円安ドル高について

ここ何日か、144円台でへばりついているドル円チャートだが、前回、145円を超えたら、日銀が介入して、140円台まで戻されたので、コンピュータもその値を忖度(AI学習)しているのかもしれないw
しかし、いずれにしろ、これからも円安が進むことは間違いないわけで、今のこの状況をどう考えればいいのか、という話題が年末にかけて続くのだろう。
この円安の理由は、言うまでもなく、

  • ドル高

なわけだが、つまりは、アメリカの「インフレ」なわけだ。そして、アメリカは自国のインフレに対して、やっと本気で戦おうとしてきている。どんどん、金利を上げて、なんとかして、インフレを収束させる、という決意なのだろう。
しかし、そうするということは、「景気が悪くなる」としても、インフレ対策をやる、ということを意味するのだから、近いうちに、アメリカは中間選挙があるわけで、民主党がこのインフレ戦争を続けることを維持できるのか、というところが問題になってくる。
しかし、日本にとっては、アメリカがインフレ対策を止めてくれた方が、日本経済にとってもありがたいわけで、難しいところなわけだ。
すでに、日本の長期国債は、市場で売れていない、と言われている。つまり、それだけ、市場の価値より高い値段で国債を売っているわけで、そろそろ、日本の「アベノミクス」であり「金融緩和」の限界が見えてきた、ということなのだろう。
アメリカがインフレなのは、普通に考えれば、アメリカが「バブル」だ、ということを意味する。しかし、それよりもなによりも、ウクライナ戦争でのロシア制裁など、さまざまな要因が

  • 資源インフレ

を世界中で起こしているわけだし、新型コロナ対策で、かなりの金額の小切手をばらまいているわけで、アメリカがインフレにならざるをえない要因はありすぎるほどあるわけだ。
対して日本は、資源インフレや円安で、どんどん物価高にはなっていうが、アメリカに比べれば、そこまで値段が上がっていないのは、今だにデフレ基調であることが大きいのだろう。しかし、アメリカはインフレに対応して、どんどん給料も上がっているが、日本はまったく給料が上がっていないわけで、ますます、日本とアメリカの実質賃金は開いている。
こうなってくると、一般の日本国民も

  • 資産保持

を目的として、海外に銀行口座をもって、そこに移しておいた方が安全なんじゃないか、といった話もでてくるのではないか。
早い話、これだけ、貨幣価値が大きく広がってくると、アメリカの人は日本の土地や建物を買いやすくなるんだよね。それだけじゃない。企業も買いやすい。どんどん、アメリカに日本が買われていく、ということになるのかもしれない(バブルの時に、日本企業がアメリカのビルを買いまくったように)。
まあ、こう買いてきておいて言うのも変だが、多くの日本企業は、この円安によって「儲かって」いると言われている。それは、国の

  • 税金が増える

と言われていることから分かる。なぜそうなるかというと、そもそも、もう日本の企業は、日本国内でビジネスをやらなくなってきているからだw どういうことかというと、日本はずっと、人口減少だし、不景気かつデフレで、日本国内で商売をしても、そこまでも「儲け」が出なくなっているわけだ。
そこで、バブルまでに資産を貯めていた日本企業は、次々と

  • 海外に投資

を始めたわけだ。つまり、莫大な内部留保を、これから「発展」することが分かっている海外に投資をした。それが、この円安によって「利益」となって帰ってきている、というわけである。
つまり、日本は多くの輸入資材や輸入小売りに頼っている企業や個人は、どんどんと生活が苦しくなっているわけだが、こういった海外でマネーゲームをやっていた企業が、どんどん儲かって、その「税金」が莫大な額となって、国庫に入る、というわけである。
だったら、さっさとそれを困っている人に、ばらまけばいいのにね。なぜか、それをやらない。
結局日本は、まったく経済競争をやらない国になってしまった。なぜなら、そうやって、競争に勝って、アメリカをやっつけてしまうと、今の、ヨーロッパのように、

  • アメリカによって潰されてしまう

ことが分かっているからだ。ヨーロッパは、ほとんどの企業が倒産することが分かっている。それは、言うまでもなく、

  • エネルギー不足

によって、だ。ヨーロッパは、アメリカに「ロシアの天然ガスを買うな」と言われたら、逆らえなかった。これは、早い話が、

  • ヨーロッパを支配しているEUのトップの人たちは、ヨーロッパの人が選んでいない(民主主義じゃない)

という所に原因がある。つまり、EUはヨーロッパの上流貴族を中心とした「エリート官僚集団」によって支配されていて、各国の事情とまったく関係なく、政策を決定している。もちろん、言うまでもなく、このEUのトップの人たちとは、アメリカの犬ですから、絶対にアメリカの命令に逆らわない。そして、彼らが、各国の選挙に介入して、国民を「脅して」、絶対に逆らわせないようにしている。それでも、イタリアなど、各国で、

  • 反EU

を掲げている政党が選挙に勝ち始めている。まあ、誰も、この冬に、こごえ死にたくないですからねw
ようするに、EUは、今のエネルギー不足になることを分かっていながら、なぜか、ロシアと戦争で対立する方を選んでしまったわけだ。
ここは大事なポイントで、
アメリカは、ちゃんと「エネルギー不足にならない」対策をやってから、ロシアと対立した
のにも関わらず、なぜかEUは、

  • なんのエネルギー対策もやらないで、ロシアとの戦争での対立を拡大してしまった

という、ちょっと考えられない失策を犯してしまった。つまり、結果として、アメリカは

  • EUの弱体化

に「も」成功したのだw
これによって、何が起きたか? EU内の多くの、ロシアの安い天然ガスに依存して製造業を行っていた、EU内の工場が経営を続けられなくなった。もはや、倒産して、工場をたたむしかなくなった。
じゃあ、どうやって今のビジネスモデルを続けたらいいのか? 中国に行くか、

アメリカ国内の「エネルギーを使って」、経営を続けるかを選択しなければならなくなった。アメリカは労せずして、EU内の、アメリカ企業の競争相手だった企業を撤退させて、アメリカに本社を移させることに成功した。つまり、

に成功したのだw こういった意味で、今回の戦争は、一貫して

のだ! しかし、逆に、EUの国益には、まったくかなっていない。馬鹿なのは、EUなのだ。EUは、自分たちの「衰退」と共に、アメリカの発展に貢献してしまった。もはや誰も、EUに住みたいと思う人はいないだろう。
しかし、これがアメリカの「ビジネス・モデル」なのだ。
ずっと、アメリカは、こうやって世界中を支配してきた。それは、ジャパン・アズ・ナンバーワンだった日本を「潰した」のも、当時、日本がアメリカを「追い抜きそう」だったから、そうさせないために、日本を潰したんだ。そして、今回の円安も「その目的のため」ということでは一貫している。アメリカは、いつも、日本を

  • 破壊

する。それは、そうすることによって、「アメリカの国益を優先する」という目的があるわけで、ある意味で分かりやすいわけである。アメリカにとっって、日本という国を、この世界から失くすことに、なんの躊躇も後悔もないわけ。いつでも、どんな時でも、それをやろうと、待ち構えている。彼らにとって、大事なのは、アメリカ国民だけなのであって、それ以外の国がどうなろうが、一片たりとも考えたことすらないわけ。
まあ、これが日本のバブル以降のメンタリティだったわけね。日本は、どうせ、経済成長をしたって、アメリカに潰されるんだから、意味がない、と悟ったわけね。そして、誰もそれ以降、経済成長をやろうとしなくなった。そして、日本のトップは理系から、文系に変わった。もはや、理系のような、クリエイティブに、新しい商品を生み出す存在は邪魔になった。ただひたすら、

  • 言葉遊び

だけをして、絶対に経済成長をさせない、「文系的マインド」の人たちが、跳梁闊歩するようになった。だったら、アメリカが日本を「潰す」と選択するまでは、今の地位は安泰なんだから、今この状況を、植民地奴隷よろしく

  • キープ

することだけを考えて、毎日を生きた方が生産的なんじゃないか、と変わったわけだ。とにかく、

と決意するまで、それまでは、日本人は生きられるのだから、「それまで」、人生を享楽的に楽しもうよ、となった、というわけである...。