安倍総理の正体

安保法制については、videonew.com の以下でも話されているように、参議院で可決される直前で、極小の野党の幾つかと協議を行い、付帯決議というものをつけて(つまり、その閣議決定)、それによって(与党言わく)「強行採決ではない」という形で法案は可決された。
とはいっても、別に、これらは法律に書かれたわけではないのだから、ずっと言われていた「憲法違反」という点については、まったく譲っていないわけであるが。
しかし、いずれにしろ、その内容を見てみると、そもそも、安倍政権というのは今回の法案で何を意図していたのかを、おぼろげながら示唆するものになっていたわけである。

神保 実際は集団的自衛権でないんだけど、行使できるようになったと言いたい、または、それを可能にした総理と言われたい、という人がいると。だから無理矢理これをもってきて、これは集団的自衛権も含まれるんだから、大変なこれは戦後レジームの転換があったんだと言うんだけど、実際は[その差異は]ないに等しいんだ、と。
[安保関連法]最後の最後にとても重要な付帯決議が付いていた - YouTube

上記の動画の内容は非常に重要なので多くの日本の方は見ておいた方がいいと思うが、ようするに、あれほどこの夏を騒がせた「安保法案」の新三要件における「存立危機事態」は、個別的自衛権における武力行使とほとんど「同等」と考えてよく、その差異は

  • 極めて例外

だと付帯決議で書かれており、そしてその決定でさえ、国会の事前承認が必要とされる、とある。
これってさ。おそらく、

  • 存立危機事態という新しく「作られた」概念の<具体例>

を、今回の法律提案側の「政府」側でさえ、一つも用意していなかったんじゃないのか、ということを意味していますよね。
つまり、なんらかのカール・シュミット的な「例外事態」の場合の政府の全権委任的な権限を法に書きたがった人がいた、ということを意味しているんでしょう。
そういう意味において、なんらかの非常に特殊な「例外事態」においては、実質的に時限立法的に政府による全権委任的な状態が起きることは考えられるとして、わざわざそれを法律に書くかどうかは全然別の話ですよね。
ようするに「普通」のときは、今回、新しく作った「存立危機事態」という概念は、まったく適用できない、と、この最後の最後になって、政府が受け入れてしまった、ということなのでしょう。
つまり、安倍総理はそれでよかったんだ、ということなんですよね。
こんなことを最後の最後で認められて、外務省など、この法の自由裁量を使ってもっとアメリカに恩を売れるんじゃないかと思っていたとして、その梯子(はしご)を安倍さんに最後の最後で外された、とも読めるわけですよね。
例えば、安倍総理イスラエルで、日本の国旗とイスラエルの国旗にはさまれて、ISを挑発するような演説を行ったときも、実際はそこで用意していた支援の内容は、本当に「人道支援だけだった」ということらしいし、まあ、いろいろな意味で、日本の政治は

  • バカ殿

の扱いに四苦八苦している、というのが本当のところなのかもしれない...。