日本評論

白井仁人『量子力学の諸解釈 パラドックスをいかにして解消するか』

量子力学の話は、もはや語り尽された印象がある。つまり、量子力学を「哲学」として考える分については、だが。 いわゆる、「観測問題」と呼ばれる、「形而上学」についてだが、まず、これがどういったところからもたらされた問題なのか、を整理していこう。…

宮坂昌之『新型コロナの不安に答える』

新型コロナについては、さまざまな観点があり、今もそれらについて議論がされている。その中の一つとして、ワクチンがある。 ワクチンはそもそも、製薬会社がワクチンを「開発」し、販売のための承認を国に要求し、基本的に国家がそれらのワクチンを「買い」…

本田由紀『教育は何を評価してきたのか』

アニメ「ラブライブスーパースター」は、無印と比べると、一つ決定的に違っているところがある。それは、主人公の渋谷かのんが、第一話で「人前で歌えない」という悩みを抱えて登場することだ。こういった なんらかの瑕疵 を作品の主要人物が抱えて現れると…

高橋陽一『くわしすぎる教育勅語』

教育勅語は、戦後、廃止された。つまり、戦前の大日本帝国においては、公式の文書であった。しかし、戦後、廃止された。 問題は、そこに何が書かれていたのか、であろう。つまり、廃止されたのなら、なにかが問題だったから廃止されたわけであろう。また、そ…

山口尚「動物機械論へのアンチテーゼ」

先月の、雑誌「現代思想」では、「自由意志」が、特集されている。 そうなると、「なぜ、今、自由意志なのか?」問題が必然的に問われるだろう、と思われるのではないか。その理由として一番に考えられるのは、 木島泰三『自由意志の向こう側』 という本が最…

西村秀一『もうだまされない 新型コロナの大誤解』

嗤っちゃうのが、前回「総括」の話をさせてもらったんだけど、あの、京大の宮沢先生が、自らの今までの発言について 総括 をされている動画がある、ってわけ。そして、それを見たら、どうもこの本を紹介している、ということで見てみたわけだ。 宮沢:接触感…