2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

松岡亮二『教育格差』

日本の教育を、ここ何十年かで、大きな変革を行ったのが、 ゆとり教育 であったことは明らかであろう。しかし、この「ゆとり教育」は、結果としては、今では 却下 されている。つまり、今は「ゆとり教育」ではない。 このことは何を意味しているのだろうか?…

「利益」志向型プログラミング

ソフトウェア開発のプログラミング技法として、「オブジェクト志向型プログラミング」というのがある。これと同じような考えで、 利益志向型 といった思考スタイルについて考えてみたい。 ある、株取引の億万長者が、未来社会の予測をしていたときに、 どう…

中道裕大『放課後さいころ倶楽部』

子どもは「楽しい」から「遊び」をする。かくれんぼ、かんけり、など。 しかしその「遊び」の実体は、驚くべきほど、大人になり社会人になってから行う、会社での「仕事」に似ている。 ゲームは「楽しい」から子どもは、自分からやりたくなり、実際に行う。…

定性的と歴史的

アニメを見ていると、多くのケースで ジャイアント・キリング が描かれる。なんらかのゲームで、圧倒的に「強い」側が ちょっとしたこと によって、弱小側に負ける。この展開が、言ってみれば、飽きられることなく、何度も何度も繰り返されているわけである…

サイコパスとは何か?

プロのサッカー選手が、公式試合でシュートを決めると、回りの味方の選手と 抱き合う 姿は、私たちの日常を考えたとき、とても印象的に思われる。つまり、それだけ私たちは「スキンシップ」というものをとらない日常を、近年は生きていることを意味している…

フェミニズムへの根本的な疑問

ここのところ、赤十字の献血ポスターに、漫画「宇崎ちゃんは遊びたい!」のキャラが使われたことで、フェミニストから大批判を受けた、という話があった。 そして、これに対して、アニメ・オタクの概ねの見解は TPOという観点から、こういった意見があるこ…

梶村太市・長谷川京子・吉田容子『離婚後の共同親権とは何か』

このブログで何度もとりあげている、東浩紀先生の『観光客の哲学』であるが、この本では、なぜ東先生が「家族」を重要視するのかについて、以下のように説明している。 家族の観念についてまず注目したいのは その強制性である。家族は、自由意志ではそう簡…

秋葉忠利『数学書として憲法を読む』

大学の数学科で数学を学ぶと、その「すぐ近く」に、 公理主義 であり、 ロジック(=数学基礎論) というものがあることに気付かされる。というのは、そういった関連書籍はたくさん出版されているし、というか、実際に「証明」を読んでいると、この問題を避…

国家は国民の「優劣」を決定するのか?

国家とはなんだろう? それは、私たちの生きる全てだと言っていいだろう。私たちはこの国に住んでいる。そして、住んでいると同時に、この国の政治に関わり、この国の意志決定に関わっている。 そうした場合、この国家は、私たち国民の誰かを「優れている」…

おおたとしまさ『新・男子校という選択』

掲題の著者は、この本で、 男子校の復活 を訴える。というのは、そもそも近年、男子校は「絶滅危惧種」だからだ。 二〇一八年度の文部科学省の調査(図1)によると、全国に高校は四八九七ある。うち「男子のみの学校」は一〇七校。たったの二・二%だ。ちな…

ボランティアとホームレス

東京の比較的、大きな駅の前では、ほとんどのところで、ユニセフのボランティアをお願いしている人を見かけるようになった。それは、いつからなのかは、よく分からない。そして、比較的に、どれくらいの「成果」をあげているのかもよく分からない。私も、彼…

日本経済の診断

今の安倍政権の、いわゆる、アベノミクスについては、そもそも、安倍政権自体が使わなくなっている言葉というのもあり、なんとも、もにょるのだが、少なくとも、安倍政権の政策はリフレ派が主張するリフレ政策が継続されているわけで、その評価を避けて通る…