2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

コピペ社会

すっかり有名になったSTAP細胞なるものの小保方さんの話は、聞けば聞くほど、うさんくさくなる。ネイチャー誌に掲載されてから、何日もたたない段階で、国会でとりあげられてたなんていう話まである。 しかし、私なんかの感覚からしたら、科学の世界だろ…

『現在知 vol.2 日本とは何か』

ちょっと、いったん、立ち止まって、そもそも、この社会は、どのようにできているのか、と問うてみましょう。 その場合に、どんな「補助線」を引くのかが問題になります。 まず、そもそも、太古からの日本社会が、どういったものであったのかから始めるのが…

エリック・ブライシュ『ヘイトスピーチ』

酒鬼薔薇事件のとき、私たちを恐怖させたのは、この犯人の子供が、実際に、殺人を行う前に、すでに、多くの猫などの動物に対して、同じことをやっていたことであった。 同じことは、オウム真理教についてもそうであった。オウムも、地下鉄サリン事件を起こす…

専門家はどこにいるのか?

以前、この田崎本を、このブログで紹介したとき、私の感想としては、前半の物理学関連の話は、大変に興味深い内容と思って読んでいたが、中盤からのより生物学に関係してくるところに入っていくと、著者の「素人」的な「憶測」が、まともに読める文章でなか…

一ノ瀬俊也『日本軍と日本兵』

私は、明治維新から、第二次世界大戦が終わるまでの、日本という国がどういった国であったのかを考えることは、あらゆることの基本だと思っている。 それはちょうど、今、70歳くらいの人たちが「子供」の頃が終戦だということから考えても、私たちの「自明…

あざの耕平『東京レイヴンズ』

よくよく考えてみると、功利主義というのはよくできている。あらゆる社会の物事を説明可能なようにさえ思わせる。しかし、他方において、多くの場面において、大衆は「不合理」に思われる行動をしてきた。しかし、結果としてそれが、さまざまな政治の変革で…

柳田国男『「小さきもの」の思想』

掲題の本は、柄谷さんによる、柳田のアンソロジーであるが、私はこれを読んで、非常にショックを受けた。つまり、柳田国男がいかに重要な存在であるのかを、非常に印象付けられたからだ。 柳田こそ、日本が世界に胸をはって自慢できる、ほとんど唯一と言って…

コピペ博士

(そういえば、ホリエモンの本って、佐々木俊尚さんというゴーストライターによって書かれていたんだそうですね。ということは、ホリエモンと佐々木俊尚さんの全ての本は、どっかのだれかが書いた文章の コピペ だと思った方がよさそうですね。彼らは、その…

橋山禮治郎『リニア新幹線』

私も少しは、年齢を重ねてきて、いいオッサンになってきて、一つ分かったことは、本当に「悪魔」っているんだな、ということだ。 こんなことを言うと、なに、いつもの「トンデモ」かと思われるかもしれなが、別にそう思われたってかまわない。悪魔は悪魔だ。…

予備校をぶっつぶせ

茂木健一郎さんの、予備校ぶっつぶせツイートが話題になったが、彼の言っていることをよく読んでみると、どうも、この発言を批判している人たちは、なにか誤解をしているんじゃないのか。 というのは、茂木さんは「偏差値」という、予備校が「公開」している…

長渕剛は「問題」か?

以前、このブログで長渕剛について書いてから、私なりに、ちょっと興味があったのだが、ここでは少し、そのことについて、まとめておきたい。 (歌詞を削除しました。。2015/01/07)(長渕剛「ろくなもんじゃねえ」) 長渕が若い頃の「アイドル」路線から、…

若者を「社会」は援助すべきか?

経済学者の議論というのは、どうして、こう「より悪くなる」「比較的まし」の議論しかないのかな、というのは素朴な疑問である。つまり、この国の「形」を変える、という発想があまりない。選択肢は、すでに過去に語られていなければ「おかしい」と言いたい…

柄谷行人「付論 二種類の遊動性」

柄谷さんの近著、『遊動論』を読んでいて、基本的にこの人は、一貫している、という印象を受ける。昔からの関心を基本的には、続けて考察している。つまり、ずっと、「探究」の続きを書いている。 『探究2』において、ルソーの自然人の話がある。この場合に…

春野友矢『ディーふらぐ!』

ある意味において、私たちの人生における、「あらゆる」ことは「ゲーム」だと言ってもいいのもしれない。それは、例えば、自分が「どう振る舞うのか」であったり、自分と関係することになった人が、自分の働きかけに対して、どう「反応」するのか、というこ…

正義論序説:補説一「大衆とは誰か」

近年、非常に拡大してきたネトウヨなどによる、外国人排斥運動を、たんに、差別論として論じることは、彼らの「欲望」に対応して考えているとは言えない。 このことは、同様に、「自虐史観」や、「自主憲法」についても言える。 つまり、こういった運動に特…

正義論序説:補説二「戦中における<平等>」

たとえば、近年の、ネトウヨなどによる、外国人排斥運動を、たんに「特殊」な運動と考えてはいけない。それは、普通に、戦前においても存在したし、むしろ、これこそが、戦前における、日本型ファシズムの特徴であったと考えるべきで、この構造が、ほとんど…