --> 売り手 さて、商品を売って、お金を手にした売り手…