自称「STAP細胞」というES細胞

今回の理研の調査委員会、つまり、第三者委員会による報告の会見の内容(《STAP細胞論文に関する調査結果》理研・調査委員会 記者会見 生中継 - 2014/12/26 10:00開始 - ニコニコ生放送)は、分子生物学の遺伝子調査を駆使した形でのエビデンスの解析による手法でのアプローチだったわけであるが、それも含めてその会見で語られたことは、今回の事件の一つの側面を非常に現していたという意味で、まあ、最終決着にふさわしいのであろう、といった印象を受けた。
もちろん、司法的にとか、ジャーナリスティックにとか、そういった意味において、「まだ解明が不十分だ」とプンスカ言っている人たちは、たくさんいるのであろうが、はっきり言ってしまえば、今回の結果は、

  • 関係者全員

ダメダメということでしょう。間違いなく、彼らは今後、さまざまな場所で、この「汚名」を受けて生きていかざるをえなくなるという意味で、十分に社会的制裁としてのアナウンスメント効果を受けた、ということなのであろう。
小保方さんに対する「処罰」ばかりがうんぬんされていて、なぜ若山さんが糾弾されないのか、みたいな話があるが、実際にどうだったのかの以前に、小保方さんは少なくとも一時期は若山さんによって「指導」を受けていた立場なのであって、まったくもって「一蓮托生」だと周りから見られるのは当たり前ではないだろうか。
はっきりと言えることは、小保方さんにしても若山さんにしても、オリジナルデータの「保存」が極めてずさんであり、小保方さんに至っては、提出を要求しても「どこかにあるはず」と言うだけで、まったく出てこない。こんなものが

  • ネイチャーに採用された

論文の正体だった、ということであろう。そもそも、である。科学論文が何かを「証明」するエビデンスを意味しているはずであり、それ以上でもそれ以下でもあるはずがない。その論文に書かれている内容が実際にあったのかどうかは、エビデンスによって示される以外にない。そういったオリジナルデータであり、といったものが残っていないのに、一体、その論文が

  • なにか

であるとは、なにを言ったことになっているのであろうか。
今回の検証委員会が言っていることは、さまざまな発見が「あった」と言われていることを「疑っている」ということなわけであろう。一つの例として、ES細胞からはできることがないと言われていた光る胎盤は、「本当にあったのか」が、なにをもって証明されたのかが確かめられない(どうしてそう「判断」できたのかの根拠がよく分からない)。もしかしたら(小保方さんのような素人同然の人がリーダーをやってるくらいですから)解釈が間違っていたのかもしれないし、まあ、このグダグダ感ということなのでしょう。
そういう意味では、以前からネイチャー誌の問題は言われ続けていたが、同じくネイチャー誌も今回のことで、大きな社会的制裁を受けることになることは間違いないわけであろう(まあ、ネイチャー誌が載せた理由なんて「笹井さんというビックネームに頼まれたから、まさか、そこまでひどくないだろう」くらいの理由なんでしょうね orz)。