自作自演乙

当たり前の話だが、今回の「表現の不自由展」には

  • 当事者

がいる。つまり、この企画の実行委員であり、それぞれの作品の作者だ。彼らは、大村と津田による、彼らへの「一切の説明もなく」展示中止を決定した、その

  • 非民主的なプロセス

に対して抗議をしている。下記は、そのシンポジウムについて、だれかがツイッターでまとめられていたので、ひとまずそれを可視化してみようと思う。

緊急シンポジウム「表現の不自由展・その後」中止事件を考える文京区民センター3階Aホール主催:8・22実行委員会(『創』編集部ほか)第1部:「何が展示され何が起きたのか」第2部:討論「中止事件をどう考えるのか」聴講してきた。
@ykkykym 2019/08/22 19:32

司会・進行:篠田博之(『創』編集長)、綿井健陽(ジャーナリスト、2015不自由展実行委)篠田「右翼の方、来てないよね?(会場笑)暴力的言動があったら、近くの席の方『やめろよ』って言ってください。事前に申し出のあったNHK、名テレ以外のテレビカメラは名刺を出してください」
@ykkykym 2019/08/22 07:35

①安世鴻(写真家/出品作家):2012年のニコン展、裁判所の決定により仮開催。金属感知ゲート設置、ニコンの弁護士が会場監視、取材禁止、会場外に告知(ポスター類?)を出さないなど異様な状態に。大阪ニコンへの巡回を取りやめ、練馬での展示を行ったが、そこでは普通に展示できた。
@ykkykym 2019/08/22 07:42

朝鮮に戻れず、中国で暮らす元慰安婦の女性にインタビューしながら撮影をしている。(幾つかの作品紹介)あいトリでは7年前より悪い状態になっている。ニコンとの裁判では、私企業の運営であれ「公共の場」であると認められた。被害者はアーティストだけでなく、見る人の権利も奪われている。
@ykkykym 2019/08/22 07:44

安世鴻さんは通訳つきなので持ち時間が長め。他の方はひとり10分。
@ykkykym 2019/08/22 07:48

②朝倉優子(出品作家/マネキンフラッシュモブ):ドレスコードを決め、皮肉・意地悪を交えてメッセージを発信する活動をしている。2015年の不自由展を見た。海老名市との裁判で勝訴している。市は翌年、条例を改正。デマ看板を撤去したことなど、これまでの活動を名古屋で話したかった。
@ykkykym 2019/08/22 07:55

「美脚」と評判を得たポーズも幾つか紹介。
@ykkykym 2019/08/22 08:01

大浦伸行(出品作家/美術家):(富山の経緯を説明)富山近美が収蔵した4点を非公開の個人に売却、カタログ400余冊を焼却処分(会場どよめく)。あいトリでは、この4点を前後期で2点ずつと映像を出品したが映像のみ問題視されている。
@ykkykym 2019/08/22 08:06

富山の事件で終わるのではなく、美術家として30年の間、継続してきたことが映像作品に結実している。作品を見れば天皇批判でないことは分かるはず。少なくとも「天皇批判ではないのかも?」という疑問くらいは持って欲しい。それが辛い。
@ykkykym 2019/08/22 08:09

中垣克久(出品作家/美術家):美術家の団体、公募団体から何の声明も出なかったことに驚いている。文芸界に比べ、美術界のレベルは低い。津田氏は軽率、無知だ(会場拍手)。
@ykkykym 2019/08/22 08:14

不自由展の企画メンバーは作家以外の批評家集団。「不自由」ということにスポットを当て、個々の作品へのリスペクトがない。そこは政治的ブースになっていたが、私の作品は美術である。会田誠さんやろくでなし子さんと一緒に展示すると思って楽しみにしていたのに、そうではなかった。
@ykkykym 2019/08/22 08:16

少女像は工芸、「用の美」であり、長崎の平和の像や「せんとくん」と同類。一緒にされたくない。あいトリはこうした二次的芸術をお化け屋敷的に展示し、見る人にショックを与えるような演出をした。
@ykkykym 2019/08/22 08:18

初日まで不自由展の作家名を伏せ、告知がなされなかった。私が出品することが知らされない。画廊主に嘘つきだと思われ、友人関係に一時ヒビが入った。慰安婦問題は、過ちに正面から向き合わない日本人の無知そのもの。ドイツとは大違いだ。
@ykkykym 2019/08/22 08:21

そういったことに気づかせてくれた少女像にはモニュメントとして感謝すべき。あいトリの展示は歴史に残るものとなるはずだった。
@ykkykym 2019/08/22 08:23

武内暁(「九条俳句」市民応援団):「梅雨空に『九条守れ女性』デモ」。この問題が起きた当初、74歳だった女性は現在78歳。4年も裁判をやっている。最高裁は職員の過失を認め、公正中立とは多様な意見を認めることだと認定。
@ykkykym 2019/08/22 08:27

判決で公立の施設に政治的チラシ等を置けると確認している。さいたま市は約束した研修会などを実施していない。判決の成果が反映されるのか不安を抱いている。そのためネットワークを立ち上げ、議論やシンポジウムではなく具体的行動を呼びかけている。
@ykkykym 2019/08/22 08:29

スタンディングで対峙した右翼も「俺だっておかしいと思っている。再開すべき」と言っていた。補助金をタテにしたり、立ち入り調査をするようなことは許されない。
@ykkykym 2019/08/22 08:31

岡村幸宣(丸木美術館学芸員):2012年、都美で少女像の小ブロンズが撤去。JAALAの提案を受け、丸木美の「今日の反核反戦展」でを展示した。これは「反戦反核の意思があれば誰でも展示できる」という規定による。正直、少し怖かった。職員の安全が頭に浮かんだ。
@ykkykym 2019/08/22 08:43

勇敢な行為と言われることもあるが、公益財団法人として公益性を持つ場所には少数派の意見も担保するべきと思っていたので、淡々と展示した。信念ではなく、学芸員として最低限のことをしたまで。
@ykkykym 2019/08/22 08:46

観客からも何も言われなかったが、他の出品者から「こういうものを出すならもう出品しない」と言われ、実際にその人は次回から出品を取りやめた。今回シンポジウムに呼ばれたのは、CYZO WOMANのインタビューがきっかけで、CYZO WOMANは練馬展についてのテキスト(ブログ?)を読んで自分に声を掛けた。
@ykkykym 2019/08/22 08:49

練馬展で少女像の横に座ってみた。ブロンズ像(小)は慰安婦という記号性が強かったが、彩色像は記号でない「ひとりの少女」として対峙できた。隣に座るのは緊張する。それは自分が男性であることも関係しているが、座ってみると緊張しているのは少女の方だと感じられる。
@ykkykym 2019/08/22 08:52

それは政治的・歴史的なものと無関係に、女性が感じている抑圧だと思われた。この像には、韓国政府への批判もこめられていると作家が言っている。今回も、記号化、単純化されたところで議論が暴走している。
@ykkykym 2019/08/22 08:55

丸木では大浦作品も展示したことがある。その時もドキドキした。近年、公立の学校が丸木美術館を訪れる回数が減っている。原爆だけでなく南京の図も展示していることが関係しているのか。表現の自由だけが問題ではない。ボーダーレスの時代に、歴史を直視せずボーダーを作り出している。
@ykkykym 2019/08/22 08:57

武藤祐二(美術研究者):70年代から現代アートを追っているアマチュアの美術研究者で、本業は国家公務員として放送法の執行に関わっている。2009年頃から検閲的な事例が増えた印象。あいトリでは公的資金、公的施設であることが問題を複雑化し、SNSで誰でも発信できることも加わっている。
@ykkykym 2019/08/22 09:01

滝田誠一郎日本ペンクラブ):日本ペンクラブは8/3に声明を出した。執筆は吉岡さん。その時点ではまだ暴力予告はなく、政治家の発言に対して声明文を書いた。中止があまりに早く唖然とした。8/7には国際ペンのサイトでも取り上げてもらった。(国際ペン憲章を紹介)
@ykkykym 2019/08/22 09:06

休憩を挟み、プロジェクタを撤去して座席を全体に前方に移動。予約なしの人も含め、希望者は全員入場していた模様。以下、第2部。
@ykkykym 2019/08/22 09:07

アライ=ヒロユキ(不自由展実行委):不自由展実行委はあいトリ実行委と協働している。3日間の展示は穏やかだった。右翼とも対話した。中垣氏から批判があったが、作品第一でやったつもり。
@ykkykym 2019/08/22 09:13

津田氏から一方的に中止の通告があり、深夜に押し戻した。実行委への最終的説明はなく、大村・津田の記者会見の場で中止を知った。それについて抗議はした。歩みよって再開を目指したい。我々にはニコン裁判、2015年展の積み重ねがある。実行委のキュレーターはそれぞれ問題意識が異なる。
@ykkykym 2019/08/22 09:14

抗議電話は7/31、8/1からあった。我々は暴力の予告があれば警察に委ねるよう言っていた。ガソリンFAXは8/2。警察に届けたのは8/6(会場「ええー!」)。メールについての被害届は8/14(会場「ええー!!」)。これはサボタージュだ(会場から「そうだ!」の声)。
@ykkykym 2019/08/22 09:27

実行委は連日それを主張していた。なぜすぐに被害届を出さなかったのか、これは謎として残っている。安世鴻さんの「鑑賞者の権利」は重要だと思う。権利の回復には戦うしかない。津田・大村が中止を撤回するよう戦いたい。
@ykkykym 2019/08/22 09:29

(篠田氏の質問に答えて)検証委員会からはヒアリングに応じて欲しいと連絡があった。協議して欲しいと申し出たが知事が出てくるかどうか分からない。検証委員会の開くフォーラムと不自由展実行委は無関係。作家の連絡先はあいトリが知っているので、検証委員会がアーティストのみを出す可能性はある。
@ykkykym 2019/08/22 09:32

金平茂紀(TVジャーナリスト):2015年展はろくでなし子を目当てに見に行った。そこで少女像の作者のレクチャーを聴き感動した。ポップだと思った。あいトリは行政・津田・実行委の間にズレがあり、三者間の調整がなかったのでは。
@ykkykym 2019/08/22 09:35

調整なしにやったのはみっともない。津田・東の対談動画を見たが吐き気がする(会場で同調する声が多く上がる)。不自由展については「同じことを別の場でやる」手がある(会場拍手)。スミソニアンの原爆展の例もある。
@ykkykym 2019/08/22 09:37

森達也(映画監督):「人を傷つけない表現」「人を幸せにする表現」というが、丸木美の作品は?ムンクの《叫び》は?ピカソの《ゲルニカ》は国連安保理の会場に飾られた。松井大阪市長は「先祖をケダモノ扱い」と言ったが、ドイツ人はゲルニカに抗議したか?
@ykkykym 2019/08/22 09:41

この10年、映画も上映中止などが起こっている。大浦作品のメディア掲載がなくなったことは、セキュリティ意識の向上を示している。万が一、どうしよう?の意識、不安と恐怖が増大している。対中・対韓・対北朝鮮の仮想的を煽る政治がそうさせる。社会の空気が変わってしまった。
@ykkykym 2019/08/22 09:44

鈴木邦男(元一水会顧問):相模原の事件後、もし自分の思想を理由に襲う人間がいるなら、自分はベッドの下に刃物を用意すると思った。あいトリは問題性を喚起するため、敢えてやったのだと思う。表現で片がつくのか。暴力で来られたら戦うしかない。厳しさを持つべき。
@ykkykym 2019/08/22 09:48

香山リカ精神科医):これはレイシズム、韓国に対するヘイトの「なれの果て」であって、アートの問題ではない。日本沈没への焦り、歴史修正主義の高まりが集団ヒステリー反応を起こしている。政治がそれを傍観し、利用してきた。そうしたヘイトは国民を動かすのに役立つと。
@ykkykym 2019/08/22 09:51

不自由展は再開して欲しいが、再開すれば恐ろしいことが起こる気がする。ヘイトを認めず、声を上げること。表現の問題としてアートの人に任せずに、皆で問題に当たるべき。許してはならない。
@ykkykym 2019/08/22 09:53

篠田:大浦さんと(電話で?)話している最中に中止を知った。出品者に連絡がないことに驚いた。現場の抗議(海外作家などのプロテスト)は力になるのだろうか。一番は市民の力。自由と権利の問題だ。
@ykkykym 2019/08/22 09:56

今回、メディアの中でも「週刊新潮」と「産経」が酷い。これまでは、右も左もあるが、暴力に対しては一致していたはず。ひとりひとりが問われている。
@ykkykym 2019/08/22 09:57

ここで終わろうとしたところ、会場から「綿井さんにもしゃべらせろ!彼がずっと準備してきたんだから」との声あり。
@ykkykym 2019/08/22 09:58

綿井:不自由展の再開ができないと、慰安婦に関する展示・講演などが一切できなくなる。そうしたイベントに関わる人すべての安全性がかかってしまう。日本社会の敗北。ラスト1日でも再開して欲しい。そのための工夫、知恵はないか。
@ykkykym 2019/08/22 10:00

予定では「討論」となっていたが、各自の意見の発表のみ。ディスカッションはなかったが、それぞれのバックグラウンド、視点の違いが際立っていたのが却って良かった。最後は参加者も椅子を重ねて撤収を手伝うなど。
@ykkykym 2019/08/22 10:02

うーん。
ようするにこれは、一方的に「展示の中止」を決めた、津田と大村に対する

  • 抗議

のための集会であることが分かる。そして、上記で発言している人は、さまざまな分野の人がいる。
私が最初に違和感を覚えたのは、津田が使った「メタ」という言葉だった。そして、これを聞いたとき、なんのことはない

だけであることは自明だった。そして、嫌な予感がした。ここで東先生が「メタ」と言っていることの意味は、東大の表象文化学科だったかと同じと考えてもいいが、ようするに、浅田彰ポストモダンを「逃走」に代表させたように、

  • あらゆる対象に「コミットメント」しない

という立場を意味していて、絶えず、蝶のように舞い、優雅に、華麗に、壮麗に、人々の周りを、ひらりひらりと「泳ぎ」続ける、そういった

  • 軽い

生き方のことを言っていて、もっと言えば、

  • 一切の「責任」をおわない

というわけである。完全なる無責任こそ、ポストモダンの極地なんだと(浅田彰によって)解釈された、その「だらしなさ」を継承した、東浩紀先生の率いる「ゲンロン」集団は、まず、上記でも指摘されているように、そもそも、最初から

  • 作品に対するリスペクトがない

わけである。だから、当事者に断ることもなく、中止を決められる(まあ、最も分かりやすい「暴力」だよね)わけで、そして、そういった決断をすることにさえ、

  • なんの感情もわかない

ことこそが「ポストモダンw」だと言うわけだ。彼らは、そもそも一切の

  • コミットメント

をしないわけだ。おそらく、上記の人たちが涙が出るほど、くやしいのは、こういった津田や東先生のような「悪魔」に、彼らの人生を翻弄されたことなわけであろう。
テレビの報道番組でおなじみの、金平さんが

  • 津田・東の対談動画を見たが吐き気がする

と言っているわけだが、もう今回の美術展は「この一言が全て」なわけだ。この二人がいる限り、「同じ」ことは、これからも何度も、何度も、何度も起きる。そして、日本はどこまでも、こういう「高学歴チンピラ」の「当たり屋商売」という、<おままごと>の相手をさせられることによって、どこまでも疲弊していくのだ...。