2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

私は実在論がなにか分かっていない:補足2「生物種は自然種か?」

以前から問題にしている、植原先生の『実在論と知識の自然化』であるが、私はこの本を読んでいて、作者はなにかを根本的に勘違いしていると言わざるをえないんじゃないのか(または、頭が悪いかw)、という気がしてきた。 たとえばギセリンの考えはこうであ…

モラトリアムとしての青春

アニメ「バンドリ3期」のテレビ放映が始まっているが、その放送内容は、CD特典として、すでに5話まで公開されている。そういう意味では、今は中途半端な時期ではあるのだが、そう考えて、ここでは今、そこまでとの関連を意識した上で、もう一回、第2期…

私立中学・私立高校は「ユートピア」か?

中学、高校の進学において、公立か私立か、といった選択がある。もちろん、大学にもそれはあるわけだが、おそらく問題は私立なのだ。 というのは、私立とはそもそもそこで何が起こなわれているのかを、なにが担保しているのかが分からないからだ。 「私立学…

フェミニストによる女性へのセクハラ

まあ、以下のブログ記事なのだが、 フェミニズムを掲げる人達が女性へのセクハラを行った時点で(少なくともこの件は女性の身体的特徴に対した中傷を行った立派なセクハラです)フェミニズムというのは崩壊します。 フェミニズムがWEBを敵に回した日…|セン…

私は実在論がなにか分かっていない:補足1「モデル論」

上記で終わりにするつもりだったが、もっと素朴な、分かりやすい違和感を、端的に書いておきたくなった。そういった視点でネットを眺めていると、非常に分かりやすくまとめてくれているブログ記事があった。 さて。この一連の論考で、私は植原先生の「実在論…

私は実在論がなにか分かっていない:おわりに「科学的実在論」

まあ、これで終わりにしたいが、私は「実在論」の問題を議論すると言っておきながら、科学的実在論にほとんど言及しなかった。それは、上記の植原先生の本でもほとんど言及されていないから、というのもあるが、もっと言えば、この例は、結局のところ 科学 …

私は実在論がなにか分かっていない:第四章「実践種」

なぜ科学は、簡単に植原先生の「自然種」の提案に賛成できないのか? それには、具体的な「判例」があったからなのだ。 一九九〇年代の前半になされた、記憶の本性と被暗示性の影響力に関する科学的な発見によって、多重人格障害に関する疑念が、とりわけ習…

私は実在論がなにか分かっていない:第三章「普遍論争」

実は、第二章で私はこの本の結論のようなものを書いてしまった。つまり、上記の植原先生の本は、基本的にクワインの自然主義の 延長 にある議論を志向している。ということは何を意味しているかというと、植原先生が言っていることは、完全に 科学の説明 と…

私は実在論がなにか分かっていない:第二章「自然主義」

しかし、である。植原先生がなぜそういった立場を選択するのかについては、まったく、説得的な議論をしていないわけではない。それが、クワインに代表される 自然主義 と一般に呼ばれている議論を背景としていることは説明されている。 つまり、クワインの「…

私は実在論がなにか分かっていない:第一章「観念論」

観念論とはなんだろう、と思うかもしれない。しかし、哲学史においては、一般に経験論者の代表とされているヒュームが、ほとんど最初に明確に定義しているわけである。 ヒュームにおいては概念的側面は感覚的印象と物体(body)とを直接同一視することで解決…

私は実在論がなにか分かっていない:はじめに「実在ってなあに?」

ここのところ、本屋の、分析哲学関連や科学哲学関連の本棚を見ると、(特に日本人学者による) 実在論 存在論 形而上学 といった新刊の本が、のきなみ並んでいる。そして、その代表的なものが、 植原亮『実在論と知識の自然化』 実在論と知識の自然化: 自然…

ジャパンズウェイという「ゴミ屑」

すでに、開催国特権で、オリンピック出場を決めている、サッカーU23日本代表は、オリンピック予選で、一回も勝てずに、惨敗したわけであるが、嗤っちゃえるのは、この結果を受けて最初に、田嶋が 森保監督を解任しないことだけは決まっている といったよ…

これはゴーン問題なのか?

巷では、ゴーン被告の逃亡劇でうるさいが、ここは冷静に一つ一つ考えてみよう。 まず、ゴーンさんはなにか今回の「逃亡」で罪を犯したのか? 執行猶予が見込めるのであれば、決められた日に裁判所に出廷する程度の負担しかありませんので、わざわざ逃げる意…