メタ理論のスケッチ:第三章「数学」

これも認識論と同じように、一連のイメージを列挙することによって、それが指し示しているものを示唆したい。

  • 言語
  • 論理(的整合性)
  • 「パズル」を成立させる物理学的基盤
  • 理論
  • 体系
  • 構造

私たちは、ある対象を「そのまま」に、たんに受け入れるわけではない。そうではなく、それぞれの諸関係を、一定の「整合性=無矛盾性」において受け入れる。つまり、この世界には「つじつま」が合ってなければならない、という確信がある。いや、むしろその確信が、私たちを今まで、このように牽引してきたのだ。
では、これは結局のところなんなのか、ということになるわけだが、数学基礎論や計算論やコンピュータ証明論などが示してきたのは、結局のところそれは、

レベルの「単純さ」に還元できる、という特徴がある。いや、もっと言えば、だからこれは革命的なわけである。どんなにその指し示している対象が、神秘的で、無限の複雑さをもっていたとしても、それを「説明」する側は、こういった単純な(「積み木」レベルの)「からくり」で説明できる、と考えるところに、そのラディカルさがあるわけである...。