2008-01-01から1年間の記事一覧

小幡績『すべての経済はバブルに通じる』

今年の東証株式市場の下落率が、42パーセントだそうですよ。ほとんど、半額じゃないですか。ほんと、周りで、株やってた人たち、どうなっちゃってるんでしょうかね。今まで、汗水たらして稼いだ身銭を、すってんてんに、すり減らしていなけりゃいいですけ…

西尾維新『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』

「きみとぼく」シリーズも、第4作、ですか。毎回、読むたびに思うんですけど、前回までの、内容を覚えていないんですよね。 以前の、ストーリーも、登場人物も思い出せない。 逆にそれだから、新鮮な気持ちで読める、とも言えるが、ということは、それほど…

女=つまらない

別に、今年の紅白も、白が勝つだろう、みたいな予言がしたいわけではない。 私の個人的な感想としても、(文化人などを含めても)大変に、知的で、興味深いと思っている女性は、数少ない。 反感を呼びそうな掲題であるが、けっこう、挑発的な、嫌われるよう…

再び右的なものについて

以前にも、このテーマのような内容について、書いたことがあるのだが、改めて、書いてみたいと思う。 その前に、ちょっと前に、紹介した、宮台さんの本について、この視点での、総括をしておきます。 私は、そこで、いろいろ書かせてもらった不満点以上に、…

救急患者の搬送拒否病院問題

救急患者を、病院側が、いろいろな理由をつけて、受け入れを拒否し、患者に、緊急に必要な治療をほどこせなくて、重大な問題になっている、というケースが頻発している、という話を聞く。 この現象の背景に、何があるのか。 そもそも、病院というのは、患者…

保険・年金問題について

ちょっと前の、videonews.com で、後期高齢者医療制度、についての、検討を行っている。 基本前提として、二つの視点がある。 年寄りは、仕事ができなくなり、税金を払えなくなるし、病気にもかかりやすくなるのだから、当然、社会保障のお世話になる割合が…

派遣切り

ここまで、円高、だと、どうしようもないのでしょう。本音は、製造業なんて、こんな物価の高い日本で、成立しない、って、基本的な意見は一致してるんじゃないですかね。なんとかして、物作りの現場は、世界の果て、の、一切、税金なんてないようなところで…

忙しい

最近は、仕事が忙しく、どうも、ゆっくりできない。 やっと、ゼロ崎の、最新を読んだ。 メフィスト 2009年 01月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/12/11メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (11件) を見る きしくも、家…

宮台真司『亜細亜主義の顛末に学べ』

この本は、宮台さんの、国家観を、比較的、まとまった形で、述べている、本だと思う。 著者は、まず、以下の一般論から、話を始める。 「愛国は必ずしもパトリオティズムの体をなさず」に触れれば、誰もが自分の記憶を構成する諸要素----共同体の風土----を…

キム・タクファン『ファン・ジニ』

私は、中国や韓国・朝鮮に興味があると言っても、別に、好きということではない。どちらかと言えば、魯迅は好きだが、その魯迅が痛烈に批判し続けた、両国の、因習を、好きだなどと言うような趣味は、私にはない。 私は、ときどき、変なことを考える。 どう…

三浦國雄『「朱子語類」抄』

『朱子語類』とは、朱子学の創始者、朱子没後、多くの弟子たちが、朱子の生前に、ご教授を受けた内容をメモしていたものを、まとめたものである。 なお、以下で、全訳注作業が、始まっている。 『朱子語類』訳注 (巻1~3)作者: 溝口雄三,小島毅,垣内景子,恩田…

中塚明『これだけは知っておきたい日本と韓国・朝鮮の歴史』

日本と、韓国・朝鮮の歴史を、並行して、書かれた教科書として、比較的最近、出版されたもので、 日韓歴史共通教材 日韓交流の歴史作者: 歴史教育研究会出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2007/02/22メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (4…

あなたとは違うんです

福田さんが、辞退したことで、流行語大賞は、まったくピント外れ、のものばかりになった。 明らかに、今年は、掲題の、それだった。 それは、どういうことか。総理大臣というのは、日本のリーダーなわけだ。まがりなりにも、日本のリーダー、総理大臣という…

甲斐よしひろ「トランスレディ」

甲斐バンドについては、前に少しだけ、書いた。 昔の私の印象としては、この人は、ラジオで音楽番組の司会をやってた人という印象が強い。中学生くらいの頃だろうか。NHK FM で、よく彼の番組を聞いていた記憶がある。 ちょうど、甲斐バンドを解散するとかい…

島内剛一『数学の基礎』

高校生までの、子供たちに、一風、変わった、数学を、紹介するとしたら、どういったものがありうるであろうか。 私は、まず、なによりも、声を大きく言いたいことは、「高校までの数学は、嘘、だ」、ということだ。 これは、高校生までの、数学をやってきた…

グレゴリー・チャイティン『メタマス!』

著者の本の、何冊かが、日本でも翻訳されて、本屋でも、今も、並んでいる。 著者も、ゲーデルの不完全性定理に、とりつかれた一人だ。他方、IBM の研究所にもいたようで、コンピュータでの実験を重要視するタイプのようだ。 彼が、言う、情報理論は、言って…

桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』

いやあ。とうとう読みました。 「天才」、桜庭一樹の、「最高傑作」。 これはなんなんだ。 う〜ん。 ぜひ、先入観なく、読んでほしいですね。 彼女は、世代的には、自分に近いんですよね。 団塊ジュニア世代、第二次ベビーブーム世代。最後の苛烈な受験競争…

田母神問題と今回の朝なま

今回の、朝なまは、完全に、新しい歴史教科書の会(あいかわらず、内輪もめを繰り返してるみたいですが)の、連中の宣伝番組と、変わらない番組構成になっていなかったか。 彼らにとって、謀略史観かどうかは、問題ではないのだ。 彼らにとって重要なのは、…

NHK・ETV特集「新しい文化フィギュアの出現」

ボーメさんの、フィギュア作品の紹介があった。 この、2次元アニメを、3次元の人形として作る。 私の永遠のテーマは、もちろん、偶像崇拝の禁止。 なのだが、他方で、天皇制の最初の、天武天皇と、かかわった、百済観音像、救世観音像、こういったものへの…

「ファン・ジニ」

NHK が、この土曜の深夜の、海外ドラマ枠に、これをもってきた、というのがですね。どうなのかな、というのはありますね。 「ファン・ジニ」という女性が、歴史上、どういう人物だったのかは、まったく知らないが。 ハ・ジウォンは、「チェオクの剣」でも、…

NHK・にっぽんの現場「300円定食が幸せ運ぶ労働者の町」

横浜、寿地区は、芦屋などと並ぶ、日本の、日雇い労働者の町、だ。 この番組では、NPO 法人が運営する、「さなぎの食堂」が紹介される。ほとんど、定食が、300円、ということで、安い。 この安さが、どのように実現されているのか、ということだが、コンビニ…

1+1+...=-1/2

人は、「1+1=2」が好きだ。 人類において、絶対、ゆるがない真実のように、この等式について、語りたがる。 しかし、この足し算を、延々と続けた果てには、何が待っているか。 そりゃ、ずっと増えていくんだから、無限大、でしょ、って、ちょっと数学が得意…

NHKスペシャル「病の起源・糖尿病」

このシリーズは、典型的な、現代病、をとりあげていて、実に、啓蒙的だ。 糖尿病、というのも、現代病、の典型ですね。この病気は、一度、発症すると、ほぼ完治が難しいだけに、やっかいだ。 膵臓の、インスリン分泌量、が問題ということだった。肥満の人は…

NHKスペシャル「病の起源・アレルギー」

アレルギー、というのも、典型的な、現代病、ですね。多くの人たちが、悩んでいるんじゃないでしょうか。 番組では、哺乳類が独自にもつ、IgE型免疫、というものこそ、この病気の本質である、ということであった。 哺乳類は、非常にやわらかい皮膚でしか、お…

オンエアー終わったみたい

テレ東の朝やってた、「オンエアー」というドラマを、録画して見ていたが、最後の方は、ぐだぐだ、でしたね。 ドラマの監督が、完全なサラリーマンでしょ。「先輩!」って、バカか。お前、それでも、芸術家か。お前に才能がないことだけは、はっきりした。 …

NHK・にっぽんの現場「ことばあふれ出る教室」

生まれたときから、目が見えない人たちの世界とは、どういうものなのであろうか(E・ホッファー、にしても、幼い頃は視力があったわけだし、大人になる直前で、回復している。これはこれで、大変だったでしょうけどね)。 そんな子供たちの風景を、ドキュメ…

新井敏康「ゲーデルの無矛盾性証明」

ヒルベルトのプログラムについて、どれくらいの人が、ご存知なのだろうか。 ヒルベルトは、カントールが進めた集合論が、さまざまな矛盾、パラドックスを生みだしてしまった、反省から、一つの、プログラムを提唱する。 数学を、その文法から、反省すること…

笠井潔『熾天使の夏』

笠井潔といえば、推理小説評論などをやっていて、ミステリ関係の人という感じであるのだろう。 昔、柄谷さんとの対談をやっていて、その本を読んだときに、興味をもって、『バイバイ・エンジェル』と、『テロルの現象学』は読んだ記憶があるが、なにぶん、昔…

宮台真司『14歳からの社会学』

こういう「子供に向けて」、なにかを語る、というスタイルをとる作品に、永井宏さんの一連のものがありましたね。そして、故人の池田晶子さんの一連のもの(ほとんど、読んでませんが)。 こういう本の特徴は、具体的な「その」子供がどういうことに悩んでい…

マラソン

日曜日、神保町にある、三省堂でも行こうと、九段から、神保町方面に向けて、とぼとぼヘッドフォンしながら歩いていたら、かなり大がかりな、交通規制をやっている。 東京の真ん中で、これほど堂々と車を迂回させているというのは、相当な事件か(サリンとか…