2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

新型コロナ・パニックと「TPP」

そういえばさ。ネットを見ていて、急に、みんなが安倍首相や自民党や、小池東京都知事に批判的になって、罵詈雑言を浴びせるようになって、おもしれえな、って思うわけだよな。 というのは、なにを 今さら 驚いているんだって。彼らが行ってきたことは、終始…

謝罪する若者

いやあ。どうでもいいが、videonews.com の神保さん。首相の会見で、質問を当てられてましたねw 番組で首相が質問の答えを原稿読んでいることや、必ず首相の会見で出席したときには、質問に手を挙げてきたけど指されたことがないとかネタにしていたけど、こ…

道徳の社会的役割とは何か?

さて。なぜ、人間は今まで生きてこれたのか、という命題と 道徳 には深い関係があるのではないか? そんなことを思わせてくれるネットの記事を以前紹介した。 人間が繁栄した理由として広く受け入れられているのが、「人間は従来の動物よりも高い知能を持っ…

新型コロナ・パニックをどう考えるか?

東京は、オリンピックの延期を決めるやいなや、都内の感染者が3連休明けに増加したという事例を受けて、土日の外出自粛の要請を、都知事が発表するに至った。まあ、この会見の映像を見ていたけれど、ようするに、ここでは「増加曲線」の話をしている。増加…

みさきち登場!

アニメ「とある科学の超電磁砲」が、今期のテレビアニメとして放送されているが、最新の第8話では、とうとう、 食蜂操祈(しょくほうみさき) が、今までの「モブキャラ」的な扱いを脱却して、主人公レベル、もっと言えば、 ニューヒロイン の位置まで、格…

新型コロナに対する私の違和感

私が、このブログで新型コロナ問題をとりあげたときの、主な論点は、ダイアモンド・プリンセス号での、岩田先生への、自民党ネットサポータークラブの方々の、罵詈雑言への違和感であった。 次の私の論点は、この新型コロナと、インフルエンザとの比較につい…

ニーチェの思想:おわりに

なぜ、ニーチェやショーペンハウアーはこのような隘路に追い込まれていったのか? それは、 科学 に原因がある。つまり、なぜ道徳は存在しないのか? それは、 道徳が物理学の教科書に載っていないから と言うしない。 よく、子どもの頃にキリスト教徒だった…

ニーチェの思想:第五章「ニーチェは神を信じていないのか?」

それにしても、ニーチェの言う「生の肯定」は、どこか奇妙な印象がある。つまり、なぜそこまで「人間が生き続けること」に、彼は無限の価値を言い続けたのだろう? そう考えたとき私は、ニーチェは「神の存在を信じ続けている」ということなんじゃないのか、…

ニーチェの思想:第四章「新しい価値」

しかし、よく考えてみると、このショーペンハウアーやニーチェの考えは、自らを狭い隘路に追い込んでいるように思えてくるわけである。 ニーチェはこれによって、道徳を「意志」することを正当化できなくなった。つまり、もはや道徳について語ることはできな…

ニーチェの思想:第三章「反道徳証明その二」

しかし、なぜニーチェが「反道徳」を考えるようになったのかの、その動機を考えてみたとき、上記のような心理学的な説明は、ある意味で、後から発見されたものといった印象を受けるわけで、そもそも、ニーチェはこういった説明を発見する前から、 こんなこと…

ニーチェの思想:第ニ章「反道徳証明その一」

ニーチェが反道徳を主張するとき、その証明の一つの方法が、いわゆる「系譜学」である。 信仰の信用がなくなるという考え方は、単純なアナロジーによってはっきりすると思われる。子どもが自分の部屋にお化けがいると信じていて、私にちょっと見てきてほしい…

ニーチェの思想:第一章「相模原事件」

植松聖が、相模原事件を起こしたとき、ネット上で哲学者たちがどういった発言をしたのかを思い出したとき、むしろ、いつもはさまざまな問題に反射神経で発言している人たちが、こと、この問題に対しては、 ほとんど なんの発言もしなかったことにこそ、なん…

ニーチェの思想:はじめに

東浩紀先生の『観光客の哲学』は、後半に家族論が書かれている。そこで書かれる、中心的な位置に、ドストエスフキーの『悪霊』における、登場人物の一人、スタヴローギンがいる。 ぼくはさきほど、チェルヌイシェフスキーを現代における国際派の知識人に、地…

秋元康隆『意志の倫理学』

世の中の哲学理論を見渡しても、カント以外にまともに読むに値するものがどれだけあるのだろうか、ということは少し考えさせられるわけである。そのことは、例えば 自由 という言葉を思い出してもらっても分かる。 カントは人間について、叡知的な私(独:da…

メタ理論のスケッチ:第四章「X(エックス)」

ここで「X(エックス)」と呼んでいるものは、カントで言うなら 物自体(ものじたい) のことと考えていいわけであるが、しかしそれが指し示しているものは、カントのこの用語の使用法が指し示しているように、必然的にさまざまな「現象」をどう考えたらい…

メタ理論のスケッチ:第三章「数学」

これも認識論と同じように、一連のイメージを列挙することによって、それが指し示しているものを示唆したい。 言語 論理(的整合性) 「パズル」を成立させる物理学的基盤 理論 体系 構造 私たちは、ある対象を「そのまま」に、たんに受け入れるわけではない…

メタ理論のスケッチ:第二章「認識」

これは言うまでもなく「認識論」のことである。そして、これをここでは以下のように、列挙することで、その描像をより明確にしておきたい。 主観/主体 私 意識 脳 欲求/苦痛 人格同一性 幼児心理学 私たち人間は「認識マシーン」なわけであるが、その認識…

メタ理論のスケッチ:第一章「基本コンセプト」

さて。カントは、自らの哲学を「超越論的」と言った。その意味は、 経験的ではない ということに尽きる。つまり、これはある意味で「科学ではない」わけである。なぜカントは、そういった「反科学」の言説を行うことを強いられたのか? それは、言わば そう…

滅びろ、映画館

ここのところ、新型コロナ騒動によって、映画館の客行きが心配されている。 しかし、である。 こんな映画を上映している映画館に、なんで人々は行かなければならないのか? この映画での悪役は、自分は安全なところにいて、無理なことばかり言う東電本店の役…

生まれてこないほうが良かったのか?:おわりに

こんなことを書いてきておいて、他方で、ベネターは以下のように語っている。 はっきり言っておくが、すべての人生が悪いからと言って人生は続けるに値しないということを言っているつもりはない。私はそこまで言う必要はない。そうではなく、私が論じようと…

生まれてこないほうが良かったのか?:第七章「絶滅」

しかし、そもそもそんなことを考えるまでもなく、どうせ人間は「死ぬ」んだ、という議論もありえるだろう。つまり、 必ず人間は「滅びる」 わけである。なにを言っているんだ、そんなこと分からないだろ、と言うかもしれない。しかし、そういった話ではない…

生まれてこないほうが良かったのか?:第六章「生殖と人口過剰」

ところで、今日、ネットのニュース記事を見ていたら、こんなのを見つけた。 一昨年には秋篠宮家の眞子さまが佐渡島で行われた「佐渡トキ野生復帰10周年式典」にご出席。「環境後進国」と揶揄されがちな昨今、誰もが嬉しいニュースのはず、だった。 ところが…

生まれてこないほうが良かったのか?:第五章「形容詞」

そもそもこの、反出生主義は、多くの「まっとう」な哲学者から、馬鹿にされている。それは、大きくは以下の理由である。 ここではまず、「良い」について、一つの区別を導入したい。一言で言って良いと言っても色々な種類の良さが想定できる。ここで取りあげ…

生まれてこないほうが良かったのか?:第四章「死者の復活と輪廻転生」

実は、私も最初は、この反出生主義について、ぴんとこなかった。なにを言ってるんだろう、といった、はてなマークがいっぱいだった。ただ、こう考えてみればいいんじゃないのか、と思ったのが、以下のカンタン・メイヤスーの議論を補助線としてみたときだっ…

生まれてこないほうが良かったのか?:第三章「東浩紀先生のお説教」

ところで、東浩紀先生がまだツイッターをやっていた頃、この反出生主義について ボロクソの、けちょんけちょん に馬鹿にして、軽蔑しまくったツイートをしていたのが以下である。 功利的に判断したら「生まれないほうがよかった」となるのなんてあたりまえで…

生まれてこないほうが良かったのか?:第二章「ハードSF」

さて。あなたはSF小説の読者だろうか? しかし、このSF小説も、よく考えてみると「聖書」と非常に似た構造をしていることが分かる。 聖書は人間に、「子どもを産め」と命令した。よって、人間が子どもを産み、はるか未来まで「生きなければならない」こ…

生まれてこないほうが良かったのか?:第一章「聖書」

雑誌「現代思想」の、反出生主義特集もそうだが、そのほとんどの著者は、 反反出生主義者 である。つまり、ベネターは「間違っている」ということを必死になって主張している。なぜか? これには、非常に「分かりやすい」理由がある。それは、そもそもその主…

生まれてこないほうが良かったのか?:はじめに

掲題のタイトルが、ベネターの『生まれてこないほうが良かった』という本からとられていることは分かるだろう。といっても、私は反出生主義に賛成だとか反対だとか、といった議論をしたいわけではない。そうではなく、(例えばツイッターなんかを見ていても…

映画「SHIROBAKO」と新型コロナ騒動

まあ、土曜日に映画館に見に行ったのだが、新型コロナ騒動とぶつかって、観客が入るのか心配だったが、初日はたくさんいた。 今の世の中の新型コロナ騒動については、少しずつではあるが「騒ぎすぎ」なんじゃないのか、といった論調が増えてきている。その大…