2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

一億総活躍の顔

安倍政権の「一億総活躍社会」は、まずは最初に女性ということで、SPEEDの今井を担ぎ上げたわけであるが、彼女の夫の問題でヘタを打ってしまった。 そして、本丸として登場したのが、乙武さんであった。彼はそもそも、他の野党からの出馬を検討していたとこ…

月尾嘉男『日本が世界地図から消滅しないための戦略』

なんというか、こういう言い方をしては申し訳ないが、私がいわゆる学者の人とかを信用しないのは、そういった人たちが言っていることが、どう考えても恣意的に聞こえるから、なんですよね。つまり、今の状況の全体を考えて、その中で十分に バランス をとっ…

アニメ「あおかな」の謎

アニメ「蒼の彼方のフォーリズム」は確かに最終回を迎えて終わったのであるが、一体、これはなんだったのか、といった感慨をもたれた方は多かったのではないだろうか。 どういうことかというと、ようするに、このアニメは昌也が主人公ではなかったのだ。間違…

悪は、どういう形で存在するのか?

カール・シュミットは政治とは、敵と味方を「区別」することと定義した。これはどういうことかというと、ようするに 内と外 ということなのである。つまり、これは 国境 のことと言ってもいい。なにか気づかないか? 中田先生の言う「領域国民国家」に対応し…

自明くん

自明性の哲学というものがある。それはどういうものかというと、その代表的な人がハイデッガーということになるが、ようするに、フッサールの現象学に連なる一連のものと考えるといい。 以前、形式論に対して、意味論はトートロジーの形式になっている、とい…

非ネイティブ英語=エスペラント語

エスペラント語というのは、一時期流行した世界共通言語だったわけだが、今では、まあ、だれも知っていない。 それは、エスペラント語が「必要なくなった」と考えるより、その「オールタナティブ」が、なんらかの形で満たされているから、と考えられるであろ…

中田考 内藤正典『イスラームの講和』

シリア内戦は、世界を変えようとしている。 今回のベルギーでのテロについては、何度も言っているが、ヨーロッパは、ここのところ、何度もテロを受けている。それは、実際に多くの被害がでた場合だけについて語っているのではなく、テロ未遂も含めれば、かな…

サウジアラビアという国

私たちは結局のところ、忘れてしまっているようだが、日本は戦争に負けたわけである。そしてどうなったかというと、アメリカに占領されたのだ。それが、戦後の出発だったわけであり、そのアメリカと日本のまあ、今の自民党に連なる連中が、一緒になってこの…

政治目的論

柳田國男ではないが、あらゆる文化は周辺に広がっていく。流行は遅れて、周辺に広がっていく。ということは、どういうことかというと、周辺には、 過去の私たち が残っている、ということになる。例えば、日本の田舎に行くと、その土地の人は私たち都会の旅…

メンバーシップ型

安倍政権が、日本共産党を「破防法」の対象だということを、「閣議決定」したという、バカバカしさは、じゃあなんでそんな政党が今まで、当たり前のように、野党として活動してきたんだろうな、という話なわけであろう。 ずっと、国会で自民党は日本共産党と…

村田雄介『ワンパンマン9』

少年ジャンプ的な何かを考えたとき、例えば、本宮ひろ志の一連の作品があって、その延長に、車田正美のような「リングにかけろ」のような作品があって、そして、その延長に、今のワンピースや、ワンパンマンのような、より シュール なものがあらわれて、と…

松尾匡『自由のジレンマを解く』

世の中の「自由論」がおかしいのは、それが「左翼」の思想だから、といった考えは、私はものの本質をとらえている、と思っている。 ここで「左翼」とはなんだろう? 「左翼」の特徴は、 論点先取り にあると思っている。つまり、そこには「仮定」が含まれて…

東京のJR

東京に住んでいると、どうしても納得のいかないことがある。 それは、JRという、これだけ多くの人が毎日利用している交通機関が行っていることが、変なのだ。 まず、なぜ、日本語でぼそぼそと「乗客」に向けてアナウンスをするのだろう? これが変なことは…

アントニオ・ネグリ マイケル・ハート『<帝国>』

日本の戦後の自民党政治を見ていると、さまざまに「アメリカ」の影が見えてくる。つまり、日米地位協定に始まり、さまざまな日本の意志の決断の場には、アメリカが実質的に 介入 してきた。いや。介入したかどうかは関係ない。民主党政権が脱原発を政策とす…

意味の自己言及性

スティーブン・ジェイ・グールドという進化論学者が、「パンダの親指」なるものに注目したことは有名だ。つまり、私たちはパンダが、まるで人間のように器用に笹の葉を食べている姿を見て、まさに、人間が「物を掴む」ように、笹の葉を掴んでいる姿が、実は…

日本の産業政策と大学教授職の枠

明治維新以降の日本という国は、一つの「産業政策」によって、構成されている、と言えるであろう。 ということはどういう意味かというと、ようするに、 官僚<主権>論 なのだ。日本の学者も、東大卒のエリートも、名前は出さないけど、多くの国家官僚の「同…

原田伊織『官賊と幕臣たち』

戦争とはなんだろう? 戦争は、ある意味において、非常に近代的なものなのかもしれない。その意味は、戦争の本質に関係している。 戦争が行われるとは、どういう意味か? 戦争は人殺しである。ようするに、戦争を行うためには、人殺しを行う「主体」を必要と…

託児所落選問題

私にどうも解せないのは、今回の「託児所落選問題」において、普段は自らを「リベラル」と自称しているような「経済学者」や「社会学者」が、なぜかあまり、積極的に発言していないことなのだ。 これはなんなんだろう? と思ったのである。なんで急に、彼ら…

<ハルチカ>シリーズの謎

<ハルチカ>シリーズは、よくできている。それは、チカとハルタの関係についてである。 ミステリは、ある「謎」に関係して成立する。その「謎」は、私たちがこの人間世界の「全て」を知ることができないことに関係している。なぜ「全て」を知ることができな…

人間は科学によって滅びる

私たちは一見すると、この人間社会は科学の発展と共に、人間社会も「進歩」をして、素晴しい未来社会が待っていると考えがちだ。しかしそれが間違っているとしたら、どういう意味になるだろうか? 次のような例を考えてみよう。ある未開社会の部族があったと…

日本死ね=日本SHINE

掲題のタイトルのようなことを、ツイッターを見ていたら、誰かが言っていたけど、やれやれ。自民党さん。匿名ブログに説教を初めたよw 言葉使いがなってないってさw ごめんねー。産後の肥立ちが悪くってさ。親の七光がなくって、あんたみたいな、お金持ち…

初野晴「クロスキューブ」

人はなぜ生きるのだろう、という問いは、逆に言えば、なぜ人は死なないのだろう、自殺しないのだろう、というように問いが反転する。しかし、そのように問うのであれば、逆に、 なぜ「もうすぐ死ぬことが分かっている人がいる」のだろう? という、少し奇妙…

古市憲寿『保育園義務教育化』

私はどうも、いわゆる「子育て論」なるものが、大嫌いだ。それは、子供が嫌いなわけでも、結婚に反対なわけでもなく、いわゆる、子育て論にかこつけて、 子供=富裕層の「ぜいたく」行為 として、まるで、自分がいかに「お金持ち」であり、子供を産めるくら…

科学における人格問題

科学コミュニティにおいては「性善説」で行われているのだから、科学者は常に、人格的な完成者でなければならない、と思われている。そのことが、いわば、小保方問題における炎上の理由だった、と考えることができる。 しかし、小保方問題を女性差別問題とし…

明月千里『最弱無敗の神装機竜4』

ラノベやエロゲにおける、いわゆる「ハーレム」展開は、まさにそれが、この問題の本質であるかのように一般的になった。 たしかに、男性向けとして作成されるラノベやエロゲにとって、魅力的な女性の登場が読者の作品への興味をもたらす、と考えることは一般…

林トモアキ『ヒマワリ:unUtopical world』

主人公の、日向葵(ひゅうがあおい)、別名「ひまわり」は、女子高生でありながら、、完全に「ひきこもり」生活をしている。学校に行っていない。四年前。ある、テロ事件で、養子だった自分を育ててくれていた父親を亡くしてから、彼女は 壊れて しまった。 …