他人事のウクライナ戦争

今回の、ウクライナへのロシアによる軍事侵攻で、私が気になったことが幾つかある。
その一つが、日本の国会で行われた非難決議に、れいわ新撰組が賛成しなかったことに対する

だ。私はそこに、山本太郎が高校中退で、大卒じゃないことから、学歴差別からの相手を下に見る、侮蔑の態度を読み取った。
ところが、だ。その後、山本太郎が、伊勢崎さんとネットで対談をしていたことを知ると、今度は、伊勢崎さんに対して、罵詈雑言を始めた。
さらに、だ。れいわ新撰組が、彼らの態度に参考にしたという、バーニー・サンダースなどのアメリカ左翼による声明に言及を始めると、だんだんと、この罵詈雑言は止んでいったようだ。
その声明では、アメリカこそが、NATOを一刻も早く脱退しろ、と主張している。つまり、アメリカの中でさえ、そういった意見がある、ということなわけだ。
人が、いろいろ考えた上で、態度を決めていることを、最初から、

  • 低学歴

だからといって馬鹿にして、人の話も聞かずに、罵詈雑言を繰り返した連中は、おそらく、あのWW2での、帝国日本軍による、真珠湾攻撃のときも、それを批判した人に対して、罵詈雑言を繰り返したのだろうw
そもそも、れいわ新撰組は、ロシアによる軍事侵攻「に対して」は、非難する立場だ、と明確に言った上で賛成しなかったわけだ。これの何が問題なのか?
そして、おもしろいことがある。

「決議は、外交、対話、調停に資する環境を整えるものではない」
「両者(ロシアとウクライナ)を対話に近づけることに、もっと注意を払うべきだ」
「決議は、紛争の解決に貢献するどころか、当事者の間により深く、くさびを打ち込む恐れがある」
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つまり、国連でも、ロシアへの非難決議が行われたのだが、賛成141か国、反対5か国、棄権58か国となり、

  • れいわ新撰組と「同じ」態度を示した国

が、63カ国もあった、というのだ。その中で、上記の引用は、南アフリカが棄権に回った理由を声明しているもので、ようするに、

  • もっと話しあえ

というわけである。今の世界中でロシアを「正しい」なんて言っている人はいない。みんな、今回のロシアの行動を批判している。つまり、棄権や反対をした国だって、非難しているのだw
そういう中で、じゃあ、なんで、棄権や反対なのか? それは、なぜ、れいわ新撰組が賛成しなかったのかと同値だ、と言うこともできるだろう。
私が怒りを覚えるのは、そうやって賛成した国々が、別に、ウクライナに軍隊を送るわけでもなく、経済制裁や軍備提供をやると言っているだけで、

  • 外から様子見

をしているだけ、というところにある。経済制裁が効果があるといっても、それは中長期的な話だ。そして、そのタイムスパンでは、ロシア側も対抗してくるから、さまざまに国際経済はダメージとなる。いずれにしろ、

  • 今ここ

で苦しんでいる、ウクライナの人々になんの助けにもならない。
もっとひどいのが軍備提供で、今、ロシアが行っている「包囲戦」の現場に、どうやってそれを届けるの? 自分たちが国内の軍需産業を潤したいだけで、なにも

  • 今ここ

で苦しんでいる、ウクライナの人々のことを考えていない。
早い話、アメリカが介入をしないのは、ウクライナが「貧しい国」で、資源がとれるわけでもなく、介入しても利益がないからでしょう。この国は、いつもそうだ。
対して、ウクライナは自分たちが国際社会を味方にしたことを利用して、非人道的な行為によって「ロシアに対抗」することを、国際社会に認めさせようとしている。

ウクライナメディアなどによると、ゼレンスキー大統領は24日、国民総動員令に署名した。同時に18歳から60歳の男性市民のウクライナからの出国を全面的に禁止し、政令の発効から90日以内に動員を実施するという。
news.yahoo.co.jp

いや。なんで民間人を、国外に逃げられないようにしているの? これを国際社会は認めるの?

ウクライナの現在のゼレンスキー政権は基本的に中道系で差別的ではないが、ドンバスの分離主義者やロシアに対抗する必要から、アゾフなど極右の活動を取り締まれなかった。
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そもそも、さ。ウクライナが世界中から義勇兵をつのっている、というわけだけど、こういった好戦的な人々の身元も確かめないで集めたら、どう考えたって

  • 差別主義者

が集まってくるよね? そうしたら、ウクライナはそういった人たちを拒否できるの? しかも、そういった人たちが、国内の中心的な役割を行うようになったら、今度は、そういった人たちに

  • 発言権

ができるよね。もはや、そうなったら、彼らの要求を拒めるの? 事実、今のロシアに対する「挑発」行為は、そういった勢力の要求を

  • 拒めなかった

から、ここまで来ている、という側面はないんですかね?
ここまでの戦争の過程を見ると、間違いなく、ロシアがやろうとしているのは「包囲戦」ですよね。まず、空港を破壊して、空路を遮断したということは、空路からの物資の補給を断った、ということでしょう。しかも、ロシア軍は、キエフに侵攻する直前で、その歩みを止めている。
つまり、ロシアの目的は分かりきっている。
だったら、まず、国際社会がやるべきは、

  • 和平交渉

じゃないのか? つまり、「停戦」だ。なぜそうすべきかは、そうすれば、

  • 民間人が、避難(国外脱出)をできる

からだ。今の人道回廊のようなものでは、取るものもとりあえず、命からがらで逃げるしかない。そうじゃなく、ちゃんと、「停戦」をした上で、逃げる時間をかせぐべきだろう。
あのさ。
もしもその停戦が自分たちにとって満足のいく条件じゃなかったとしても、その間に、民間人が逃げられるなら、それを優先すべきなんじゃないか? 当たり前だが、「停戦」は時限的なものでいい。後で、再戦したっていい。大事なことは、民間人を助けることだ。それを優先することだ。
そうした中、頻繁に、プーチンと交渉をし
ているのが、フランスとイスラエルだ。

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イスラエルは、自国の周辺国と紛争を抱えていて、それらの国とロシアの関係を考えれば、今回の事態は、自国の安全保障にとっての

  • リスク要因

であることは間違いないだろう。そういう意味では、アメリカなんかと比べても、ずっと、自分事として考えている...。