フクシ空中戦

今日の昼、敬老の日ということで、NHKテレビで、今後の年金、福祉、医療の3点セットについて議論していた。
視聴者の意見をはさみながら、NHKの解説陣が、各自の考えを述べる、というものだったが、見ていて、これはダメだ、と思った。
あまりに、議論が抽象的なのだ。まるで、マクロ経済の論争みたいだ。
こういった、庶民の生活の現場にかかわるものは、そもそも1億2千万人分の一の議論なんだから、どうしてもこうなる。
こういった議論はトップダウンに向かない。まず、各地域の、回覧板を回すレベルの議論から、ボトム・アップをしていかないと、実体がどうしても乖離した、砂上の楼閣になる。どうしても、多くの人が、議論の網からこぼれる。
やはり、地方自治しかないな、となるんだけど、そんなルーズなものじゃなくて、アメリカのように、「国家連合」というイメージをもたないと、はっきりしてこないんじゃないか。ちゃんと、地方が、その権限において、地方が自主財源をもてないなら。税金の収奪をできないで、最初っから、国がどれだけ、配る、なんていう話なら、今と大差ない。
そう言っても、難しいことじゃないんじゃないかな、昔、やってたんだし(また、江戸まで、議論を戻してすみません)。
方向としては、国家が、各個人の、すみずみまで資産を把握して、各自の資産状況に応じた、きめ細かい所得調整をやるのか(警察国家の方向)、そこまではやらないとするなら、もう少し緩やかだけど、今でもやっているレベルで、各自の今把握できる、収入や所得に応じた、ある程度実態にあった福祉サービスの提供。もう一つが、地域的な人のつながりによる、サービスの実現。
いずれにしろ、こうやって不況になってくると、現実が実際、追い付いていないので、今できるカンフル剤をどうするかになるから、どうしても、空中戦で終ってしまいがちなのでしょう。