videonews.comの神保さんとキリスト教

videonews.comというネット上のジャーナリズム配信サイトが、けっこう前からある。だいたい、3・11の頃くらいからあるんじゃないか。この番組は、ジャーナリストの神保さんと、最近、刃物で襲われて重症になった、社会学者の宮台真司さんがメインパーソナリティとなって、だいたい、週に1回、対談相手を迎えて、2時間以上の対談を行う動画を配信している。
私がこの番組を見るようになったのは、当然というか、早い話、当時、宮台真司に興味があったから聞き始めたわけだが、それは私が宮台のファンだったから、というのとは違っている。というのは、私は昔から、宮台という人間の人間性を疑っていた。彼自身も番組で言っていたように、

という立場なわけで、彼は基本的に、

  • 御用学者

として振る舞っているし、その立場は基本的に最初から最後まで変わっていない。彼の考えでは「社会学とは御用学なんだ」というのに尽きているのだから、実際にそう振る舞う、に過ぎない。というか、だからこそ、ドイツの官僚の出身のニコラス・ルーマンの研究者として活躍したわけで(そもそも、ルーマンが死んでから、宮台って何を言っているんだろう?)、宮台自身は

  • 御用学者

であり

  • 御用学者に「なりたい」人

なわけだ。
それは、彼の発言を昔から注意深く聞いていた人には分かるわけだけど、ほとんどの人は宮台に興味がないわけで、彼の発言を聞かない。だから、ときどき彼が語る「一見、リベラルに聞こえる」発言の一部に振り回されて、彼を「リベラルの中心」みたいに扱うわけだけど、まったく、そんな性質のいい人じゃないわけね。
彼が、ジャーナリスティックな場に登場したとき、彼の主張は「性の解放」だった。つまり、

  • 女子高生が売春するのに「賛成」

と主張した。当時、ブルセラという現象が注目されていたわけだけれど、まさに、こういった傾向を「(ある種の、文化)革命」として、礼賛したわけね。
そういった傾向は彼が若い頃から、プログレなどの音楽にはまっていたことと関係があるのだろうか。もちろん、こういった発想は、中国での文化大革命での紅衛兵なども関係しているのだろう。
ある「文化的破壊」が、そのまま「革命」的な意味をもつというのは、一種の「ロマンティシズム」だが、そういった「知識人」の「嘘」に騙される「大衆」を右往左往させることに、彼の本質的な「喜び」があるのだろうから、彼にとっては、なんでもいいわけであるw なにか「破壊」的な文化的ラディカリズムを徹底させることで、この世界を根底的に破壊することで、なんらかの「解放」がもたらされればいい。たとえそれが、「あらゆる」この社会の価値を破壊することになったとしても、「それよりまし」と言う「立場」で語ることに、無上の喜びを見出しているw とにかく、全共闘という分かりやすい左翼があって、それと一定の距離をおきながら、他方でまったく無視もできない「教養的なブルジョア知識人」といった側から、一方で左翼を馬鹿にしながら、政府の御用学者的な立ち位置で「ちやほや」されることを無上の喜びとするような、そういったサブカル文化人として、ふらふらと立ち振る舞う(=圧倒的な知識量で回りをけむにまく)というのを今に至るまで続けている、というのが彼なのだろう。
ところが、である。
それ以降の歴史は、そういう方向に進まなかった。女子高生の「性の解放」という現象は拡大しなかった。つまり、宮台の「革命願望」は成就しなかった。それはなぜかと考えると、女子高生がモラル的になったからというより、単純に

などの情報の普及が大きかったのだろう、と言われている。
宮台という人間はこういったように、大学の教授という職業にい続けながら、こういった形で、ジャーナリスティックな場で発言し続けることで、ある種の「革命」を

  • 欲望

している人間であることは、言葉のはしばしから漏れている。彼は、女子高生を「全員、セックス中毒にさせる」という「性の解放」革命を目指した後、次に彼が願望したのが、

だった。しかし、この正体も「エリート以外の子どもの教育を、<読み書きそろばん>程度だけに制限して、エリート以外をエリート並の教育を受けさせないことで、彼らを階級的に絶対的に上位に上がれないようにする」という

を目指したわけだが、ご存知のように、今では完全に教育界から、「ゆとり教育」が抹殺され、宮台も完全に教育界からハブられるようになった。
宮台はこういったように、彼が若い頃から「願望」「欲望」しているのは、

であって、革命によって、完全に、富裕層を「階級」として完全化し、逆に、貧困層を「階級」としてなんとしてでも富裕層に上がれないようにする、ということを目指している、と言っていいだろう。彼が真に戦っているのが「左翼」で、左翼的「革命」の

を、学生時代の経験から、それを「ライフワーク」として生きてきた人なわけで、典型的な学生運動の、もう一つの鬼子なわけだろう。
こういった形で彼が「目指した」ブルジョア革命は無数にある:

  • 天皇主義革命
  • まったり革命
  • 性の解放革命(日本女性のセックス中毒計画)
  • ゆとり教育革命(日本人白痴化計画)

こうやって並べてみると分かるように、どれも「どうやって(エイート以外の)日本人を「白痴化」させるか」にしか彼は興味がないわけであるw 彼の「反革命」的ロマンティシズムは、徹底して貧乏人の「白痴化」だということが分かるだろうw
分かりやすい話にするなら、「国家が使えるお金の量は限られている。それを、エリート以外に使ったら、国家はいっくらお金があっても足りない。だったら、国家は国民への教育を止めるべきだ。国家が教育のために国民に贈与するお金は、一部の遺伝子が優秀なエリートだけにするべきだ」となる(videonews.comがずっと、消費税増税論の論客ばかりをゲストに迎えて、消費税を35%、いやそれ以上にしなければ、国家が滅亡するとオルグし続けてきたことは有名だw)。彼は生涯をかけて、この命題のために活動をしてきたのであって、そういう意味では「分かりやすい」ブルジョア知識人であり、ブルジョア革命活動家なわけだ。
さて。
そんな宮台さんと神保さんがやっている上記の番組だけど、去年くらいだったか、突然、神保さんと宮台さんが、自分たちは

だということを番組で告白している(たしか、二人ともプロテスタントと言っていたと思う)。といっても、それまでも別に、それを否定していたわけでもないのだろう。別の所では、そういった話もしていたのかもしれない。ただ、この番組では、ほとんど始めて、そのことを話したんじゃないか、と思う。
ただ、そのときから、私が思っているのは、神保さんのジャーナリスト活動は、自らが「キリスト教徒」であることが大きく影響しているんじゃないか、と思ったわけだ。例えば、今回のウクライナ戦争であり、プーチンの評価にしても、彼がアメリカを中心で活動しているから、アメリカに対して「護教的」であり、プーチンに対して軽蔑的なだけでなく、そこには、神保さんの自らが「キリスト教徒」であることが大きいんじゃないか、と思ったわけだ。
それは、宮台さんについても同じだ。彼は自分の回りから、彼を「本当に自分がキリスト教を信仰しているのか」を疑われていると言っていたが、彼が知識人であることから、彼の信仰が「そう装っている」だけで、パフォーマンスなんじゃないか、と疑われていることを告白していたが、逆に言えば、彼の発言が、そこまでフェアじゃなく、圧倒的に

な側から、言っているだけなんじゃないか、という疑いもあるわけであるw
宮台の主張はどこまで真面目に聞けるんだろう? 彼は日本人を「ウヨ豚」「クソフェミ」と言って馬鹿にする。その上で、

  • エリートに任せよう

と言うわけで、つまりは、自分が教えている、国立大学の学生に全権を委任すべきだとなって、選挙反対となるわけだけど、彼は絶対に国家を批判しない。

  • 国家が間違うのは、国民がクソだから。国民が民度が低いから。

というのが彼の基本的な考えで、もっと言えば、「国民がエリートに全てを任せないからダメ」と言っているわけで、よくもまあ、こんな奴が国立大学に居座り続けているなと思うわけだけど、今回の切りつけ事件で、さらに彼を国立大学から止めさせづらくなるのだろう...。

追記:
ちなみに、宮台の大学のゼミは、かなりの割合が、中国からの留学生なんだと自分で言っていた。いやそれって、中国のために働いて、中国からお金をもらっていると思っているのと変わらないんじゃないか? 彼が日本人に対して忠誠があるのか、むしろ中国人に忠誠があるのかは、もはや誰にも分からないのだろう...。