急に仁菜が「プロ」と言い始めたことへの違和感

アニメ「ガールズバンドクライ」だが、私は第5話までは、ある程度納得をもって見られていたのだが、第6話以降、6話と7話は、あまり納得感がなかった。
その最大の理由は、仁菜が「プロを目指す」と言い始めたことが、ほとんど意味不明だったからだ。海老沢智やニパがプロを目指している、という立ち位置で現れるやいなや、よく分からないけど、仁菜は桃香に「プロを目指そう」と言い始める。智やニパがプロを目指すと言うことは、百歩譲って認めるとしよう。しかし、なぜそれに対して、仁菜がプロを目指すと言うのかは、まったく分からない。
今のところ、彼女が言っている理由は、

  • 今のダイダスに負けたくない

から、としか言っていない。しかし、これほど意味不明な主張はなくないか? 今のダイダスが、たんなる

  • アイドル路線

であり、自分たちが目指す方向でないことは、みんなが認めていることだ。だとするなら、勝つとか負けるとか言っていることは、一体なんのことなのだろう?
もうしわけないが、私にはまったく理解できない。
そもそも、である。
一番に大きな違和感は、第6話の前半でライブハウスの店長に仁菜は、最近のメジャーデビューの流行について聞いている。そこで、「フォロワーを増やす」「いいねを増やす」ことだと言われている。ところが、智やニパとの話し合いの場では、フェスのアマチュア枠に応募で出演して、プロのスカウトの目にとまることを目指すという話になっている。しかし、この二つは矛盾していないか? 後者は昔からあるメジャーデビューの手段だ。でも、最近は難しくなったから、「フォロワーを増やす」「いいねを増やす」だったんじゃないか?
そういう意味では、智とニパが、あまりにも急いで、メジャーデビューをしたがっていることも違和感を覚える。そもそも、二人は今までも、幾つかの事務所から声はかけてもらっている。しかし、事務所の方針と自分たちのやりたい方向が違うから、断っただけだ。だったら、これからも地道に活動していれば、次の機会は巡ってくるだろう。
この事情は桃香さんについても同じだ。彼女がこれからも音楽を続けていくのかどうかにしても、今すぐに決めなければならない理由はないだろう。以前は、自分の音楽を認めてもらえなかったとしても、だったら、もう一度、見つめ直して、内省して、より洗練させた上で、今度は自分からプレゼンして、認めさせればいいだけじゃないか。しかし、まだ、そこまでの準備がととのっていないというなら、十分な充電期間をもって、再チャレンジをすればいい。そして、そのときに仁菜やすばるが一緒にやるのかどうかは、考えればいい...。

追記∶
改めて見返すと、2話で仁菜はかなり自分のイジメのフラッシュバックの場面があって、普通の人間関係さえつらそうに見える。
2話の段階では、すばると話すことさえもが、過去のイジメを思い出させる形になっていて、精神的にまいっている。
ストーリーとして、どっちの方向にもっていきたいのかはわからないけど、このイジメの部分はどこかで徹底して描かないとしょうがないんじゃないかな。予備校とか、音楽でプロとか言ってるけど、このイジメの問題になんらかの決着がつくことなしに、何かが前に進むことはないと考えるなら、ストーリーは最短距離でこの対決、新しいダイダスのボーカルとの対面がストーリーには必要に思えるんだけどな...。