緊急事態宣言で、東京はさっそく、夜8時で飲食店は店を閉めている。ただし、スーパーやコンビニはやっているので、生きるのに困るというわけではないが。
いずれにしろ、そういった飲食店は、そうすることで、国や都から「補助金」をもらう、というのが前提になっている、ということで、それを期間を決めて、お金を配ってしまおう、と。
この政策は、いわゆる以前からずっと言われてきた「夜の街」問題の延長に考えられた政策であるわけだが、どうしても大きな違和感がある。
それは、この新型コロナに対して、どうやって戦っていくのかの「戦略」が見えない、というところにある。どうやって勝つのか。
ひとまず、この政策によって、日々の感染者が減ったとしよう。それは、何を意味しているのか? 減ったら、またGoToトラベルを再開する。あれをやる、これをやる。そうしたら、また
- 増える
んじゃないの?
つまり、何をしたいのか、が分からないのだ。
なぜ、こんなことになっているのだろう?
私が何を言いたいのかは、以下の児玉先生と金子先生の動画を見てもらえば分かる。
児玉:ところがですね、このウイルス。増殖が早いものがわーって増えて、たとえば、私も前回なんかで、スペイン型という20A・EU1というのが非常にすごい勢いで。フランスとか、スペインで増えますよといいましたが、すとーんと、ある時期で落ちていってしまう。それで、その前後をみていくと、元の幹になるというか、いろんな変異型を産み出している、元のウイルス集団、これが無症状者に増えて、増え続けると、非常に根絶しにくくなって、次の波を起こしている、ということがわかってまいりました。
コロナオーバーシュートに立ち向かう! 児玉龍彦×金子勝【新型コロナと闘う その先の世界へ】20210107 - YouTube
まあ、この
- 幹ウイルス ... 無症状である地域に、かなり広範に広がってしまっていて、根絶が難しい。
- 枝葉ウイルス ... 幹ウイルスの変異の中から産まれ、全国に拡大して、多くの死者を出して急激に広がる(波を形成する)が、ある時期で急激に「いなくなる」。
のモデルですよね。
結局、新型コロナウイルスは、一年間に20個所の変異が起きることが分かっている。つまり、この変異の個所によって、急激な感染力を獲得したものが
−枝葉ウイルス
となって、全国に蔓延するんだけれど、ところがこの「枝葉ウイルス」も拡散を続けながらも、言うまでもなく、また新たな「変異」をするため、ある時期になると、
- 急激に「感染力」を「失って」しまう
という現象が起きる。
うーん。
これを見て、なにも思わない人がいたら、あなたは、生き残れませんよねw ようするに、さ。これって、アニメ「ストパン」のネイロイの
- コア
そのものなんだ。どんなに「枝葉」のネウロイをたたいたって、「コア」を見つけて、そこをたたかないと、ダメなんだ。
じゃあ、さ。
今の日本の「幹ウイルス」てどこなんだ、って言ったら。言うまでもないよね。
- 東京の新宿区、渋谷区、港区、中央区、目黒区
なわけ。つまり、ここが日本の
- エピセンター
なわけ。つまりさ。さっさと、ここの住民を「全員検査」しろ、っていうことなんだよね。
今までのネットの全員検査って言うと、まるで、「日本人全員を検査する」ことだと思って、ヒステリックに怒り始める、安全厨をどうやって、なだめるのかが、議論の中心みたいになってきたんだけれど、全然違うわけ。むしろ、反対。
- 東京の新宿区、渋谷区、港区、中央区、目黒区
という「幹ウイルス」エピセンターさえ、「制圧」できれば、自然と全国に拡散している波を抑えられるだけじゃない。これで「幹ウイルス」が制御できてさえしまえば、
- もう「枝葉ウイルス」の拡散を起こさなくできる
わけで、つまり、新型コロナの流行が「終わる」わけであるw
なんのことはない。たったの、東京の一部地域を「全員検査」するだけで、全ての新型コロナ対策はいらなくなる。もう、緊急事態宣言が発令されることもなくなる。
- どれだけ、経済的に「効率的」だろうかw
計算できないほど、あなたは頭が悪くないだろう。
さて。
ここで問題は、どうやって
- 東京の新宿区、渋谷区、港区、中央区、目黒区
の全員検査を実現するのか、ということです。というのは、今、国会で議論されているのは「特措法」の改正だからです。つまり、罰則規定の話をしている。しかし、もしも罰則によって、「全員検査」を実現しようとすると何が起きるかというと
- 逃走
です。つまり、
- 東京の新宿区、渋谷区、港区、中央区、目黒区
の地域の人たちが、地方に、田舎に「引っ越す」という事態になります。すると、彼らは感染者ですから、必然的に「地方」に感染が拡大しますし、それだけじゃなくて、地方に「エピセンター」が産まれる可能性が高くなるわけです。つまり、彼らを逃がしてはならないのです。逃がさないで、今の場所にい続けてもらうことで、その地域全体を「囲い込む」ことで、その地域のどこが感染源かを
- 管理
することが重要だ、ということになります。
つまり、何が求められているのかというと、それは「罰則」というより、「自主性」だ、ということになります。その地域の無症状の一人一人に、
- 自分から
PCR検査を受けようと思ってもらうことが、全ての始まりだ、ということになります。彼らは無症状です。その場合、感染していないケースと、自覚していないケースの二つがあるわけですが、最初は全員が、自主的に検査してくれなくても、ある、特定の場所から複数人の感染が発見されれば、おのずと、その周辺の人たちは、(濃厚接触者のケースと同じ理由で)検査に参加してくれるようになります。
ここで、です。最後の問題は何か? PCR検査を誰が行うのか、です。今まで言われているように、これを保健所にやらせてはダメです。それは
- 非常時
には、保健所のマンパワーがないことは明らかなのですから、彼らに独占をさせ続けることは、日本の対策の「停滞」をもたらすことになるのは自明なわけです。では、どこがやるのか? 一つしかありません。
- 民間
です。これは、ただの「検査」なのです。医学の熟練の技がいるわけじゃありません。徹底して、マンパワーが求められているわけです。そういった物量を実現するのは、民間企業の得意とするところです。
大事なポイントは、全ての戦争の「勝利」は、情報だ、ということです。つまり、敵の「情報」です。つまり、なにをおいても、「検査」だけは、徹底してやらなければならないわけです。逆に言えば、検査さえ、徹底して行えれば、その後の被害の大きさも予測できるわけで、政策が立てやすくなるわけです。
今までネットで行われてきた議論で、「PCR検査抑制論」がありました。そこでは、無症状者への検査や、全員検査の意義が疑われてきました。こういった人たちに共通することは、彼らが「医療行為」として、この検査を考えている、ということです。その上で、「お金がもったいない」というような論陣をはっていたわけです。
しかし、これは「戦争」です。そして、「PCR検査」は医療行為ではありません。あくまで、
- 統計情報の蒐集
です。こういった「情報」を集められるかどうかが、戦争に勝てるかどうかを決めるわけです。
だとすると、これは本当に「お金がもったいない」のかどうか、なのです。
そこで、これがなんだったのかを思い出してもらう必要があるわけです。これは、「新型コロナとの戦争」です。どっちが勝つか負けるかが問われているわけです。そこで、「お金がもったいない」と、お金をけちると、どうなるか。言うまでもなく、戦前の日米戦争のように、圧倒的な物量でアメリカに負けていたのに、さらに物量を「けちって」、ちょっとづつしか使わなかったから、全ての戦線で負け続け、それでも、陸軍は「大和魂」で勝とうとしました。この失敗を繰り返したくないなら、本当にこの
- 情報戦
の重要性を分かっているなら、たかだが
- 東京の新宿区、渋谷区、港区、中央区、目黒区
の分の検査のお金を「けちる」ことが、いかに愚策であるかが分かるでしょう。
ちなみに、児玉先生は以下の要請を国民にお願いすることによって、この新型コロナに勝つヴィジョンを提示してくれています。
- 新しい変異型の流入を抑える入国規制
- PCR検査の徹底
- 感染の湧き出すエピセンターでの全員検査
- 高齢者施設や病院に感染を入れない・拡げない全員検査
- ワクチンの早期承認と医療従事者への接種の開始
- 重症化しやすい高齢者には外来で早期にアビガンの投与
コロナオーバーシュートに立ち向かう! 児玉龍彦×金子勝【新型コロナと闘う その先の世界へ】20210107 - YouTube
そういえば、児玉先生は野党の推薦だったかで、国会で答弁していましたよね。今こそ、野党のブレインとして、今の国の議論をひっぱっていってほしいんですよね。日本医師会が、今こそ前向きになっている時期ですから、そう可能性のない話じゃないと思うんですけどね...。