2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

福島の子供たちについて

今の日本で最も大きな問題は、間違いなく、福島の子供たちではないだろうか。 しかし、それは「どういう意味で」問題なのか。 非常に残念なのは、そもそもこういったときに、子供の教育政策は、どういったものであるべきなのか、という方向で語る論者が見当…

経産省「実質」解体論

福島原発の事故からの、一連のこの国の議論の流れは、ある意味「想定された」 つまらなさ に結果しているように思える。政治において、減原発に正面きって反対する人はいない。もちろん、心の中では歯軋りしている人は、星の数ほどいるのだろうが、だからと…

椎名林檎「林檎の唄」

罪という言葉は日本人には馴染みがない。 もちろん、古事記にも日本書紀にも、こんな言葉はないのだろう。普通に考えるなら、罪は聖書の創世記のアダムとイブの話を思い出すであろう。 おそらく、ニュートンの万有引力の話も、こういった聖書を意識していた…

吉永裕ノ介『ブレイクブレイド』

すでにコミックにして、10巻まできている作品だが、その第10巻は一つの区切りとなっているだろう。 この世界においては(クルゾン大陸)、地中から化石燃料が採れない。そのかわりに、ここにおける人間には、生まれつき「石英」という鉱物を通して魔力が…

お年寄りのIT化、ユビキタスのクラウド化、個人の多層化

近年もよく言われることが、インターネット利用者の分布が明らかに、貧富の差を反映している、ということだろう。 明らかに、貧乏な家庭では、インターネットをやっていない。今まで通り、テレビと新聞の 世界 を生きている。この状態をほっておいて、今の、…

ユビキタス機器の「自作」

スマホが今までの携帯電話に代わって売れている、ということがよく言われる。しかし、どうだろうか。スマホを使い始めている国民にとって、これが携帯電話で「ない」と言われてもピンとこないんじゃないか。 それは、スマホがケータイの機能を基本的には完全…

インターネットはなぜ「不快」か

ネット言論なる言い方があるが、多くの人が思うことは、とにかく、ネットは人の怒りのスイッチを入れるところがある、ということだろうか。 なぜなのか、と考えると、そもそも、「人の怒りのスイッチを入れない」と考える方がどうかしてるんじゃないかな、と…

小島毅『「歴史」を動かす』

日本で最も「遅れている」学問はなんだろう。間違いなく「日本史」だろう。 戦後、日本の教育は「自由」になった。つまり、戦前の歴史教育は皇国史観であったわけだが、戦後はその軛から逃れたはずだ。ところが、どうだろう。歴史教育の内容はそれで変わった…

ジェフリー・サックス『貧困の終焉』

ツイッターは、一般に公開の場で、特に、アカウントと共に「会話」ができる機能をもつことにより、日本人の間で、一気に普及した。この普及率において、世界でも群を抜いているのではないだろうか。 ツイッターの特徴については、近年も多くの人が語っている…

イアン・ブレマー『自由市場の終焉』

(以前も書いた記憶がありますが、基本的にコメント欄につきましては、その記事への補足的な意味を少しであれ感じられた場合は、できるだけ承認する考えです。基本的に、どういった考えの方であれ、その人の意見を尊重しますが、しかしそれは、あくまでその…

(微量)放射能が「体に害なし」と言って譲らない連中の正体

私たちは、むしろ、今、脱原発に反対している人たちが、どういったロジックによって、そう主張しているのか、を丁寧に「ねちねち」と検討する必要があるんじゃないかな。彼らがなぜ、そういった主張をしているのか。私たちはそういった (中野重治的)闘争 …

橋爪大三郎「やっぱりふしぎな、キリスト教」

私たちは「言語」というのは、 翻訳 できると思っている。つまり、言語にはそれが指し示している 意味 というのがあって、それを介して、意志伝達は「成功」すると思っている。こう思うことには、根拠があって、それは、実際に「成功」してきたからだ。江戸…

星宮社の言う超能力

アニメ「電波女と青春男」は、ラノベの第3巻の途中で最終回となった。この第3巻の重要な位置を占める存在として登場するのが、 星宮社(ほしみややしろ) という、自称超能力者兼自称宇宙人の、まあ、謎の家出少女、ということだ。 この、見た目はエリオと…

地方へのアンビバレントな感情

東日本大震災の被害は悲惨の一言で、今、復興がさかんに語られている。 地方の復興は、まったなしで求められているものがある。 しかし、他方において、私には地方へのアンビバレントな感情を拭いきれない。 というのは、近年の、私が 高校生時代 までを過ご…

武田隆『ソーシャルメディア進化論』

よく考えると、企業というのは不思議だ。 大人になると多くの人は、サラリーマンになる。つまり、賃金労働者であるが、その特徴は、その企業に(ある一定の範囲の)時間を支配されることで、一定のお金をもらう、というトレードオフの関係と言えるだろう(も…

顧客の「支配」を欲望する「グローバリズム」

(ダイアモンド社のサイトにある以下の記事は、私が考える日本社会の未来のヴィジョンを、より経済的裏付けをもって、描いてくれたように思う。 私たちは、貨幣を「超えた」交換が今後、非常に増えていくのではないか、と予想している。それは、ネットが基本…

BUMP OF CHICKEN「beautiful glider」

カントの純粋理性批判を、ものすごく切り詰めて、一言で言うなら、 アンチノミーがアンチノミーとしてしかありえないのは、人間が「時間的・空間的」な存在でしかありえないからで、それを矛盾と考えてはいけない といったところだろうか。一見、対立した意…

恐い人

原発の問題とは、結局のところなんだったのかな、と考えると、三つあって、 原発が、チェルノブイリや福島。いや。それ以上のシビア・アクシデント事故が、けっこう簡単に起き「た」ということ(今回の福島も非常に深刻な事態が続いているが、原因を問うまで…

槌田敦「核武装を準備する日本」

私の素朴な疑問は、そもそも、ウランを採掘・精錬している「企業」がいるんでしょ、っていう事実だ。 つまり、この企業は、もちろんお金儲けのために採掘・精錬しているわけで、そうやって作ったウラン原料を、ただ作るだけのために、毎年、それなりの量を作…

反原発派のエクソダス

ニコニコで、あいかわらず、勝間さんは、微量放射性物質は人体に影響がない、という主張を「科学」と主張していますね。それに対して、東さんが学会にもいろいろな主張がある、と中和してましたがorz。 今、浜岡原発はどんどん津波対策で高い壁を作っている…