超紐理論

ユーチューブで、物理学や宇宙論関連の動画を流し見していると、適当に暇つぶしができていいかなと思うわけだが、どうなんだろう。私がそもそも、物理学の専攻じゃないから、どうしても外野から、素人として眺めるという形になるわけで、いろいろと知らなった話を知れるのはおもしろいのだが、結果としてはどれも、そこまでつっこんで話されないわけで、消化不良といった感じにはならざるをえない。
というか、そもそも物理系の人たちも、いわゆる通俗的な解説本以上には、そこまで深く理解しているわけじゃない、といったこともあるのかもれない。
そう。物理系の人たちの数学能力が怪しい、というのがある。いや。形式的な大学数学をやっているから、物理の理解が高いとかは関係ないわけで、ここの関係は微妙なわけだ。
別に物理といっても、興味があるのは、量子コンピュータに始まって、量子力学のさまざまな不思議とされている現象についての解釈だったりするわけだが、もちろん、こういったものの理解に、相対性理論の知識がいらないわけじゃない。
というか、もっと発展的な話として「大統一理論」の候補として昔からある、超紐理論の話がある。
つまりどういうことかというと、量子力学においては、量子は点によって表象され、理論が形成されているわけだが、超紐理論では、その対象である素粒子として、17種類あると言われているわけだが、重力子(グラビトン)はみつかっていないが、いずれにしろ、これらすべてを「紐の振動の種類」によって、分類するという理論となっているわけで、そういう意味で統一理論と考えられた。たしか、グラビトンは、その振動する紐の両端が閉じたものとして想定されている、ということだったはず。
しかしこの場合、それらの紐の振動として扱う上において、次元が足りないことが分かっている。計算すると、9次元が必要だと分かっている。私たちが生きる、この世界は3次元なのだから、残りの6次元はどこにあるのだ、となるだろう。
これについては、超紐理論では、コンパクト化という言葉で、私たちが知覚できないくらいに小さなサイズに収められていて、日常的に意識することはない、となっている、ということらしい。
もしもこれを実証するとなると、また、カミオカンデのように、衝突させて飛び出させる、みたいな確認方法で実証する、みたいになるのだろうか。
まあ、ビッグバン理論で考えるなら、私たちが認識している3次元も、ビッグバンの最初は、残りの6次元と同じように、コンパクト化されていたから、宇宙は一点だったのだろうが、なぜか、9次元のうちの3次元だけがインフレーションしていった、ということなのかもしれない。
(私の個人的な興味は、こういったアプローチによって、超紐理論が、量子力学のさまざまな不思議な現象をより統一的に説明できるようになる、といった側面があるのか、ということなのだが、どうなんだろう。)
この超紐理論は、その後、M理論や、Dブレーン、ホログラフィティ理論などという形で、より一般的な理論となって、展開されていったようだが、じゃあ、まったく検証されていない仮説レベルの理論なのかということでは、ブラックホールの重要な結果を導く結果を、この超紐理論から同様に導けている、ということでは、その側面においては、すでに実証されていると言っていいわけだが、なかなか理論自体が難しいというのもあって、人口に膾炙しているとは言いがない情況なのだろう...。