2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

1+1+...=-1/2

人は、「1+1=2」が好きだ。 人類において、絶対、ゆるがない真実のように、この等式について、語りたがる。 しかし、この足し算を、延々と続けた果てには、何が待っているか。 そりゃ、ずっと増えていくんだから、無限大、でしょ、って、ちょっと数学が得意…

NHKスペシャル「病の起源・糖尿病」

このシリーズは、典型的な、現代病、をとりあげていて、実に、啓蒙的だ。 糖尿病、というのも、現代病、の典型ですね。この病気は、一度、発症すると、ほぼ完治が難しいだけに、やっかいだ。 膵臓の、インスリン分泌量、が問題ということだった。肥満の人は…

NHKスペシャル「病の起源・アレルギー」

アレルギー、というのも、典型的な、現代病、ですね。多くの人たちが、悩んでいるんじゃないでしょうか。 番組では、哺乳類が独自にもつ、IgE型免疫、というものこそ、この病気の本質である、ということであった。 哺乳類は、非常にやわらかい皮膚でしか、お…

オンエアー終わったみたい

テレ東の朝やってた、「オンエアー」というドラマを、録画して見ていたが、最後の方は、ぐだぐだ、でしたね。 ドラマの監督が、完全なサラリーマンでしょ。「先輩!」って、バカか。お前、それでも、芸術家か。お前に才能がないことだけは、はっきりした。 …

NHK・にっぽんの現場「ことばあふれ出る教室」

生まれたときから、目が見えない人たちの世界とは、どういうものなのであろうか(E・ホッファー、にしても、幼い頃は視力があったわけだし、大人になる直前で、回復している。これはこれで、大変だったでしょうけどね)。 そんな子供たちの風景を、ドキュメ…

新井敏康「ゲーデルの無矛盾性証明」

ヒルベルトのプログラムについて、どれくらいの人が、ご存知なのだろうか。 ヒルベルトは、カントールが進めた集合論が、さまざまな矛盾、パラドックスを生みだしてしまった、反省から、一つの、プログラムを提唱する。 数学を、その文法から、反省すること…

笠井潔『熾天使の夏』

笠井潔といえば、推理小説評論などをやっていて、ミステリ関係の人という感じであるのだろう。 昔、柄谷さんとの対談をやっていて、その本を読んだときに、興味をもって、『バイバイ・エンジェル』と、『テロルの現象学』は読んだ記憶があるが、なにぶん、昔…

宮台真司『14歳からの社会学』

こういう「子供に向けて」、なにかを語る、というスタイルをとる作品に、永井宏さんの一連のものがありましたね。そして、故人の池田晶子さんの一連のもの(ほとんど、読んでませんが)。 こういう本の特徴は、具体的な「その」子供がどういうことに悩んでい…

マラソン

日曜日、神保町にある、三省堂でも行こうと、九段から、神保町方面に向けて、とぼとぼヘッドフォンしながら歩いていたら、かなり大がかりな、交通規制をやっている。 東京の真ん中で、これほど堂々と車を迂回させているというのは、相当な事件か(サリンとか…

桜庭一樹『私の男』

ということで、ひとまず、この問題作を、読んでみた。 作品は、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の、海野藻屑、を主人公(、腐野花)、にしたような、そんな感じであろうか。もし、海野藻屑、が、その後も生き続けて、大人になったとしたら。 腐野花が結婚…

浜田省吾「恋は魔法さ」

鈴木祥子が、サブ・ボーカルで参加している曲。阪神淡路大震災、のチャリティーとして作った曲、ということだ。 しかし、地震を題材に、というより、神戸を舞台にした、恋愛の喜び、希望、をうたったものですね。 阪神淡路大震災、については、私は、直接、…

ロバート・カニーゲル『無限の天才』

アメリカに、黒人の血をもつ大統領が生まれたことは、実に、歴史的な事件となった。欧米の社会は、変わろうとしている。それは、一言で言えば、「文化的な混血」ではないだろうか。 なぜ、このことが重要か。例えば、ナチスにとって、民族優越主義、こそが、…

横田由美子『ヒラリーをさがせ!』

自らを、「政治記者ではない」と語る、著者は、この本で、何人かの、政治的組織票ももたずに政治家になった、女性にインタビューをする。 著者が、そういった女性にインタビューをしたことは、彼女に言わせれば、話を聞きたかった相手だから、ということらし…

桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』

昨日の、今日で、さっそく読んだ。 これこそ、彼女の、初期の作品の中で、ターニングポイントとなったもの、ということらしい。 主人公の、山田なぎさ、は、田舎の、女子中学生。漁師だった父は、幼い頃、海で亡くなり、母子家庭。兄は、中学を卒業したとき…

桜庭一樹『推定少女』

直木賞作家の、初期の作品。以前、ファミ通文庫だったものの、角川文庫での再販。 主人公の「僕」、巣籠カナ、は受験をひかえた、中学生。ある日、学校の裏で、宇宙船が墜落した、という噂がとびかっているとき、部屋で、義理の父親を、弓矢でうち、二階から…

伊藤正敏『寺社勢力の中世』

日本で生まれ、ここまで生きてきて、仏教というものが、葬式や墓参りや家の中の仏壇を通じて、ずっと身の周りにあったことを、当たり前に思う感覚は、普通であろう。 しかし、よく考えてみれば、そのことは、多くの歴史的事実の、蓄積の上で、実現されている…