ここのところ話題になっているのが、河本ほむらが原作の漫画「世界転生者殺し-チートスレイヤー-」が、漫画雑誌に連載一回目で連載中止になった、という話題だ。
『異世界転生者殺し-チートスレイヤー-』連載中止に 他作品を想起させる“悪役転生キャラ”が物議かもす(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース
ちなみに、以下の動画は、どういったラノベのキャラをパロっているのかを分かりやすく説明している。
うーん。この動画を見ても、あまり深刻度が伝わらないかとも思ったので、以下のツイッターのツイートを紹介しておこう。
今回の『異世界転生者殺し チートスレイヤー』が何故不味かったのかを皆わりと理解してないな。これTHE BOYZとかデッドプールサムライとかと本質的に違う話なんですよ。
@3rdtoy 2021/06/28 20:31
今回の"チートスレイヤー"の1話とネタにされてしまった"賢者の孫"、それぞれをちゃんと読んでいる人なら分かると思うんですが、チートスレイヤーの1話で"賢者の孫"という作品な対して明確な、悪意を持った嫌がらせをしているんですよ。
@3rdtoy 2021/06/28 20:47
賢者の孫という作品は勿論、異世界転生物なんですが他の異世界転生作品とかなり違う点が1点あります。"ヒロインが1人だけ"なんです。
@3rdtoy 2021/06/28 20:47
異世界転生物って主人公が複数のヒロインと恋の鞘当てをしたり、何だったらハーレム化しちゃうみたいな展開がテンプレだと思うじゃないですか。でも"賢者の孫"という作品は最初からヒロインは1人だけなんですね。
@3rdtoy 2021/06/28 20:47
序盤でヒロインと出会い、相思相愛になるんですけど、凄く真面目に付き合うんですよ。恋愛面に関しては実は昨今の作品にしては堅い雰囲気だったりします。
@3rdtoy 2021/06/28 20:47
これは主人公とヒロインの恋愛だけでなく、他のキャラクター達の恋愛でもそうで、作品の根幹を為す部分でもあるんですよ。
@3rdtoy 2021/06/28 20:47
そして今回問題になったチートスレイヤーですが、第1回で賢者の孫を元ネタにしたキャラが、主人公の幼馴染をレイプして殺すんですよ。賢者の孫のテーマと真逆なんですよね。
@3rdtoy 2021/06/28 20:47
これで、なんとなく深刻度が分かってきたのではないか。
河本ほむらって、漫画「賭ケグルイ」の原作者なんですよね。まあ、この人がどんな「性根」の人なのかが、よく分かるんじゃないですかね。
こんなふうに考えてみましょう。世の中には、異世界転生もののラノベを書いて、たくさんの人気作家になった人がいますね。大金を稼いでいますよね。世の中から、ちやほやされていますよね。
ある、ぱっとしない作家が、こういった人たちが
- 売れてて、生意気だ。なんとかして、こういった連中を地の底に落としたい
と考えたとしましょう。まずやることは、
- パロディ
なわけ。つまり、二次創作。そういった作家が作ったラノベの
- 聖人君子の主人公やヒロイン
を、鬼畜同然に描き、ヒロインがモブキャラにレイプされてズタボロにされる姿を描き、つまりさ。
- 絶対に、そういった聖人君子の主人公やヒロインは、公式のラノベの中では「汚されない」
わけね。だからこそ、二次創作は、その「聖域」を犯すことに、「欲望」を見出す、というわけ。
もしも、さ。
このまま、この連載が続いて、さ。そういった公式のラノベを読んでいるファンの人が、たまたま、そういった二次創作を読んで
- 自分の美しいイメージ
が破壊されて、今までのように、公式のラノベを見れなくなったら、どうなるだろうね。きっと、その公式のラノベ自体の「人気」が落ちていくのかもね。
そして、それがその二次創作を作った人の、「目的」だったりするわけだ。なんとかして、頂点にいる人を、ひきずり降ろしたい。自分と同じ底辺に突き落としたい。
まあ、ね。いわゆる「薄い本」、コミケなどで売っている二次創作は、こういった作品が、「いっぱい」作られているわけだよねw
ただ、さ。これを「公式」でやっちゃったから、こんなに問題になっているわけ。
ではなぜ、河本ほむらはこれを「公式」でできたのだろう? 最大の理由は、
- 自分の「よこしま」な意図を、会社に隠していた
から、ということになるよね。いや、本人は「だって、芸術なんだから、なにをやってもいいに決まってるじゃん」とか言い始めるかもしれないよ。東浩紀先生みたいに、筒井康隆の「芸術聖域論」を錦の御旗にしてw
または、「悪ふざけ」でした、ちょっとした、できごころでしたとか、魔がさしたとか、つまりは、「軽い気持ちで、ワルノリしてしまいました」みたいに言うかもしれない。
しかし、さ。今起きている事態を考えたとき、これは、
- 業界の<秩序>
の問題だ、というのが分かるのではないか。つまり、漫画やラノベ業界は、狭い世界である。お互いが、なんらかの近い内容のことをやっているわけだし、つまりは、競争相手。ぬけがけして、ズルをすれば、他の同業他社に迷惑をかけて、相手の企業を危機に落としめるかもしれない。つまり、微妙なバランスで成り立っている。そこに、
- ケンカを売ってきた
奴がいた、というわけ。それが、河本ほむら。彼は、そういった同業他社の人たちの尊厳をふみにじり、彼らを尊重すべき人間として扱わない、という態度をとったわけ。
これって、さ。つまりは、
- ヤクザの喧嘩
だよね。侮辱されて、黙っていられるわけないだろ。例えば、以下のトゲッターの記事は、これを「表現の自由の戦士」の問題だ、と言うわけ。
増田こと匿名ダイアリーのユーザーが批判!「表現の自由戦士様たちはチートスレイヤーを何故守らないのか⁉️」 - Togetter
でもさ。むしろ、「表現の自由」があるから、こうやって<侮辱>行為が行われて、ラノベ作者の名誉が傷つけられたわけでしょ。つまり、「表現」は、単純に相手を攻撃する武器に使えて、ときに、相手を傷つける、ということなわけだ。傷つけるし、その人の評判を落としめることにもなる。まあ、黙って見過せないよね。つまり、
- 落としまえをつけろ
ということになり、河本ほむらは連載一回目にして、筆を折ることを強いられた、ってわけ。それも、「会社の意思」として。まあ、「表現の自由」が正常に機能しているがゆえの「自浄作用」が働いた、ということになるだろう。
(おそらく、河本ほむらが無名の、コミケでの同人誌作家で、あくまで、「アマチュア」としてこれを書いていたなら、誰も何も言わなかった。河本ほむらは、この漫画業界という
- 村の掟
にそむいたがゆえに、それに見当った「制裁」を受けた、ということになるだろう...。)