2013-12-01から1ヶ月間の記事一覧

レオ・シュトラウス問題

レオ・シュトラウスというと、ブッシュ大統領の頃の、アメリカにおける「ネオコン」問題の頃、一時期、注目されていた記憶がある。 しかし、実際のところはどうだったのだろうか? フランシス・フクヤマが、ネオコン人脈とシュトラウス学派との関係を否定し…

特定秘密保護法という「キメラ」

つくづくも、特定秘密保護法は、考えれば考えるほど、興味深い印象が深まるというのが、その特徴であろうか。 そもそも、なぜ、多くの人たちが、この法律に違和感をもっているのか。それは、例えば、国連が定めている人権の規範に、明らかに、逸脱しているか…

レオ・シュトラウス『自然権と歴史』

稲葉さんのリベラリズム本は、永井均の「この私」論から始まっているが、その内容は、言いえて、「不気味」な分析より始まっている。稲葉さんは、永井の語る「この私」についての陳述を、その永井という固有名を稲葉と置き換えることによって、「自分が陳述…

井上智徳『コッペリオン』

私たちは、「本音」で話そうとするとき、「方言」を使う。つまり、方言を使っていないということが、それが、 本音 でないことを意味していると解釈する。標準語は、いわば、(公理主義的)論理語だということである。そもそも、公理主義は、違った出自の人…

特定秘密保護法は「憲法違反」か?

特定秘密保護法は、「憲法違反」であろうか? もし憲法違反であれば、普通に考えれば、なにか、日本人全員で、裁判所に訴えれば、いいように思わなくもない。しかし、おそらく、そういった手続きが許されていないから、この特定秘密保護法は、まだ、違憲かど…

悪のマーケティング

つい最近、大澤信亮さんの「復活の批評」を読んだのだが、どうも、私の関心とずれた議論をしていることが、気になる。 もちろん、自分がどう思ったとか、どうでもいいことであるが、結局、こういうことが言いたいのであれば、それは、「批判」になっていない…

笙野頼子『レストレス・ドリーム』

特定秘密保護法が成立したということで、日本中がお通夜ムードである。平成の治安維持法が成立したことで、 次の敗戦 まで、この国は、全体主義的な、 悪夢 を生きることになる。まさか、そこまでは、ひどくないだろうといった雰囲気の学者や知識人が散見さ…

山川賢一『Mの迷宮』

日本のアニメの歴史において、1997年に放送された、アニメ「少女革命ウテナ」の存在について知っている人はどれくらいいるのであろうか。 この作品の特徴は、その内容が、「子供向け」ではないところにある、と言えるのではないだろうか(その特徴は、言…

テロの定義?

そもそも、テロリズムという言葉は、何が言いたいのだろうか? ウィキペディアを見ると、あまり、ちゃんとした定義がない。フランス革命の頃、政権側の行動を非難するのに使われたのが最初で、本来の意味は、「恐怖」とか「脅し」という感じのことらしい。時…

福島と長渕剛

私は、すが秀実さんが使った「ジャンク」という言葉は、非常に有効というか、自分の考えるスタイルに合っていると思っている。 彼は、ジャパン(J文学など)の先頭の文字の「J」を、ジャンクのJで「も」あるのだと考えて、そういった用語を使ったわけであ…

谷喬夫『ナチ・イデオロギーの系譜』

日本を中心に世界地図を眺めていると、もちろん、韓国は近い。非常に近いが、韓国、北朝鮮の向こうは、すぐ、中国である。つまり、北朝鮮の裏側は、 すぐ に中国であり、つまり、満洲だ。この地域一体は、地図を眺めても、非常に日本に近い。そして、その中…