ブラジル戦

月曜のサッカー日本代表のブラジルとの親善試合は、0対1で、後半のPKで負けた。数日前に、韓国が1対5で負けたこともあり、この結果をどう考えたらいいのか、で議論されている。
日本は枠内シュートが0本だったわけで、攻撃が不満だったという評価なのだろう。しかし、別にシュートが打てなかったわけではない。また、まったくポゼッションができなかったわけではない(4割くらい)。
しかも、ブラジルはFIFAランク一位であるだけでなく、レギュラーはすべて、レアルマドリーやプレミアの最高クラスの所属ばかりだ。そもそも、お前らがもらっている「お金」の額を比べたら、そういうことを話すこと自体が「おこがましい」と言いたくなるわけだw
(なぜ、この時期に日本がブラジルと練習試合をできたのかについては、お金が動いた、という話もある。ヨーロッパが大会をやっている中で、どうしても日本はドイツ、スペイン並みの練習試合をやっておく必要があった。選手の稼ぎはまだまだだったとしても、国としてもお金は負けていない、みたいなことなのかもしれない。)
大事なポイントは、これがW杯前の練習試合だ、ということであって、明らかに、お互いはそれを想定した戦いをしなければ意味がない、ということなのだ。
日本が直面している状況は、予選にドイツとスペインと戦うということであり、よって、日本目標は必然的に、予選突破になる、ということだ。日本はなんとか、予選を突破しなければならない。そうすると、ドイツとスペインに

  • どういった戦い方をするか?

は、予選突破に大きく影響することになる。そうした場合、今回のブラジル戦は、興味深くなってくる。そもそも、予選突破において、全勝する必要がない。よって、ドイツとスペインという格上に必ずしも勝たなくてもいい可能性がある。そうした場合に、ブラジルに対して、点をとられない、というのはn一つの練習となったと考えることができるかもしれない。
まず、ブラジルは日本をしっかり研究して、対策をねって挑んできた。基本的に守備的に戦うブラジルは、攻撃は3人くらいで行い、つねにうしろに人を残す。そして、ネイマール

  • 転がり芸

で、うまくPKをもらって勝ちを拾おう、ということなのだろう。ブラジルはリスクをとらない戦い方をしていたわけだが、これは、ある意味で、いつものブラジルだった、と言ってもいい。
日本の戦い方は、私たちが、アジア予選で見ていたものだった、と言っていい。ゴール前の「ブロック」は日本が、他のアジアのチームにやられて苦しんだ戦法だったわけだが、日本もやった戦術だった。日本の戦い方は、アジア予選のものを、そのまま繰り返したと言っていい。
あとは、違いといったら、当日はかなりの雨がひどかったくらいだ。これが、日本とブラジルの両方のプレーの品質に大きく影響したことは間違いないとして、どっちが有利だったのかまでは言えない。
大事なことは、日本のああいった組織的な守備は、アジア予選からずっと見られたものだった、ということであって、おそらくは、それを主軸として、W杯も戦うのだろう、ということであって、言うなら、この完成度を問題にしなければならない、ということだろう。
ところで、このブラジル戦は今でも、TVerアーカイブで見られるし、次の試合のガーナ戦も何度でも見られる。ガーナもW杯出場国であるし、ビッククラブに所属する選手が多い。ブラジル戦の次の相手として、注目していたわけだが、結果は、4対1で日本が勝利した。ブラジル戦との違いは、この試合では、日本の前線は、東京オリンピック世代というか、その時のメンバーでそろえたことだ。そして、前半は相手の5バックの両サイドで、細かいパスを回して崩して、2点をとった。
全体として、組織的にプレスをかけて、中盤のルーズボールを奪うとして、試合全体として、そこまでの、危ない場面を作られなかったとした上で、攻撃としては、どうやって相手を崩していくのか、になるのだろうが、まずはその

  • 組織的な守備の安定

があった上で、さまざまな攻撃の可能性をぎりぎりまで模索していく、ということになるわけだ...。