ローレンス・S・シードマン『累進消費税』

先週の、videonews.com のNコメでの宮台先生は相変わらず、消費税、消費税とうるさいわけであるがw、なんで、逆進性の激しい消費税ばかりを上げたがるんだろうねw
さんざん所得税は減らされてきて、法人税は減らされてきて。法人税増税グローバル化で競争力の関係で無理だそうだ。所得税増税は富裕層が日本から出ていくから無理なんだってさ。
宮台先生に言わせれば、

  • これからは、絶対に日本の福祉を増やせない、絶対にだ。

まさに、それが

  • 運命

だそうです。恐しいね。
宮台先生に言わせれば、国民は税金を払いたくないんだそうだ。それは、国民が政府を信用していないから、だそうだ。森友や加計で国家が腐敗しているのを分かっているから、国民は税金を払いたくないから、福祉が増やせないんだそうだ。
しかし、そうだろうか。
国民が反対しているのは、逆進性の強い「消費税」、つまり、

に反対しているのであって、じゃあ、実際に聞いてみろよ。金持ちからもっと税金をむしりとるべきかどうかって。しらばっくれるなよ。偉そうなことをいっつも言いやがって。
しかし、ね。
だったら、掲題の本が提案している、

  • 累進消費税

にすればいんじゃね?

本書において、現在の先進諸国の租税システムの中心になっている所得税が、キャピタルゲイン課税や帰属所得、二元的所得税問題をはじめとして、不公平であったり、課税標準を本来測定不可能か恣意的な推定値に頼らざるを得なかったり、過度に複雑な徴税システムを必要とする問題を抱えていること、他方、所得税以外の付加価値税やフラット税などは、確かに所得税ほど複雑な技術を要求しないけれども、肝心の累進性を確保できないといった問題を有し、いずれにしても限界であることを指摘する。そして、それを乗り越える理想的な租税システムとして、累進的個人消費税を提唱するのである。本書は、所得から貯蓄を控除した概念としての消費総額を所得より適切な課税標準であるとして、個別の消費を合計するのではなく、年間のキャッシュ・フローを捉えることで簡単に個人消費総額を計算することができることを強調する。このキャッシュ・フロー算定法の提唱により、税務行政上も実現に大きく近づくことがえきることをあらゆる観点から説得的に説明していく。
(八巻節夫「訳者序文」)

確かに、

  • 消費=所得−貯蓄

だよねw これでいんじゃない? あとはその額に応じて累進的に増税するというのは今の所得税と変わらないよね。なんだったんだろうね、付加価値税・フラット税が「運命」だとか言っている連中って(私は、こういうお金持ちのブルジョア貴族を「フラット悪魔」と呼んでいるw)、細かいことは知らんけど。
結局さ。リフレ派も、宮台先生も同じ穴のむじななんだよ。両方とも言っていることをよく聞けば、

に大賛成。両方の違いは、今の「景気」を落すから今はやらない方がいいと言っているか、どうかの違いでしかない。つまり、両方とも

  • 逆進性

に大賛成なんだ。もっと言えば、

  • お金持ち優遇

なんだ。そういう意味で、竹中平蔵が海外の翻訳本を参照して言っていた、

  • 税金は盗み

だから、

  • みんなが同じ額の税金にすべき

という、逆進性主義なわけだよね。恐しいね。平等主義者の私としては、こういった「(ニーチェ気取りの)貴族」と日本はこれから、どう戦っていくのかの時代に入ってくると思っている...。

累進消費税 (The USA Tax)

累進消費税 (The USA Tax)