2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧
(掲題の本はまだ、前半しか読んでませんが、いったん、まとめます。) 柄谷さんの『<世界史>の構造』は、人と人の関係を「交換」というアイデアによって整理していくことで、世界史を再解釈するような仕事であった。この仕事は、どこか、ヘーゲルの歴史学…
私はツイッターの特徴は、けっこう気軽に人々が自分がつぶやいたコメントを「削除」しているところじゃないかな、と思う。私はここに、ツイッター民の 見識 を見る。たしかに、変なことをつぶやいたから、その「謝罪」は必要かとか、「責任」はないのかとか…
ラノベ「ココロコネクト」の5巻以降を最後まで読んでみたが、私がもった印象は、4巻までと、ちょっと変わったなー、といったことだった。 しかも、その路線変更が、あまり、うまくいっていない。その辺りが、6巻までで終わりとしなければならなかった事情…
坂本龍一さんが脱原発デモで行った一連の発言の中に「たかが電気」という言葉があったことを切り取って、デマゴーガー産経新聞が「中傷記事」をでっちあげた。 私はこの内容は、十分に「名誉毀損」にあたると思っている。 特に、坂本龍一さんというある世代…
こういったアニメを「どのように」見るのか、というのは、その人「そのもの」をよく表すんじゃないだろうか。 私には、むしろ、このアニメは「前半」が、まるで、他人事のように見れなかった(というか、東京に住んで働いている若者はだれもが、そう思ったん…
前回の憲法2.0 について、一点、言及し忘れていたのが、プライバシー権について、かなり積極的に考えようとしている印象を受けたことだ。この問題を徹底して考えることは、私の考える「暗号社会」の要諦でもあるので、そういう姿勢は個人的には評価したい、…
東京に来て、なにに驚いたかといえば、思ったより「緑」があるんだな、ということだった。つまり、田舎のような「自然」が、 保存 されている。それを、皇居周辺や高級住宅街のような、人工的な「保存」ということでいうなら、まあ、理解はできる。だれだっ…
思想地図という本の最新刊に載っている、憲法改正案について、読んでみた(ニコ動の方は、ちょっと、おもしろかった。人は年ととると、おもしろくなるんですかねー)。 まず、これが「改正」なのか、「新」憲法として「交換」するような(ある意味での、革命…
善悪二元論が、空疎なのは、その人が悪人になる「前」があった、ということに尽きている。つまり、その人は、ある「状態遷移」を経て、悪人になっただけであって、それ「以前」は、そうでなかったわけだ。 だとするなら、私たちが興味をもつべきは、その「遷…
なぜ大飯原発「が」再稼働したのだろう? なぜ、原発が再稼働をするとしても、「他」ではなかったのだろう? ネット上にころがっている、政府寄りのニュースソースを見ても、その「意味」がさっぱり分からなかった。 そう思って、今週の videonews.com を見…
もし、高校の部活が、加入が必須だった場合に、どういうことがおきるだろうか。掲題のラノベでは、たんに参加が必須なだけでなく、各部は、5人以上によって構成されることが義務づけられている。 つまり、自分が参加する部活には、5人はいなければならない…
最近出版された『ベーシックインカムは究極の社会保障か』という本は、萱野さんと東さんが、それぞれ、反対、賛成に分かれて、たがいを批判しているように読めるので、興味深く思われる人もいるのだろう。 以降では、この問題についての、自分の視点を検討し…
池田信夫は、自らのブログで、現代社会が、一方において、近代以前の徳治国家のような、皇帝といった統治者による、国民に対する、属人的な恣意的強制から 自由 になっていく一方で、他方において、間接民主制を通した、市民の「意志」と一旦は切断され、濾…
いじめという言葉が使われるようになったのは、いつからなのだろうか。この言葉の特徴は、その言葉の「定義」がないことだ。つまり、外在的に定義できない。 ところが、いじめをやっている側、いじめをされている側の両方は、往々にして、これが「いじめ」だ…
「愚者のエンドロール」については、以前、折木奉太郎の視点から分析したのだが、アニメの方の、「愚者のエンドロール」の部分の放映を見た印象は、その分析とは、ずいぶんと違った。 それは、その分析が間違っていたと言いたいということではない(そういう…
今日の新宿のデモも、IWJで配信していたが、多くの人がデモに参加していた。 私は、なにかが日本で変わり始めている予感がしている。 それは、参加している人たちが、ほんとうに普通の人たちだということが、大きな特徴だからだ。 こういった運動が、近年…
社会の複雑化が、宮台さんの言う成熟社会、つまり、「終わりなき日常」論の、根底にある認識であった。 こういった認識は、社会の機械化、IT化の進行と共に、共有されるようになる。ITのような、コンピューターによる、高速計算装置の出現が、社会のさま…