新型コロナワクチンの3回目を打つべきか?

新型コロナの問題は、今年の始めに登場した

  • ワクチン

によって、大分、その趣が変わってきたように思う。その決定的な違いは、小林よしのりが、以前からの、エイズ血液製剤の住民闘争に関わってきたいきさつもあって、まっさきに

  • ワクチン反対

の論陣を展開したのに対して、東浩紀先生は、一貫して

  • ワクチン賛成

(それどころか、彼は、HPVワクチンを含めた「あらゆる」ワクチンに対して賛成)の論陣をはったところに、差異があったことである。
この関係は、最近の、小林よしのりが「つきあって」いる専門家の代表が、井上正康となっているところに現れている、と言っていいだろう。
なぜ「ワクチン」が問題なのかというと、そもそも、医者は「利益相反」の関係で、製薬会社に対して批判的な態度をとりにくい、というところにある。つまり、医者はそもそも、ワクチンに反対できないわけである。もしもワクチンに反対すれば、製薬会社ににらまれて、薬を売ってもらえなくなるわけで、商売の死活問題になりかねないからだ。
ワクチンは、非常に大規模な事業である。莫大な量を生産して、もしもそれが売れなくなれば、その損失をどうやって補填するのか、という話になる。たしかに、あたれば、旨みも大きいが失敗すれば、会社を傾かせることになる。そのため、必然的に、ワクチンは

  • 国の政策(国策)

という性格をもったものとなる。

今回の新型コロナウイルスは、もともとはコウモリ由来の弱毒型でしたが、スパイクに突然変異が起こったことで感染力が増強し、これがパンデミックを引き起こした大きな要因になっています。
スパイクの先端が古い型ではアスパラギン酸というマイナス荷電のアミノ酸でしたが、これが突然変異により、グリシンという中性で荷電のないアミノ酸に変わりました。これによって、スパイクの数が5倍に増加すると同時に、受容体への結合力も9倍強くなったのです。
スパイクタンパク質のマイナス荷電が消失して分子の構造や表面の性質が変わり、これによりACE2受容体との結合力も強くなります。スパイクの数の増加と受容体との結合力の強化で、最終的な感染力が約6倍高まりました。これが、今回の新型コロナウイルスパンデミックになった分子レベルのメカニズムと考えられます。
(井上正康『新型コロナがほんとうにこわくなくなる本』)

おそらく、これが新型コロナの

  • 必要かつ十分な定義

なのだろう。つまり、「ふつうの風邪に比べて、極端に<感染力>が高い」というわけである。それは、必ずしも「ふつうの風邪に比べて、極端に<毒性>が強い」ことを意味しない。もしも、毒性が強ければ、多くの人は、感染してすぐに、寝こんで死んでしまい、逆に「感染を広げない」となるわけだが、そうならない。つまり、必ずしも毒性が強いわけではない、ということである。
では、何が問題なのか?
それは、「塵も積もれば」の理屈である。<感染力>が強いというのは、

  • あっという間に、多くの人が、感染する

ということである。しかしそれは、そのそれぞれが、強い毒性によって、感染してすぐに動けなくなった、ということを意味しない。そうではなく、ほとんど自覚はないけど、ただただ、ひたすら「感染だけ」が、回りに広がる、という現象である。
そうなった場合に、何が起きるか? あとは、「統計的な現象」である。
私たちの日本人社会の、人口構成がどうなっているのか、である。どれくらいの割合で、基礎疾患の人がいるか。また、たまたま診察によって見つかっていない、潜在的な基礎疾患が、どれくらいいるか。こういった

  • 割合

によって、症状の「悪化」に

  • 進行

する人の割合は、ちょうど、日本人全体の人口割合に「比例」して現れるだろう、ということが予測される(高齢者以外で、まずリスクなのが、きつえんや肥満であることは言うまでもない)。そう考えたとき、当然、高齢の方が基礎疾患に問題がある場合が多いわけで、重症化の割合は大きくなるだろう。それに合わせて、50代、40代も、その割合に応じて、深刻となるだろう。
そう考えると、この「塵つも」を馬鹿にできないわけです。なまじ感染力の強い、新型コロナは、その感染者の「割合」に応じて、統計的な

  • 重症者の増大

を「必然的」にもたらす、と考えられる。ただただ、「感染力が大きくなっただけ」と考えて、「ただの風邪」と馬鹿にできない理由がここにある。

ACE2受容体が多いのは、まず血管の内皮細胞です。血管の内壁の細胞ですね。それから、小腸に一番多くて、次が大腸、胆のうです。
つまり、感染のメインルートは、口腔内の傷からウイルスが血液中に入り込み、血管の内皮細胞に取り付くというルートです。白血球と戦争を繰り広げて、やっとの思いで飛び越えて傷口から血流に入る。このとき虫歯菌や歯周病菌が繁殖していると、歯茎のバリアが壊れているので、ウイルスが入り込みやすくなるのです。
新型コロナウイルスは血管の中に入ると、血管の壁にはACE2のある内皮細胞があるので、そこに取りついて増殖します。増殖したウイルスは内皮細胞を破壊します。そして、血管内皮細胞が破れると血液が凝固して血栓が生じます。血管壁の細胞が破壊されると、ウイルスは腸などの血管外組織へ出ていきます。腸管腔に出たウイルスは、小腸や大腸から便といっしょに体外へ出るわけです。元の宿主であるコウモリのコロナウイルスも、腸に一番多いんですよ。
(井上正康『コロナとワクチンの全貌』)

インフルエンザウイルスの場合は、取りつく先がシアル酸なんですね。細胞膜のたんぱく質はほとんどが糖たんぱくで、その先のところにシアル酸というマイナスに荷電した糖がくっついている。新型コロナはACE2ですが、インフルエンザウイルスはこのシアル酸が受容体で、喉や気道にはたくさんあるんです。言ってみれば、殿や鼻の奥や気道、肺まで同じ壁ですから、ウイルスは壁伝いに広がっていける。
(井上正康『コロナとワクチンの全貌』)
コロナとワクチンの全貌 (小学館新書 こ 3-4)

はい。インフルエンザは感染と発症が同時に起きるのに対して、新型コロナはなぜ発症まで1週間も2週間もかかるのかというと、先ほどご説明したように、喉や鼻の奥の粘膜にはACE2が少なくて、白血球にも殺されて、なかなか増殖できない。そこをなんとか乗り越えて口腔内の傷口から血液中に入ると、血管の内皮細胞に取りついて増殖を開始するわけですが、そこまでに時間がかかるわけです。
(井上正康『コロナとワクチンの全貌』)
コロナとワクチンの全貌 (小学館新書 こ 3-4)

さて。新型コロナが「血栓」の病気であるということは、同じように、新型コロナワクチンが「血栓症」を起こすことが問題となっているわけですから、問題です。
私たちは、3回目のワクチンを打つべきなのでしょうか? まず、AEDの問題が指摘されています。ワクチンによって抗体ができたとき、それが「良い抗体」であれば、成功です。しかし、「悪い抗体」ができたとき、逆に感染を悪化させます。これが、AEDで、サーズやマーズのときに見られた、と言われています。mRNAワクチンは今のところ、ほぼそういった現象は見られていないないと言われていますが、果して、これからもそう言えるのか、3回目以降もそうなのかは分かりません。
そもそも、今回のmRNAワクチンは「血栓症」が問題にされています。ワクチンを打つと、かなりの高熱が出て、だるさなど、さまざまな症状がでるわけですけど、これだけ体に大きな負荷をかけるものが、それなりに、重篤な患者を産みだしているだろう、ということは想像できるわけです。
しかも、私たちの疑いを深めている原因として、本当にワクチン被害者を科学的に測定しているのかが疑わしいわけです。まず、被害者は本当に、全員、報告されているのでしょうか? そのうち、本当の原因をちゃんと調べられているのでしょうか? 少なくとも、ほぼ直前で、「心臓や血液の病気」で失くなっている人たちが、大きく「血栓症」と関係していただろうと推測することは、自然なんじゃないか。しかし、今、日本で亡くなったとされる、千人以上の方々は、いずれも「原因不明」の扱いです。これが、私たちのワクチンへの不信感を高めています。
私が思うに、mRNAワクチンについては、3回目については止めたほうがよくないでしょうか? そもそも、細胞性免疫などは、残っていると言われていますし、発展途上国を優先する、という考えもあるでしょう。やるなら、中国が使っているような、従来からある、不活化ワクチンなどの方が、「安全」に思われます(間違っても、アストラゼネカのDNAワクチンという選択はないように思いますがw)。
あと、交差免疫の話もあります。

ウイルスの種類によって受容体は異なります。たとえば、インフルエンザA型ウイルス、土着コロナウイルスの「HCoV-OC43」や「HCoV-HKU1」は、N-アセチルノイラミン酸(シアル酸)という糖鎖分子が受容体です。「HCoV-229E」ではアミノペプチダーゼ(APN酵素)が受容体です。
新型コロナウイルスの場合、腸管や肺の血管細胞にあるACE2というタンパク質が受容体です。実は、土着コロナの仲間である HCoV-NL63 の受容体も新型コロナと同じACE2であることがわかっています。
(井上正康『新型コロナがほんとうにこわくなくなる本』)
新型コロナが本当にこわくなくなる本 医学・政治・経済の見地から"コロナ騒動"を総括する

(上記の引用を見ると、井上は、ACE2受容体として「肺の血管細胞」を挙げている。これは、普通に考えると「空気感染」のルートを説明しているように思われるわけで、つまり、鼻から吸い込んだ空気が、直接、肺まで行く場合。井上は空気感染はマイナールートで、メインルートは、糞口感染だ、と言う。いずれにしろ、大規模施設などで起こる、ほんの数えるほどの数の「スーパースプレッダー」による大規模感染が起きる場合は、「空気感染」と考えざるをえないわけだから、もう少し、ちゃんと説明をする必要があるんじゃないか、とは思う。)
こうやって考えると、日本人(東アジア人)は昔から、このACE2受容体タイプの風邪に感染していれば、比較的に被害が少なかった、ということが考えられるわけでしょう。
あと、もう一つ、いろいろな人が話題にしているのが、

  • 果して、日本人の全員が「同じ」抗体を人工的に、強制的に、そればかりに特化させた形にするのが、戦略として正しいのか?

ということが疑われているわけでしょう。つまり、もしも、今のmRNAが引き起こす抗体で、ほとんどの日本人の全員が導かれていたとき、

  • それとは別のウイルス

がやってきたときに、むしろ、逆に「集団免疫が弱く」なってしまうことはないのか、という疑いです。そう考えるなら、例えば、

  • 人口の半分

までに、このmRNAワクチンは留めておく、という戦略もありうるのでしょう。もちろん、そうだとしても「一定の集団免疫的な効果」は期待できるでしょう...。

追記:
ではなぜ、東浩紀先生が「ワクチン賛成派」なのかであるが、それは彼が「原発賛成派」であることと同じ原因だ、と考えられるだろう。一つは、彼が「SF」関係の人脈をもっていることがある。つまり、SF作家においては、かなり強行な、原発推進派や、ワクチン推進派といった、既存の科学テクノロジーとの「利益相反」を疑われる人たちが多くいることから、そういった人脈を切れないということで、そういった立場を止めることができない、という関係になっている、と言えるだろう。もう一つが、彼の「保守派」としての側面で、そもそも彼は、軍事力拡大に賛成だし、そもそも、彼の言説を見てみると、

さえ賛成しているかのような発言がうかがえる。そこには、彼が近年、活動している中で、多くの保守派との人脈ができてきたこととも関係するし、そもそもも彼の「本性」に、かなり好戦的な欲望が隠れている、と考えることもできるのだろう...。