2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

日本は本戦出場を辞退すべきだ!

選手や監督を含めて、今、世界で何が問題なっているのかを分かっていないんじゃないか? そのことを単刀直入に指摘してくれているのが以下の記事だ。 賛成派と反対派の意見が一致するのは、見ていてつまらなかった、負けて「勝ち進む」のは煮え切らない、と…

ポーランド戦で何が起きたのか?

とにもかくにも、日本代表はグループ・リーグを突破して決勝トーナメントの進出することになった。しかし、第3戦のポーランド戦は特に最後の10分くらいの日本の戦い方が方々で賛否を呼ぶ状況になっている。 ここでは、私なりにこの状況を少し俯瞰した視点…

中山康雄『パラダイム論を超えて』

私がいつも不思議に思うのは、人々があれだけ「進化論」について重要視しているのにも関わらず、自らが「行う」ことに対しては、その進化論を適用しなければならないとは夢にも思っていない、というところにある。まさに、マルクスがすべての労働者を「資本…

中山康雄『現代唯名論の構築』

ここでは少し論点を整理してみたい。 中世のスコラ哲学において、普遍論争というものがあった。そこにおいては、「実在論」に対立するものは「唯名論」であった。ところが、現代において、 実在論 と呼ばれているのは、分析哲学や科学哲学の文脈における「科…

人間以外の動物に「レイプ」は存在するか?

通俗的な生物行動学の本を読んでいると、人間以外の「レイプ」をする動物といったものの「例」が、いろいろに紹介されるわけであるが(まあ、この問題に精力的に取り組んだのが、いわゆる社会生物学と呼ばれる人たちの研究だったわけであるが)、こういった…

進化論は「反証可能」か?

反証可能性とは言うまでもなく、ポパーによる科学の定義だったわけだが、エリオット・ソーバーのこの前紹介した本では、このポパーの反証可能性はある側面において疑わしい、と説明する。 ある命題Sが反証可能であると仮定する。そのことから、命題Sと他の…

築地市場とパターナリズム

安倍総理は 自分か妻が森友問題の「認可」「国有地払い下げ」に関係していたら総理も国会議員も辞める と言っていたわけであるが、さまざまな「証拠」が出始めた途端に、もとから 「金品の授受」「贈収賄」だったら総理も国会議員も辞める という意味だった…

ロシア大会のVAR

私は今回のW杯はアジアのチームを中心に見ている。というのは、アジアのチームの成績によって、またアジア地域のW杯への参加チーム数の増減があると考えているからだ。私はなぜ多くの日本人がそういった意味で、 アジアを応援する というモチベーションを…

マリーシアと「ルール」

道徳とは道徳理論のことである。そして、メタ道徳とは、この道徳理論が実際にはなにをやっていることになっているのかを分析していく「批判理論」のことである。さて、道徳とは、ある「命令文」(カントでいえば、定言命法)によって、一定の人数の人々の行…

大澤真幸・永井均『今という驚きを考えたことがありますか』

大澤はそもそも「時間が存在しない」という意味が分からない、と言う。 しかし、時間が実在しないとはどういうことなのか、誰にもわからない。実在しているということとしていないことということでは、何が違うのか。説明できる人は誰もいない。そもそも、時…

デレク・パーフィット「平等か優先か」

パーフィットはこの有名な論文の最初を、ネーゲルが紹介したある例から始める: 彼に二人の子供がいるとして、一人は健康で幸福だが、もう一人はひどい障害に苦しんでいるとする。そこで彼は、第二子が特別な治療を受けられる都市に引っ越すか、または、第一…

ゾーニングについての幾つか

さっそく、映画「万引き家族」を見てきたが、あまり予備知識もなく見たこともあり、前半はなんとなくでぼーっと見ていたら、途中から、すっかり引き込まれて最後は見入ってしまっていた。なるほど、海外の賞をとるだけはあるなあ、とは思わされた。 ところで…

物理学者はどこまで多世界解釈にコミットメントしているか?

私たちはもちろん「物理学者」ではない。だとすると、そもそも、いわゆる物理学者たちが語っていることに、どのようにコミットメントをしたらいいのか分からなくなることが、よくある。もちろん私たちは物理学者が言っていることを、「リテラル」には理解す…

エリオット・ソーバー『進化論の射程』

私たちは、スコラ哲学の頃からある「普遍論争」と、現代的な意味での「実在論」を区別しなければならない。 普遍論争においては、そもそも「個物」の「実在」は認めている。ようするに、普遍論争は「実在論」なのだ。しかしそう言った場合、いわゆる「科学的…

アニメ「シュタインズ・ゲート」の意味

今期のアニメ「シュタインズ・ゲート・ゼロ」は、言うまでもなく、アニメ「シュタインズ・ゲート」の続編となるわけだが、それも第8話まで来て、少しこの作品を俯瞰的に見た感想を書いておきたいと思うようになった。 言うまでもなく、この作品にはゲーム版…

第二弾「日大アメフト=ハリル解任=モリカケ問題」

モリカケ問題について、30日に、枝野立憲民主党党首と安倍首相との党首討論が行われたわけであるが、ここで話されたことは、この 日大アメフト=ハリル解任=モリカケ問題 の「本質」だと思っている。少し長くなるが、そこでの枝野さんの発言を以下で引用…