東浩紀先生は「棄権しよう」と訴えたのか?

今回の東浩紀先生による「棄権」キャンペーンに対する炎上は、日増しに勢いを増しているわけであるが、ここではもう少し、私なりの整理を行ってみたい。
とりあえず、もっとも批判の矛先が鋭い山崎雅弘先生の発言を見てみよう。

前にも書いたが、この古市憲寿氏は、昨年12月の衆院選の時、あるネット媒体への寄稿文で「選挙なんて行っても行かなくても、ほとんどの国民の生活は何も変わらない」「行きたい人は行けばいい、何も変わらないだろうけど」などと、棄権を促すようなことを書いていた人物。これが「社会学者」なのか。
@mas__yamazaki 2015/08/19 21:39

案の定、三浦瑠麗氏が「積極的棄権」を擁護。そして例によって「私は棄権しないけれど」と、自分の責任逃れの逃げ道はちゃんと確保する。次の選挙で投票率が低下し与党に有利な結果になっても、棄権の言い訳や大義名分を社会に広めた責任を取らない。
@mas__yamazaki 2017/10/13 20:34

以前に何度か言及した、古市憲寿という社会学者も、三浦瑠麗氏らと仲がいい「フジテレビのニュース番組の常連さん」だが、言うことが驚くほど似通っている。民主主義の社会における選挙の意義を矮小化し、自分の責任は回避しつつ、人々に棄権を唆す「学者」は、一般市民が同じ妄言を吐くよりも罪深い。
@mas__yamazaki 2017/10/14 20:25

ここに、東浩紀・三浦瑠麗・古市憲寿という、世間的な意味での「若手w」の論客三人が「棄権」について、

  • 賛成派

という論陣をはったわけであるが、ごぞんじのように、三浦瑠麗は安倍首相と「食事友だち」であるし、古市憲寿は安倍夫人のパトロンのような、御用学者であるし、おそらく、この三人には、今回の「棄権」発言の対価として、

  • 官房機密費

が流れているんじゃないのかと思っている(というか、彼らと自民党ネットサポータークラブとの関係も、あながち否定はできないんじゃないか、と思っているのだが)。
そもそも、選挙の「棄権」に言及して、最初に問題になったのは、森前首相の発言だったわけであるが、これから以降。何度も何度も、日本の「御用知識人」による、

  • 棄権のススメ

が繰り返されるようになった。上記の、東浩紀・三浦瑠麗・古市憲寿の三人に共通した特徴は、彼らがなぜか、自ら「棄権」に言及しておきながら、この森前首相の発言と自らの発言との関係について、言及しないところが、彼らの「不誠実さ」をよく示しているように思われる。
もしもこれが、「学者」であるなら、そもそも、今までの「棄権」論と自らがここで説明しようとしている「棄権」論との「関係」を説明して、なにが新しいのか、なにがそうでないのかをはっきりさせるというのが、いわゆる

  • 論文

の書き方であるはずなのだが、彼らの態度にそういった誠実さが見られないことが、いっそうの「うさんくささ」をかもしだしているわけであろう。
さて。
小田嶋隆のあるポエムに、東浩紀先生がお怒りのようなのだが:

いちおうマジレスしておきますが、ぼくは小田嶋さんとはほとんどお会いしたことがなく、実際五反田で最近小田島さんにお会いして、選挙に行くなとか愚民とか言った事実もないので、そのようなことを匂わせる文章はおやめください。

五反田で オレは見たんだ
選挙に行くなと ヤツが言ったんだ
だからオレは 五反田で地団駄踏んで
土壇場で バイバイしたんだ

五反田で オレは聞いたんだ
愚民には 選挙権が負担だって
半笑いで あいつが言ったんだ
だからオレは 五反田に来たんだが
ゲンロンと バイバイしたんだ
@tako_ashi 2017/10/17 10:09

@hazuma 2017/10/18 17:03:03

いや。そういうことじゃないでしょ。このポエムは別に、小田嶋さんが東浩紀先生に会いに行ったなんて書いていないし(というか、その人が小田嶋さんかすら書いていない)、「バイバイした」と言っているんだから、「その人」は少なくとも「挨拶」には行っていないのでしょう。
というか、それ以前に、

  • 「選挙に行くな」と(小田嶋さん以外の人に向かって)言ったことはあるのか(ゲンロンカフェでは)?
  • (愚民という言葉を使ったかどうかは別にして、国民には)「選挙権が負担」と言ったことはあるのか(ゲンロンカフェでは)?

だから、上記の「言い訳」が変なのは、なんでわざわざ、「小田嶋さんの前でそんなことを話したことはない」みたいな文章になっていて、たんに「言ってない」なら、だれの前でも、そんなことは言っていない、と言えばいいじゃないですか。
そうじゃなくて、日頃から、いろんな人に、これと同じようなことを言ってたのなら、逆に、小田嶋さんがこのように書くことには、一定の意味があるわけでしょう。なんなのかねorz
そもそも、東浩紀先生の過去からの発言でも、こういった「棄権」論に言及しているわけでしょう。じゃあ、そのときは、どんなふうに言っていたのか。彼の今までの、一切の発言を整理して、その変遷をつまびらかにしない限り、その「意図」をおもんばかることは難しいと思うんですけどね。しかし、そんなことを行える能力のある人って、一体どこにいるんですかね?
では、最後に簡単に、タイトルにある、今回のキャンペーンで、東浩紀先生が「棄権しろ」と言ったのか言っていないのかについて、検討してみようと思いますが、それはこのキャンペーンの「タイトル」の変遷に鍵があると思います。

腹立ったので作ってみました。できればキャンペーンに賛同をお願いします。
@hazuma 2017/09/30 03:57:18

編集できました〜! みなさんありがとう! 「2017年総選挙の無意味さを訴えよう! 「積極的棄権」の声を国会に! こんな茶番は今回だけにしたい!」
@hazuma 2017/09/30 13:27:08

少し表現を変えました。煽る感じなのをやめました。「2017年秋の総選挙は民主主義を破壊している。「積極的棄権」の声を集め、民主主義を問い直したい。」
@hazuma 2017/10/02 13:46:05

よく分からないけれど、おそらく、このキャンペーンのタイトルが二番目のツイートから、三番目に変えた、と言っているんだと思うんだけれど、ここで「煽る」のを止めた、と言っているんですよね。つまり、最初のタイトルは「煽り」属性があった、と言っている。まあ。はっきりと、

  • 訴えよう

とみんなに呼び掛けている。というか、はっきりと、最初のタイトルでは

  • 今回の選挙=無意味

と言い切っている! まず、「無意味」という認識を共有したなら、普通のそんな選挙に投票はしないんじゃないのか? つまり、

  • 訴えよう

という東浩紀先生の呼び掛けに「同意」したなら、「無意味」に同意していることになるんだから、必然的に「棄権」をすることになるんじゃないのか? しかも不自然なのは、「棄権を進めていません」とわざわざ断りを始めたのは、上記のタイトルの変更の後なんだよね。

棄権を進めてません。文章をご一読を。

東浩紀氏は今回の選挙で棄権を進めているが、私はもちろん野党に入れる。それで、このまま日本の劣化が進むようなら、私は全国民に「亡命」を勧めたいと思う。
@kentaro666 2017/10/10 22:44

@hazuma 2017/10/11 15:05:37

みんなで国会に、今回の選挙が「無意味」だということを訴えに行こう、と呼びかけて始めたわけだけど、いや、その「無意味」に賛同してくれた人たちが、

  • 棄権

をするのは、「無意味」なんだから、そこから必然的に導かれる行動なんじゃないの? ようするに、「棄権しよう」と同じ文言では言ってなくても、「無意味に賛成して」とは呼び掛けているんだから、間接的に、「棄権しよう」と言っているのと同値なんじゃないですかね...。

後記:
ツイッターでだれかが書いてくれていたけれど、

総選挙になったら棄権だな。今回は堂々と棄権を訴えよう。バカげすぎている。
@hazuma 2017/09/18 01:11:46

というツイートを9月19日に削除していたってわけねw すげえな。ここまで公然と嘘をつくと、長谷川豊並みじゃねえかな。というかさ。キャンペーンの変更前のタイトル。最初に「選挙の無意味さを訴えよう」と言っている文のすぐ後で、「積極的棄権」と書けば、常識的に考えて、「積極的棄権」って、「選挙の無意味さ」の

  • 言い換え

と解釈するのが当然なわけだよね...。