2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

<本当>の福島ダークツーリズム

私は福島県が、ことこの、3・11における、福島第一原発事故に関する 公害問題 をテーマとして、なんらかの「博物館」や、被害者とのセッションなどを行うことで、広く大衆に、この問題への関心を高めてもらうための、一種の「ダークツーリズム」をやるべ…

大庭健『民を殺す国・日本』

そもそも、3・11以降、原発問題に関して問題提起をする論客は、増えてきた。しかし、その問題提起の姿勢には、必ずしも原発即時廃止の立場から行われているわけではない「曖昧さ」が見受けられる。もちろん、それについては人それぞれなのだろうが、どこ…

女性差別?

先週の videnonews.com で、男女雇用機会均等法ができる前は、女子アナ30歳定年制が「当たり前」だった、といったことが話されていたわけだが、これってなんなんだろう、と思ったわけである。 1999年4月1日の改正により、募集・採用、配置・昇進、教育訓練…

死体の山

それにしても、自民党の山田議員の元秘書の自殺は、 またかよ と思わされたのではないだろうか。 そもそも、言っている意味が分からない。練炭自殺は外傷が少ないはずなのに、顔面の損傷が激しいってw 普通に考えて、自殺じゃないんですけどw 不審が高まっ…

「日本=中国」論

私はここのところ、セラーズの「センス・データ論」の延長で考えることの重要さを、いろいろと考えさせられているのだが、例えば「感覚」「欲望」というものが、 ある(=存在) と考えられ始めたのは、比較的最近なのではないか、と思っているわけである。 …

みさきルート問題

アニメ「蒼の彼方のフォーリズム」第7話を見ていると、どうも、「みさきルート」に入りそうな様相を示している。 そこで、もう一度、みさきルートを見てみたが、原作の第7話「あたし、FCをやめるから」は、よくできているわ。 間違いない。 このまま、み…

NASA学からNASAオタへ

映画「オデッセイ」はどれくらいの人が今、見に行ってるのだろう? この映画は、ひとまず原作を読まずに、なんの予備知識もなしで見に行かれることを、お勧めする。というか、私も原作を読まずに映画を見たのだが。 確かに、一見すると、科学の専門用語を知…

東大受験ドーピング

ここで、少し変なことを考えてみよう。 ある賢い子供がいたとする。この子は、どうやれば成績を上げられるかなと考えて、少し普通の子供たちとは別の手段を思いついた。つまり、 薬 である。この子はある日、その全然別の目的で医者から処方された薬を、テス…

ユルゲン・ハーバーマス『公共性の構造転換』

確かに、学校の試験問題には「答え」がある。ということは、その答えは「変わらない」ということを意味する。つまり、その問題が出された、どの試験会場でも、その答えは「同じ」というわけである。 しかし、このことは、いざそれを「自分」の話にされたとき…

「哲学」と「ドラッグ」の関係

歯医者で虫歯の治療をしたとき、麻酔を打ってもらうことで、神経を麻痺させる。 ISが、戦士たちが、命知らずの戦闘を行うのも、麻薬で、感覚を麻痺させている、とニュースで言っていた。 そういえば、伊藤計劃さんの「虐殺器官」においても、戦闘時に、薬…

村松太郎『「うつ」は病気か甘えか。』

アニメ「蒼の彼方のフォーリズム」の第6話は、ちょっと見ていて、あまりいい印象を受けなかった。というのは、ヒロインの明日香が、非常に「疲れている」ということを(原作にはなかったと思うが)、あえて「強調」したがために、その後の、真藤さんとの対…

逆算の政治学

安倍総理の今の目標は、消費税増税と、TPP成立と、憲法改正だと言えるであろう。 ということは、今年には間違いなく、参議院選挙があり、できれば、衆参同時選挙をやりたいと思っているわけだから、合わせて「大勝」できなければ、安倍総理が考える憲法改…

理由

ロバート・ブランダムの『推論主義序説』は、別に、哲学畑の人でない限り、なにか、当たり前のことが、延々と書いてあるだけのような気がしてくる。 この当たり前のことが書いてあるだけ、という印象がなんなのかを、うまく言葉にしたいのだが、なんとも気持…

アレックス・メスーディ『文化進化論』

先週の videnonews.com では、アメリカ大統領選挙の特集を行っていたのだが、その中で、今後の共和党は非常に未来が暗い、というようなことが話されていた。 というのは、いわゆるトランプやキリスト教原理主義者ばかりが共和党の大統領候補になるから、とい…

科学という「実在」への違和感

科学を考える場合に大事なことは、科学は別に、「真実」を確定させることを目的としていない、ということなのである。 つまり、なにが「実在」なのかは、科学は最終的に「解決」しない。 なぜなら、科学は「帰納法」ではないから。 つまり、どんなに無数の「…

戸田山和久『科学哲学の冒険』

そもそも、科学とは何か、という命題と、世界は実在するのか、と言った場合の「実在」という言葉を、ほとんど同じ意味で使わなければならない、というのは、どういう意味なのだろうか? 科学とは、ある人間集団が行っている知的な実践であって、それが「何な…

フィン・ブラントン『スパム[SPAM] インターネットのダークサイド』

私たちが「インターネットを見る」と言うとき、それは一体、何を行っていることになるのだろうか? 例えば、電子メールを考えてみる。なんらかのメーラを使って、私たちはメール・プロトコルに準拠した方法で、メールアドレスを作成して、自分に届いたメール…

女の「構造」

小保方さんの手記が出版されたとのことで、世間的には、もう一度、STAP細胞の議論が蒸し返されている印象がある。しかし、そのこととは別に、いわゆる「小保方現象」とはなんだったのか、といった視点が、今でも一つの疑問として続いている、ということなの…

ロバート・ブランダム『推論主義序説』

前回、セラーズの論文から、センスデータ問題なるものについて言及した。確かに、私たちは外界を知覚して、その「データ」を元に生きている。 しかし、このように言及してみたとき、ある「仮説」が、まるで「自明」なことであるかのように、私たちの認識を支…

アダルトPCゲームの世界

アニメ「蒼の彼方のフォーリズム」の第4話まで見て、とりあえず、アダルトゲーム版をやってみたのだがw まあ、とりあえず長いw 最初からスキップせず見ているだけで、余裕で土日がつぶれてしまうw 恐らく、多くの人は、そこらじゅうスキップ機能を使って…

ウィルフリド・セラーズ『経験論と心の哲学』

心理学において、「あなたは何何病です」と言うとき、私たちはある「混乱」におそわれる。というのは、ここで言う「何何病」という「アイデンティティ」は、一体、どのように「推論」されたのか、が説明されていないからだ。 数学においても、そもそも命題(…

バーニー・サンダースという衝撃

そもそも、なぜ日本の民主党は衰退の一途を辿っているのであろうか。 もちろん、アベノミクスによって、安倍政権に金融政策の先手を打たれていて、後手を踏まされてしまっている、ということはあるだろう。 しかし、私は本質的の部分では、そういうことでは…

キメラ

カンタン・メイヤスーの『有限性の後で』を、とりあえず、最後まで読んだのだが、うーん。 カントの「物自体」は、著者も言っているように、「弱い相関主義」になっていて、つまり、人間は「物自体」を知覚することはできないけれども、「思考」することはで…

ある勘違い

私たち人間は「認識マシーン」である。つまり、経験論だ。私たちが知っているのとは、私たちが経験したものであって、それ以外はない。 では、こんなふうに考えてみよう。私たちが経験するという場合、普通は私たちの回りを囲む「外界」のことである。つまり…