2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

石ころサッカー的感覚

サッカー次期日本代表監督のアギーレが、サッカーは子供の頃のストリートで学ぶと言っていたが、私は、その意味について、ちょっと考えさせられた。 ストリートの思想 とはなんだろうか。ストリートとは「路地」のことである。では、路地はどこにあるのか。 …

姑息な正直さという小役人根性

日曜のNHKスペシャルは、大変に啓蒙的な印象を受けた。 私たち素人にとって、STAP細胞やiPS細胞がどういうものであるのかといったことについては、専門家の話を聞くことで、それなりの印象を受け、なんらかの感想をもつことができる。しかし、今回…

上原れな「Until」

アニメ「White Album2」を見ていて、その内容などどうでもよく、気になったのは、裏で流れている、上原れなや津田朱里の歌であった。特に、上原れなという歌手について、なんともこの特徴的な歌声について。 ベストアルバムに、上記の歌がある。この歌は、ア…

宮台真司『終わりなき日常を生きろ』

この90年代に書かれた薄い本を、あらためて読んでみた印象は、むしろ、前半にこそ、意外な印象を受けた。 つまり、けっこう「まとも」なのだ。 もし事件がオウム真理教によるものだとすれば、きっと二〇年あまり前に起こっ連合赤軍事件との類似が話題にな…

嘉戸一将『西田幾多郎と国家への問い』

九州電力の社長と会食して安倍首相は「川内原発はなんとかします」と言ったそうだが、 http://www.asahi.com/articles/ASG7L74G3G7LUTFK01P.html これじゃあ、完全に、時代劇の悪代官と越後屋だよな。二人して、「おぬしもわるよのお」とか言い合ってるんで…

小林敏明『廣松渉 ---- 近代の超克』

つい最近、最高裁において、永住外国人に「生活保護」の権利(の憲法的裏付け)がない、という判決が下され話題になっていたが、私がその記事を見て思ったのは、東浩紀さんが以前、さかんに言っていて、このブログでも何回か言及した、ゲンロン憲法なるもの…

小林敏明『憂鬱な国/憂鬱な暴力』

明治において、日本の新しい政治形態が模索されていく中で、いわば、その政治形態「自体」に対する 護教 的な、あらゆる「手立て」が模索されていく。つまり、あらゆる「政治的存在」には、それに見合う「正当性」が手当てされなければならない。そうでなけ…

西尾維新『悲業伝』

ここで、今までの、この<伝説>シリーズを、おさらいする意味で、その「まとめ」を行ってみたい。 この西尾維新の<伝説>シリーズの始まりが、3・11での震災をきっかけとしていたことは、この作品を読んでいる人には自明であろうが、もっと正確に言うな…

弱者への差別・暴力

3・11以前において、新自由主義という言葉と共に、派遣社員を斡旋する派遣会社が、新興の企業として注目されていたわけだが、この流れは、基本的は、今においても続いている、と言える。 こういった雇用の流動化の現象は、ちょうど、日本のデフレという、…

白井聡『永続敗戦論』

私たちは、もう一度、本気で、日本という「国家」が、どういったシステムによって成り立っているのかを、考える必要があるのではないのか。 そういった意味において、今回の videonews.com における、白井さんの話は、非常に明確だったのではないか、と思っ…

司波達也という「ダークヒーロー」

小説『悪の教典』について、遠隔操作ウイルス事件の片山被告が言及したことは、大変に興味深い印象を与えた。つまり、ダークヒーローについて、彼が言及したことが、近年の「ネトウヨ」的現象の一つの証左として受け取られた、というふうに解釈できるからだ…

小林敏明『風景の無意識』

プラトンのイデア論を始めて聞いた人の多くは、びっくりするであろう。私たちは、ある意味において、産まれたときには、すでに、 なにもかもを知っていた と言うのであるから。しかし、なぜこういったアジェンダ・セッティングがされたのかと考えれば、つま…