今回、SWITCH2が発売されたわけだが、そこでの驚きは、フロムの新作がSWITCH2独占で発表されたことだろう。サードの作品の中で、そもそも「独占」というのは、他を見てもないわけで、当然
- なぜ
というのが話題となった。これについては、フロムの開発者の宮崎という人のインタビューが発表されているようだ。当たり前だが、フロムの作品といえば、エルデンリングを始めとして、マニアックな人気を獲得してきた。しかしそれは、SWITCHとは無縁で進んできた人気だった。だからこそ、なぜここでSWITCHなのか、ということが疑問視された。
確かに「なぜ」というのは、けっこう重要な疑問なんじゃないか。当たり前だが、SWITCHは1にしても2にしても、そこまで、高スペックじゃない。ようするに、
- 携帯機
としての性能の延長の存在なわけで、わざわざここに「独占」でゲームを出したいとは、どういう意味なのかが問われている。
一つだけ分かっていることは、このゲームが
- 協力ゲーム
だということだ。そう言われると、エルデンリングにしても、ソロプレイのゲームだし、こういった「マルチ」のゲームとして別に評価されてきたわけけではない。実際、ゲーマーの多くは「マニア」なわけで、基本的にソロプレーヤーだ。こういった「マルチ」プレイを積極的に行ってきたのがSWITCHだというなら、その意味を「ファミリー」用みたいな意味で解釈するならそうだと言えないこともない。
ただ、一点気になることがある。
なぜ、フロムがSWICHを選んだのかということで考えたとき、そもそも近年のゲーム業界において、「マルチ」プレイのゲーム環境はどこも
- 悲惨
の一言だった、というとだ。つまり、
- チート
だ。分かりやすい例は、モンハンワイルズだが、そもそもこのゲームが重すぎた一つの理由として、チート対策用のソフトウェアが平行で起動していたため、CPUがそれに占有され重かったんじゃないかと邪推されていたりする。モンハンワイルズの「マルチ」といえば、オンラインで野良のユーザーと協力して、モンスターを倒すという機能があるが、このプレイ環境はどこも、話にならないような馬鹿馬鹿しさに満ちていて、ここを経験した後にみんな止めていったなんて話もある。つまり、
- STEAMユーザーのMODによるチート行為
が、PS5ユーザーやXBOXユーザーのやる気をなくさせた。だったら、PS5ユーザーはPS5ユーザーとだけマルチをやればいいじゃないかと思うかもしれないが、これはこれで、いろいろと不利な側面があると言われている。
こうやって聞くと、確かにSTEAMはもはや、「別のゲーム」と言っていいと思う。モンハンワイルズがSTEAMで同時に発売されたのは、中国ユーザーを一気にほしがったからだろう。明らかに、STEAMで同時に発売すれば儲かることは分かっていた。しかし、そうやって利益を追求したがゆえに、MODによる「チート」行為がもはや誰にも止められない「アナーキー」な環境をもたらした。
しかし考えてみると、APEXのようなFPSも昔から、「チート」行為に悩まされてきた。もちろんこういった「競技性」をもった環境では、運営側がかなり積極的にアカウントの凍結などを行って、チーターの排除を行ったわけだが、そもそも、新規のアカウントが無料で作れますからねw
一見するとこれは、STEAMのMODの問題と考えがちだが、現在、PS5も、PS Remote Playなどを使って、ストリームによって、windows、android、appleなどのOSから操作できる。つまり、「公式」でそういったツールが配布されている時点で、例えば、windows上で、チートツールなんて、いっくらでも作れるし、自由に配れるわけで、そう考えるなら、そもそもの
- システム上
で、チート対策が不可能なのだ。
そう考えたとき、明らかに、SWITCHには優位性がある。なぜなら、SWITCHはリモート接続の手段が少なくとも公式から提供されていない。その理由は、SWITCHは「携帯ゲーム」だからだ。だから、どうしても外の環境からネットでアクセスしなければならないという必要性がない。そんなに外で遊びたいいなら、コンソール機そのものをそこまで持って行けばいいからだ。
いずれにしろ、現在のビデオゲーム環境で、ほとんど唯一「マルチ」環境をチーターに荒されにくい環境を維持しているのが、SWITCHしかないというのは、もしかしたら、ゲーム開発者にはSWITCHがどんなに低スペックなマシンだとしても、
- 魅力的
なマシンとして見えている理由の一つかもしれない...。