リコリコと「統一協会」

アニメ「リコリス・リコイル」については、少し前に書いたわけだが、第9話で、ミカが「リコリスは18歳ぐらいまで」と言っていたことが、話題になっている。
これを普通に考えると、

  • ほとんどのリコリスは、18歳くらいまでに死ぬ

というふうに聞こえるわけだ。
これをどう考えるのかということになるわけだけれど、私はやはり、最近話題の「統一協会」のことを考えざるをえなかった。
統一協会とは、今までの裁判での負けっぷりを考えても、もはや、これは「反社会的組織」と呼ばずにいられないくらいの「犯罪」を行い続けているわけですね。つまり、ものすごい、膨大な消費者被害を出し続けてきたし、今も、信者からの献金と称す形での、かなり強引な金銭の授受を行ってきて、それらが裁判で、ことごとく違法とされてきたわけね。
つまり、ということは、統一協会は、もはや

  • 宗教組織としての「資格」を、国家は剥奪すべきなんじゃないか?

という問題が、必然的に現れるわけ。大事なことは、宗教法人としての「資格」を国家が与えるということは、非常に大きなアドバンテージを国家が与えていることになるわけ。まず、税金が「無税」となる。こんな特権を得られる法人は、他にないわけ。
これだけの「犯罪」を犯し続けていながら、それでもなお、宗教法人の特権を与え続けることは、国民の権利を守るという観点から、許されるのか、が問われているわけ。
この点について、一番分かりやすいのが、オウム真理教だ。オウムが地下鉄サリン事件を起こして、浅原が逮捕され、死刑になり、まず行われたのが、オウム系の残党たちが結成した団体は、すべからく、

  • 宗教法人としての資格が与えられていない

わけである。この前の、ユーチューブの配信で、上祐が対談していたけど、彼が今、所属している団体も、宗教法人の資格はない、と言っていた。そうすると、それだけで、宗教法人としての特権を教授できなくなる。もちろん、税金は払わないとならない。
たったこれだけのことをするだけで、統一協会に対して、根源的な「変革」を強いることになる。
大事なポイントは、宗教法人の「特権」は、あくまでも、民主主義社会が、それを与えることを「許可」しているに過ぎないわけで、もしも、民主主義社会が、その特権の付与に「疑い」が生まれたなら、当然、都度都度、再考が行われなければならない、ということなのだ。
当たり前だが、この宗教法人への「特権」は、市民社会が、民主主義を通して与えているわけである。そして、それによって与えらる「利益」に対応した負債を、国家が背負っている、ということになる。つまり、国家の「損失」によって、利益を贈与しているわけで、まったくの、国民の損失そのものなわけだ。であるなら、もしもこの特権の付与に「正当性」がないと判断されたなら、今すぐに、その資格を剥奪しなければならない、ということになる(そうでなければ、市民社会は、その分だけ、損失を受け続けることになる)。
こう考えてくると、統一協会は「ヤクザ」に似ているわけである。統一協会は、自民党と、ずっとツーカーの関係でやってきた。つまり、統一協会は、

  • 自民党が「表立ってやれない」ことを、代わりにやってきた

と考えると、辻褄が合う。統一協会は、自民党が「誰誰が邪魔だから殺してくれ」と頼まれれば、ほとんどそれと変わらないことをやったのだろう、ヤクザが自民党によって、そう利用されているように。最近、さかんに、日本共産党が、自党を貶めるビラの、ビラまきに、統一協会がかなり関わってきた歴史を主張しているが、これも、まったく同じだと言えるだろう。
そう考えたとき、リコリスも、「同じような組織」だと考えられるのではないだろうか? リコリスの女の子は、18歳までには、ほとんどが死ぬのだろう。それは、

  • 政府が、「表立ってやれない」汚れ仕事を、戸籍のない、リコリスの女の子たちにやらせることで、「完全犯罪」を成立させようとしている

と考えることができる。どう考えても、リコリスは正義の味方じゃない...。