サッカーにおけるVARのルール

サッカーの試合を見ることは「耐えられる」のか? それは、サッカーという魅力的なスポーツに対して、その

  • ルール

は私たちにとって、「許容的」なものなのかを問うことだと言えるだろう。
それは、J2プレーオフの最終戦で起きた。これに勝てば、J1昇格が決まる試合で、東京ヴェルディ清水エスパルスの試合。清水が1−0とリードしていて、このまま勝てば清水が昇格、ただ、同点においつくと得失点差でヴェルディが昇格となる。
ロスタイム、清水のディフェンダーペナルティエリア内で痛恨のファールを与えて、PKとなり、1−1の同点でヴェルディが昇格となった。
この試合を見ていた人の概ねの印象は、これはヴェルディが昇格で「しょうがない」だったんじゃないか。まず、あの場面で、エスパルスの守備が、無理にスライディングに行ってるのが印象が悪い。そもそも、ペナルティエリア内でのスライディングは、リスクがありすぎる。そうえあれば、そのプレーを選択した時点で、まだ「経験が浅い」若い選手の判断の甘さ、と考えられる。
しかし、である。
以下の有名な番組で、この場面を解説してくれている。

m.youtube.com

ん? ヴェルディの染野選手の左足は、どう見ても、相手の接触するタイミングで、自分から「ぶつけて」いっている。これは、

  • シュミレーション

なのでは?
しかし、である。
今度は、これに「ルール」が反対してくるw サッカールールにおいて、VAR審判は、主審に対して、「可能性」を理由として、主審に動画の目視による「確認」を提案できないw 今のルールでは、VAR審判は、それが

  • 明らか

な場合でなければ、主審にそれを言ってはいけない、というルールになっているのだ。
今回のケースは、これが「J1にあがれるか?」を決定する大事な場面だった。しかも、主審は、ボールからはるか後方から見ていて、ボールに追い付こうと、前に向かって走っている最中だった。
この場所から、この「微妙」な違いを判断できたのか?
そうだ。このケースは幾つかの不幸が重なっている。主審とはそもそも、自分が見たものから、判断しなければならない立場だ。違う角度、もっと近くから見ていたら、違った判断になったかもしれない場合でも、自分が見たそれから判断することを求められる。
対して、VAR審判は、自分が主審に進言できるのは、あくまで、「明らか」な判断ミスと解釈できる場合だけとルールに書いてあるのだw よって、この動画を見たVAR審判は、そう簡単に主審に動画チェックを進言できない。つまり、

  • 主審に、動画を見て<どっちか>を判断してもらう

という手続きを、今のサッカーのルールは許していないのだ。
うーん。これ。J1に上がれるかを決める、最も重要な場面だよね。こんな重要な場面で、サッカーのルールがこんなのでいいのかな...。