2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

平川秀幸『科学は誰のものか』

3・11から、49日ですね。それが、喪に服す、一つの区切りとなり、今後は生き残った我々が、どうやって生きていくのか、亡くなった人々に対して、何をするか、被災された方々に対して、将来に向けてどのようなサポートを行い続けることができるのか、そ…

松岡資明『アーカイブズが社会を変える』

日本は本当に「公共」なのか。 たとえば、どのような条件がそろったときに、国民は国家を「社会的身体」と考えるようになるのか。 私たちは今。ケータイを持って生活しない日がないくらいに、毎日ケータイを肌身離さず、持ち歩いている。ということは、ケー…

広瀬隆さんという人

なぜ、東電の社長は一ヶ月雲隠れしてたのか。普通に考えたら、なんらかの政府からの言質をとったから、東電を潰さずにすむ保証を得たから、でしょう(日本の敗戦での、天皇の動きみたいなものでしょう)。そうやって、国民を人質にとって恫喝してたんでしょ…

ロベルト・エスポジト『三人称の哲学』

原発問題が、国策に関連したものであることを認識することは、これを「公害」問題の延長で考えたとき、ある「人間」の定義の問題が再燃する不吉な予感にとらわれる。 たとえば、福島のあの惨状において、今だに、あの場に留まり作業をしている人がいるという…

正当なる表出=正当なる表現

それにしても、昨日の河野太郎さんという自民党の政治家の対談は、とても興味深かった。それは、話の中身がどーのこーの以上に、なんと言うか、ぐびぐびお酒を飲みながら、くちゃくちゃ食べながらだからなのか、饒舌で、しかもこういった場面に国民がどうい…

インフレーションする「島宇宙」

(私感ということで、少し「啓蒙」的な文章を書いてみようかと思います。といっても、どうせ今まで通りの、日記にしかならないわけですが。) 東浩紀は、「棲み分ける批評」(『郵便的不安たち』)の中で、九〇年代の社会・文化状況のことを「徹底化されたポ…

原発「推進国民」という「ボロネオの環」

日本の電力会社が、今まで広告費として、日本中にばらまいていたお金は、どうなっていたのだろうか。 テレビ局のCM料としてあったなら、それによって、テレビ局は、一つの番組を放送できた。大学であれば、それによって貰ったお金で、研究ができたのかもし…

岩崎夏海『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』

あらゆるゲームには「戦術」がある。 (この本の批評で、こんな書き出しのものはないだろう。) それが一番分かりやすいのは、アメフトのようなものかもしれない。サッカーもそうだ。 どのように戦うか。 しかし、ここではた、と戸惑うのである。 それを「誰…

リチャード・ローティ『アメリカ 未完のプロジェクト』

こんなふうに言ってみよう。 正直、哲学とはなにがしである、みたいな議論には、うんざりだ。それは、学校の中でやっててほしい。大学の外では関係ない話だ。 しかし、これと同じくらいに、多くの衒学的な議論を生みだしてきたものがある。右翼と左翼、だ。 …

海堂尊『死因不明社会』

死は資本主義と相性が悪い。 あれほど、功利主義で、今この財産を一円でも増やそうと血なまこになっていた人たちが、ころっと死ぬと、その彼が目指していた一円は、なんだったのかな。まさに、彼は 天国に宝を積んだ。 ということはどういうことなのだろうか…

伏魔殿

原発について書くことは、いいかげん、自分には、荷の重い話だ。専門的はことは分からないし、さすがに、ここからは、専門家の仕事であろう。 そもそも、なぜ自分は、今回のこの、原発の事故について書くことを強いられたのだろう。 それは、なぜ、原発の報…