ドラクエのレベル上げが時代遅れという主張が意味していたもの

早い話、SWITCH2以外のビデオゲーム機は、

  • コモディティ製品

で、なんの違いもない。全部、ゲームデータを本体にコピーして遊ぶスタイルで、あとは、コンピュータを構成するCPU、GPU、メモリといったものの性能に応じて動作する違いしかない。
これに対して、SWITCH2は

  • 昔の日本のゲーム機の面影を残している

わけで、つまりは、過去の遺産にひきずられている。
しかし、である。
そのどっちがいいかは、遊ぶ人がどう思うかだろう。そういった価値観に対応したものを、メタクリティックのようなサイトが、数値化し序列化するのは、たんに

  • 醜い

行為であり、あれによって多くの人がゲームを忌避していることに気付かない。
以前、ドラクエ1&2が発売されたとき、IGNJのジャーナリストが、その作品のメタルスライムによる「レベル上げ」が

  • 時代遅れ

と言って、今の時代にこういった時代遅れのゲームを発売することを批判した。そこで、このジャーナリストは「だから」、メタルスライムを逃げなくするMODを使った。そうしたら、よくなったと主張した。これに対して、ネットでは多くの反応があったわけだが、IGNJは「言論の自由」を理由に、このジャーナリストを擁護する動画を配信した。
私はこの一連の流れを見ていて、IGNJがある種の「進歩主義」を掲げるジャーナリズムであることが、この議論を呼んでいることに、いらだちを感じた。それは、そもそもゲームジャーナリズムが、SWITCH2をハードの性能が劣ることを理由にして馬鹿にし続けていることと、平行した議論に聞こえたわけだ。
単純に、SWITCH2は他のゲーム機と一線を画している。違うことをやっている。そしてその違いは、多くは、任天堂の過去のハードがもっていた性質にひきずられて、その過去の遺産を守っているとすら見える。その代表的なものが、フルROMパッケージ版だ。
これは、たんに原材料が高いだけでなく、ゲームカードにゲームを置いたまま遊ぶスタイルであり、なおかつ、転送速度がハード側より遅いという特徴がある。そのため、ゲーム作成に制約が発生する。フルROMパッケージ版で発売すると選択した時点で、このパッケージ版で製品として成立する速度でゲームを動作させなければならないという、マルチ展開をしているサードにとっては、任天堂だけの特別対応が必要という制約の中で売らなければならない商品だ。もちろん、それほどの処理速度を必要としない昔ながらの、画面遷移前に大量にメモリに読み込む作りなら、どこで動かしても問題ない。そうじゃなく、最近はやりの作りだと、このゲームカードだけ、性能が悪くなって、商品としての品質が保てなくなる。
これを嫌がった日本のサードは、ことごとく、キーカードを採用している。
しかし、である。
キーカードの是非はともかくとして、任天堂がフルROMパッケージ版での発売を継続しているということは、そもそも、SWITCH2がSWITCH1にひきつづいて、このタイプのゲームが遊べるようになっているわけだから、任天堂自体が、この機能を「残している」ことが、一つのメッセージなわけだろう。
そもそもSWITCH2には、他のハードと比べて、

  • Mii
  • Amiibo

という二つの任天堂の過去のハードから継続しているサービスがある。たとえば、スト6やモンハンストーリーズ3や最新作のバイオやフラグマタには、サードの作品でありながら、amiiboが存在する。このamiiboの機能は、SWITCH2にしかない。私はこれらのIPのファンの人が、こういう状況でSWITCH2版のゲームを買わないという選択がありうるのかがよく分からないw
さきほどのドラクエのレベル上げの話に戻るなら、これは、原作のドラクエにおいては、その当時のゲームにおいては普通のことだった。遊んでいるのは子どもたちで、そんなに遊ぶゲームの種類もなかったから、時間はいくらでもあった。
逆に今、こういったレベル上げに代表される「作業ゲー」をさせるゲームが忌避されている。スマホゲーが代表で、そのため、自動戦闘のような機能が多くとりいれられている。
上記のIGNJのジャーナリストが不快感を述べたのは、まず、彼がPCで、steamでドラクエを遊んでいた。そのため、据え置き機なので、ずっと自宅の椅子に座って、作業ゲーをやらされるわけで、行儀よく椅子に座って、何時間も作業ゲーなんてやってられるか、って言ってるわけだ。
また、彼はジャーナリストだから、忙しい。他の仕事もたくさんある中で、ドラクエをクリアしなきゃいけないとなって、いつまでも作業ゲーなんかやってたら締切に間に合わない、と言ってるわけだw (これとほとんど同じことをナカイドも言っている。彼はPCでしかゲームをやらない。その理由は、動作が早いからで、その分、他のゲームをやる時間を増やせる。)
ところが、である。
任天堂が過去から連綿と続けてきた伝統の中には、携帯ゲーム機がある。ドラクエはそういったものと平行して、人気となってきた。メタルスライムによるレベル上げが

  • 退屈

だったとしても、そもそもゲームとは、

  • 暇な時間を埋めるための「暇潰し」

程度のものとして、連綿と続いてきた。日々の日常の中の、隙間の時間に、暇潰しにやるのがビデオゲームだったわけで、そういった時間に、やたらと考えさせるものをやることの方がどうかしているだろうw
私は、ドラクエ1&2の2の、はかぶさの剣をスライム島でぬすっと刈りでゲットするのに、3日か4日かかったがw、かといって、やってたのは、電車の中で、なにも考えずに、指を動かしていただけだ。
しかし、もしもこの作業を、自宅の椅子に座って、何時間もやってたら、頭がおかしいだろw
もともと、ドラクエとは、そういったゲームだった。
私はスマホゲーで唯一、今もやってるゲームにD4DJがあるが、ようするに、リズムゲームだ。これは、最初に始めた動機は、

  • 反射神経

を鍛えられると思ったからだ。高齢になって、そういった、反射神経を維持したいなっていう軽い気持ちで始めたわけで、もともとがそのくらいの、軽い動機なのだ。
はっきり言ってしまえば、SWITCH2以外に「ケータイ」できるビデオゲーム機は存在しない。そういう意味で、SWITCH2は電話機能のない、ビデオゲーム専用のケータイ電話機だ。SWITCH2は服やズボンのポケットには入らないかもしれないが、鞄には入る。そして、いつも持ち運んで、いつでも、どこでも、鞄から出せば、すぐに、その場所で遊べる。
SWITCH2のフルROMゲームカードは、その

  • プラグ&プレイ性

において、唯一、いつでもどこでも、一切の余計なことを気にしないで、その場所で一瞬で遊べる。他のゲーム機は絶対にこれができない。まず、ゲームがオンラインゲームかどうかに関係なく、ゲームを一瞬で起動することができない。ダウンロード版は、ブロードバンドのインターネットがないとダウンロードできない。じゃあ、自宅を出る前にダウンロードをしておこうとしても、容量に限界があるから、ダウンロードしておけるゲームに限りがある。ところが、SWITCH2のフルROMパッケージ版は、カートリッジにゲームカードを挿したら、そこから直接ゲームを読むから、挿した瞬間から遊び始められる。しかも、ゲームカードは今では、24枚入るケースが売ってるから、極論を言えば、あなたがもっているゲームをすべて、鞄に入れてもち運べば、どれであっても、その場所で、すぐに、どのゲームも遊び始められる。
こうした場合、先ほどのドラクエのレベル上げや、あつ森の日常の作業など、いわゆる「作業ゲー」的なことをやるのに、SWITCH2は最善のマシンであることが分かる。例えば、サラリーマンで、東京で何時間も通勤がかかる人なら、地下鉄があまり通信環境がよくないのは知っているだろう。しかし、SWITCH2は関係ない。オフラインゲーのフルROMパッケージ版なら、ハードの容量も一切気にしないで、この「作業ゲー」がやれる。なにも考えないで。
なぜ他のハードは、SWITCH2のこの特徴に対抗しないのだろうwww