私が大学を卒業して、仕事を始めたときと比べて、IT系であり、インターネットでありの環境はずいぶんと思っていたものと変わってきたように思う。
私がこのブログを始めた頃と比べても、中国の今のような、ネットの普及が、ここまで急速になることは、あまり予想していなかった。というか、中国どころか、アフリカの田舎であろうと、ケータイを使った
- 送金機能
や、お金の代替としての、ケータイを介した、支払い機能がこれほど
- 必須
のものとなることが、まったく発想の転換だったのだろう。むしろ、紙のお金は「信用できない」し、そもそも、それを「安全」に家に置いておく手段がないのだから、どう考えても、ケータイを介した電子通貨の方が「安全」だったのだ。
そして、私がとても注目しているのが、主に、中国を中心とした、
- 日本のアニメ
の大量消費についてだ。この慣習が、特に、若い海外の子どもたちにおいて普及したことを、どう考えればいいのだろうか? もちろん、言うまでもなく、中国の子どもたちは
- 違法サイト
で無料で見ている。しかし、たとえそうであっても、これだけ「大量視聴」されることが、なんらかの影響を与えないわけがないのだ。
私が興味深いのは、そういった中国の子どもたちが、日本のアニメに出てくる
- 漢字(かんじ)
に、とてもセンシティブに反応しているように思えることだ。そこには、日本のアニメが、表面的な「アホっぽさ」、子どもっぽさの裏側で、何を描こうとしてきたのかに対して、むしろ彼らの方が敏感に意識しているようにも思われる。
さて。このIT系・インターネットの発展史を、もう少し視点を広げて考えてみよう。佐々木俊尚などが言っていたのは、HTML5・0についてだった。つまり、マイクロソフト・オフィスの「終焉」と、それに伴って、
- クロームOS
のように「ブラウザ・アプリ」が、そのまま「OS」になるようなアプリの「発展史」であった。しかし、実際のところはどうなのだろう? まず、
の普及、つまり、「電話機」そのものが、「パソコン」と変わらなくなるといったフェーズに移行した後においては、むしろ
- スマホ・アプリ
が、アイフォンにしても、アンドロイドにしても、一般的になった。そこには、おそらく、
- ブラウザ
の仕様変更に伴う、チンクライント・アプリの限界が関係していたんじゃないのか、と思っている(あとは、通信料の制御をアプリの方がやりやすかったとか)。そして、グーグル・アプリを検索してみても、まず気になるのが
- ガチャ・ゲーム
が、かなりの配信に成功していることなのだと思っている。最近も、ガチャ・ゲームの配信数ランキングとか発表されていたが、まず、上位は世界の言語に対応して、大ブームとなっている、
- FGO
以外は、いわゆる「オタク・アニメ」のコンテンツではない、大人が子どもに与えて「安全」な、ポケモンGOや、モンハンや、FFといったものが並ぶ。
確かに、「一般的」なものとしては、そういったものが並ぶのだろうが、ある程度、アニメ・オタク的な素養がある人たちは、その周辺で周辺で、一定の消費率を達成してきた
- テレビ・アニメと連動した
コンテンツの存在に注目してきた。それは、ラブライブやバンドリを始めとして、多くのアニメ・コンテンツとの連動が実現されている。
そういったゲームの特徴は、とりあえず
- 無料でメイン・ストーリーが読める
というところにあると思う。つまり、低学年の子どもたちに、始める敷居が低いのだ。
例えば、テレビ・アニメは、その地上波の放送を録画するなり、リアルタイムで見ない限り、上記でも言及した違法サイトで視聴でもしない限り、原則は見れない(最近は、アマゾン・プライムのような、ほぼ無料で期間限定で見れるサイトも増えてきたが)。しかし、このオンラインのガチャ・アプリでの、メイン・ストーリーの視聴は原則
- 無料
なわけだ。このことの意味は、つまりは、都会のユーザーだけが消費できるような、ライブハウスのようなものではなく、田舎であろうがどこだろうが、同じ条件で接することができるところに特徴があるのだろう。
しかし、言われているように、その有料ガチャ・アプリの特徴は、全体の平均として見たときに、とても多額の有料コンテンツの消費が、多くのヘビーユーザーによって行われていることだろう。そして、それを一部の有識者は、一種の
- パチンコ
などと並ぶ、有料ギャンブルへの「依存症」として、つまり「病気」として問題視する。
しかし、考え方を変えてみると、その一部のヘビーユーザーが、こういった「無料アプリ」の制作側に、一定の「寄付」をしている状況が、こういった一連のアニメ・コンテンツの
- 生存
を可能にしているとも言えるわけで、まあ、それをどう考えるのか、ということもあるのだろう...。
追記:
また、上記では言及しなかったが、こういった一連のアニメ連動コンテンツでは、多くの場合、
- アニメの声優陣
がそのまま、連動して起用されている場合が多く、言ってみれば、彼らの「安定した収入源」としても機能していると考えることもできるのだろう。だから、これは「ゲーム」というより、こういった日常系アニメの特徴は、そういった日常の「会話」の、徹底した「ハイコンテクスト」にあるわけで、そこの「おもしろさ」が評価されているというのが大きな側面であることは間違いない。
追記:
書き忘れていたが、3DCGの問題もある。私がそれを意識したのは、最初のてれびのラブライブのOPであったが、最近は本編の登場人物もCGで描かれるのが増えてきた。ゲームということでは、unityというツールによって、ああいった「アニメ絵」を手軽に「動かせる」プログラミングも一般化してきたことも、アニメとゲームの連動を進めている...。