ウクライナ戦争におけるアメリカの「国益」

さて。アメリカにとって、今回のウクライナ戦争を、どのように「国益」の観点から考えているだろう?
これを考える上で、そもそも今回の

という視点で考えてみよう。当たり前だが、アメリカは「頭がいい」。ずっと、ロシアと交渉をしてきたし、西側がどう行動すれば、プーチンがどう振る舞うかなんて、手をとるように分かっていた(実際、ことあるたびに、プーチンは自分がどう考えているかをアメリカに向けても話してきたし、専門家の言っていた通りに今、ロシアはウクライナを攻めている)。
つまり、今回のプーチンの軍事侵攻は、「アメリカは分かっていた」と言うことができる。つまり、

  • 分かっていながら、アメリカは、何もしなかった

というのが正しいのだ。今の状況であれば、プーチンは軍事侵攻を始める。それは分かっている。そうした場合、普通の感覚だったら、

  • どうにかしなければならない

と考えるはずだろう。しかし、である。アメリカは「何もしなかった」のだ! これは、驚くべきことである。いずれプーチンが攻めてくると分かっているのに、なにもしない(というか、逆に挑発を続ける)。なぜなのか?
言うまでもない、だろう。

からだ! つまり、もしもロシアがウクライナに軍事侵攻をすれば、アメリカにとって、どんな「利点」があるか、で考える必要がある。
まず、長年の懸念であった、

  • ロシアと中国が、基軸通貨国であるアメリカと並ぶ「第2極、第3極」の世界の中心大国となる

ことを、今回の件を「理由」にして、徹底的に叩くことができるから、である。
そういう意味で、ここまでの戦争の経緯で、「アメリカは目的を達成している」と言うことができる。
さらに、その場合の「リスク」についても、アメリカは周到に回避している。その一つが、「自国民の命」である。今回の戦争では、アメリカは自国民の一人として、命を失っていない。だれも死んでいないのだから、アメリカ国民が大統領を不信任するわけがないw よって、次の国政選挙で、バイデンは勝てるわけだ...。