最近の「とじとも」について

ここのところ、毎週土日の昼間は、ホロライブ Vtuber の大空スバルによる、ドラクエ8の実況プレイの youtube 動画配信を見ている。といっても、他の作業をしながらの片手間だが。
まあ、いろいろと日本のテレビゲームの歴史というのは、過去から続いているものとしてあるわけだけれど、ドラクエは少し特殊なコンテンツとして今だに扱われているところがあるわけで、そもそもゲームをやらない人でも、その幾つかのシリーズについては、少なくとも、実況くらいは見ておいた方がいいんじゃないのか、と思わなくはない。
今回の大空スバルのドラクエ8の特徴は、ドルマゲス戦にあったと思う。ここで、スバルが気をつけていたのは

  • レベルを上げすぎない

ということだった。つまり、ドラクエはRPG形式なわけで、基本的にはストーリーに沿ってプレイが進む。そして、ドルマゲス戦も、その途中に用意されているイベントなわけで、もともとが、

  • プレーヤーが「自然」にプレイをしてきて、ここまで辿り着いた場合が「一番おもしろい」

ように「レベル」設定がされている。
まあ、ゲームってそういうものなのだ。そもそも、プレーヤーが「自己発見」で、このゲーム内で閉じた情報で遊べなければ意味がない。どこかの攻略本で、「チート」で勝っても、しょうがないのだ。
しかし、そのスタイルを選んだがゆえに、一つおもしろい放送の特徴があらわれた。それは、スバルが

  • 戦闘が「うまく」なった

ことだ。なんとか、4人の味方のプレーヤーが死なないようにして、なんとかボスキャラを倒せるように、戦略を立てられるようになった。
そういえばこれって、兎田ぺこらの配信でも見られた特徴だったわけだ。通常、女性はゲームをやらない。それは、まあ、こんな「バトル・ゲーム」をやらない、という意味で。女性は軍隊に徴兵されないわけで、戦争の勝ち負けに興味がないわけで、そんな中で、これだけ視聴者がいる中で、しかもその多くが男性なわけで、こういった

  • バトルの戦略を何時間もかけて<考えている>姿

の女性が魅力的に見える、というのはあるのだろう。
女性でここまでドラクエにのめりこんでいる姿は、単純に「同じ趣味を共有する同士」として、共感を呼ぶのだろう。
ただ、私がこのドラクエを興味深く見ている理由は、少し違った視点で、同じスクエニの、スマホゲームで「とじとも」をやっている、という関係がある。まあ、ファイナルファンタジーなんかとでも同じなんだろうけど、4人構成のデッキで、バトルを行うこの

  • レベルゲー

の特徴は、スバルが「レベルを上げすぎない」と言っていたことにも通じるんだけれど、とても似ているとも言えるし、やはり、それなりに違うとも言える。まあ、ドラクエは昔からあるゲームなわけで、その原始的な形態がよく分かる、とも言える。
ちなみに、「とじとも」については、声優の本渡楓のラジオ動画が来月で最終回ということで、このスマホのサービスの終わりが見えていた、ということなのだろう。
スマホゲームの栄枯盛衰というか、そもそもの

  • ビジネスモデル

の限界が見えてきている、ということについては、ナカイドのスマホゲームの動画の解説でも話されているように、あるわけだ。ウマ娘の人気が象徴しているように、ほとんど、数えるぐらいのゲームが、完全に市場を独占する状況になっていて、その他のゲームがマネタイズしない、ということなのだろう。
結局、スマホゲームは定期的にバージョンアップをしていくことで、コンテンツの更新を続けていくスタイルが特徴だが、そもそもそれを可能にするためには、

  • 開発者に給料を払い続けなければならない

という「制約」があるわけで、必然的に、「有料ガチャ」の環境はチキンレースのような荒涼とした姿をさらすようになる。基本的に無料で遊べるスマホゲームで、どうやってマネタイズするかというと、有料ガチャしかないわけだけど、ウマ娘とか圧倒的な業界の寡占的な状況になると、他にしわよせが来るわけで、かなりギスギスした瀬戸際に追い込まれていく。
もともと、アニメとしても「刀使ノ巫女(とじのみこ)」がそこまで国民的な人気となったわけでもなく、また、アニメコンテンツもずっと新作を作り続けてこれたわけでもなく、どうしても「昔のアニメ」といった見られ方になっていくのは避けられないわけで、なかなか難しい状況ではあるわけだ。
「とじとも」の最近の星4メインのスキルを見ると、最初の頃は素朴な特性だったのに、まるでドラゴンボールスーパーサイヤ人のように、能力が馬鹿みたいに複雑になり

  • インフレーション

を起こしている。まあ、こうなってくると、ゲームの「最後」が見えてきたのかな、といったことが伺えるわけだけど、まあ、いずれにしろ、どういう形であれ、いい形で、このタイプの「おもしろさ」を残している形での次の「進化形」はなんなのかを引き継いでいってもらいたい、といったところなんでしょうね...。