2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ジグムント・バウマン『コラテラル・ダメージ』

NHKの「追跡!真相ファイル」は、なかなか、衝撃的な構成で、大衆に影響したのではないか。私には、意味の分かりにくい部分もあったが、それなりに、製作者側の意図は理解できた。 しかし、それ以上におもしろいのは、ネット上の御用学者たちの、ヒステリ…

Rie fu「あなたがここにいる理由」

私が東京で暮らし始めて、どれくらいになるのだろうか。 どうして東京で暮らしてるんだろう? なんで、私は「ここ」にいるんだろう? よく考えると不思議だ。 別にそうしなくても、よかったのだ。 もっと違った選択があったはずなのだ。 届かない そうじゃな…

宮台真司『愚民社会』

(大塚英志との対談。それにしても、クリスマスに私は何を書いてるんですかね orz。) 結局のところ、日本の「エリート」問題というのは、今後の「ユートピア」において、どのようになっていくことが望ましいのだろうか。 今までのように、日本を背負ってい…

「一般意志2.0」はユートピアか?

ここのところ、何回かこだわって書いてきたのだが、結局のところ、東さんという人の「一般意志2.0」という本が、なにが言いたいのか、または、どういった文脈でつぶやかれているのかが、今一歩分からなかった、というのが印象であった。 著者の論点のポイン…

ジェフ・ジャービス『パブリック』

この本を、どういった視点で読むか。この本は、一言で言えば、掲題の著者がディープなフェースブックやツイッターなどのSNSユーザーで、その有用さを理解するがゆえに、いわゆる「プライバシー規制」の法的な動きと、そういったものとの対立を、SNSユ…

千葉慶『アマテラスと天皇』

ここで、まったく逆に考えてみよう。徹底的にユートピアを実現しようとするなら、どういったものになるのか、と考えてみよう。 しかし、急にこんなことを言われても、ちょっと困ってしまう。毎日をギリギリで生きている私たちにとって、急に、ユートピアを考…

ジョン・グレイ『ユートピア政治の終焉』

掲題の著者のような、人が一般にどのように受け取られているのかを私は知らない。知らないんですけど、この掲題の本のようなものを、「哲学」と呼ぶべきなんじゃないか、と思うんですけどね。 どうも日本の哲学的な言論をする人たちって、いわゆる「哲学研究…

マンガ「進撃の巨人」の巨人

マンガ「進撃の巨人」の最新刊を読みながら、この巨人という存在がなんなのかについて、ここまで読み進めて、いったん考えてみた方がいいのかもしれないとは思った。 その鍵となるのは、今までの文脈から、間違いなく、エレンという自ら巨人となる能力をもつ…

BUMP OF CHICKEN「車輪の唄」

人は、超能力をもっていない。だから、だれかになにかを伝えたかったら、言葉で相手に自分の要望を伝えなければならない。なにも言わなければ、その人がなにかを言いたいと思っていても、だれにも分からない。 まあ、当たり前のことであるが、BUMP の歌にお…

日本社会の歴史の中でのヤクザという存在

この前まで、いろいろ、「一般意志2.0」という本について書いてきたが、最後に素朴にその本について思ったことを書いておきたい。 この本は、「政治の危機」と書き、たしかに、それらしき例(国の借金や税金)について、その名前は出てくる。しかし、全体と…

雇用と人事

videonews.com で毎週、無料でアップされている、原発の審議会が、ある意味、非常におもしろい。というのは、これが「一般意志2.0」の典型だと思うからだ。これほど分かりやすい例は、ないんじゃないかと思うのだ。 ところが、だれも注目しない。 新聞もテレ…

学問への疑問、大学への疑問、医学界への疑問

正直、日本全体をなんとかしなければならない、とか、日本の「中心」東京について語ることが、日本について語ることになる、とかには、うんざりきている。 日本全体がどうのこうのと語ることに、なにか意味があるのか。例えば、いい例が、福島第一の事故だろ…

民主主義は可能か?

この前ふれた 一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル作者: 東浩紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/22メディア: 新書購入: 14人 クリック: 581回この商品を含むブログ (164件) を見る という本についてですが、この本は多くのポイントや論点がある…