トゲッターで、オウム真理教は左翼だったんだ、みたいな「まとめ」があった。
どういう理屈なのかなと思って見てみると、
麻原彰晃自身はノンポリ詐欺師だけど、彼に影響を与えた近代オカルトには挫折した左翼がスピリチュアル、ニューエイジに走った系譜も流れ込んでしるし、基本的に千年王国思想だから分類するなら左派的なものだよ。
@tatsurokashi 2018/07/06 23:03
@policedoog1971 具体的に言うと最終解脱者を自称する麻原彰晃の自己正当化って毛沢東の造反有理と同じものですよ。
@tatsurokashi 2018/07/07 15:24
ようするに、スピリチュアルやニューエイジの流れだから、左翼でいいんだ、ということらしい。あと、千年王国思想だから、と。しかし、この問題提起の人が言いたいこと（日本会議とオウムとの相似性）は、例えば、アメリカのエヴァンジェリカルズが、保守派としてトランプを応援している現状を言っているわけで、こういった問題への、むしろ
- 無関心
にこそ、こういった主張をしている人たちの特徴があらわれている。
私なりに、オウム真理教の特徴を以下で列挙してみるなら、以下になるだろう：
ここで、１番目は「全体主義」を意味しているわけで、
といった形で、オウムが右翼か左翼かを主張するのは、この「どっちの全体主義」を、その人がより「問題」だと思っているかで、論点の力点が変わっていることが特徴であろう。
しかし、私のような人間には、問題は４番目の評価にこそあったのではないか、と思えてならない。オウムは「科学」を全面的に認めた。だから、現代思想系の人たちが「いかれた」のである。そういう意味で、オウムは徹底した
- 合理主義者
だった。おそらく、オウムの連中は「功利主義」を全肯定しただろうし、おそらくは現代で言う科学哲学や分析哲学で主張されている、物理主義や自然主義ですら、なんの問題もなく、彼らは認めたであろう。一見すると、オウムは仏教の非科学的な主張を積極的に行っていたという印象があり、彼らを非科学的な集団と見なしやすい。しかし、それは逆であって、オウムは仏教の「悟り」でさえも、
- 科学内で解明できる
と主張し続けたのであって、そういう意味で彼らは「科学者」だったのだ。
この辺りはナチス・ドイツに似ている。ナチスは、ユダヤ人が人種的に劣ることは科学的に「証明できる」と考えた。
例えば、今の日本で問題になっている「ＨＰＶワクチンの副作用問題」を考えてみてほしい。本当のところ、副作用がどうであるのかはっきりしないまま、「政策」として、一度は「義務化」が行われた。
ようするに、科学は「権威」として作用する。科学は「政策推進」の理屈として使われるのであって、それは科学の運動がメタに真実に向かっているかどうかと関係ない。
あと、オウムとサブカルとの関係がよく話題になるが、私はそれはナンセンスだと思っている。そうではなく、オウムは
- 高学歴
と大きな相関関係がある。オウムの信者であり、オウムの主張していることに限りなく魅きつけられる人たちは
- 中学や高校の教室の「勉強」
に、とにかく、
- 純粋、かつ、真面目
に取り組んでしまう「子ども」と深く親和性をもっている。それは、上記の「科学主義」の全肯定と深く関係している。むしろ、大事なポイントは、「科学主義」と「全体主義」が
した人間が使う「レトリック」の危険性にこそあるわけである...。
追記（2018/07/12）：
一応書いておくと、「オウムとサブカルとの関係」が「ナンセンス」と言っている意味は、オウムがさかんにサブカルに言及していた「エヴィデンス」がなんかない、ということが言いたいのではなくｗ、むしろ逆で、オウムは、あまりにも純粋かつ真面目かつ科学者であるため、
- アニメ
というだけで、他の文化と「差別」をしない、という意味であって、むしろ彼らがさかんにサブカルに言及したことこそが、彼らの「高学歴」優等生の特徴をよく現している、という意味であって、何度も言うが、こういった態度と彼らが「全体主義」を矛盾なのではないのか、と懐疑することなく、スポンジが水を吸いこむように、スルッと「受け入れてしまう」、その特性を問題視している、つまり、そっちの方が「本質的」だと言っているわけである...。
