PS5のパケ廃止は「完全オフラインの廃止」という意味

PS5にパケがなくなることについて、日本の某開発者の方が、「パッケージ版を止めるなら、ハードも止めた方がいい」と、ざっくばらんな対談の場で述べたことが話題になっている。
この発言の真意は分からないとしても、多くの示唆に富んだ発言であることは間違いない。
なぜ、こういった発言がでてくるのか? それは、現在のビデオゲームを遊ぶインフラとして、パソコンが主流になっているからだ。
なぜか? まず、パソコンでビデオゲームを遊ぶということは、ハイスペックなマシンで遊ぶことを意味している。よって、それだけの能力のあるパソコンなら、ゲームを遊びながら、ワードやエクセルなどの仕事もやれるだろう、ということが想定される。つまり、こんだけ高価なものを買ってんだから、両方やれたらいいね、ってユーザー側の都合がある。
今まで、コンソール機の特徴として、ビデオゲームに特化していることによって、CPUはマルチスレッドの数は少なくてもいい、といったような、コスト削減が可能といった考えがあった。ところが、今のビデオゲーム機は

  • オンラインビデオゲーム機

だから、そもそも、インターネットの機能をフルに使うことが前提になっている。
しかし、である。
そもそもパソコンは、過去の歴史的な経緯を見れば分かるように、インターネットの機能を使う上で、必要十分なハードだ。つまり、インターネット上のサービスをフルに使うなら、パソコンが必要なのだ。
じゃあ、コンソール機とは何か?
それは、

  • 完全オフラインでも遊べる「おもちゃ」

だ。なぜ、パッケージ版が売っているのかというと、インターネットにつなげなくても遊べるためだ。つまり、パッケージ版を売ることと、そのビデオゲーム機が

  • オフライン「でも」遊べる

ことは、完全に同値の意味なのだ。パッケージ版とオフラインでも遊べるようにすることは、完全に同じ意味のことを言っていて、この二つは切り離せないのだ。
つまり、プレステのパケ廃止は、プレステ、つまり、PS6が「完全オンラインゲーム機」となることと同値のことを言っていることに注意が必要だ。

しかし、DoesItPlay?の調査によると、レビュー済みのPS5用ディスク778枚のうち、実に723枚がオンライン認証や追加ダウンロードなしでプレイ可能だったことが確認されています。
news.yahoo.co.jp

なんと、PS5用ディスクの778枚のうち、723枚が、完全オフラインで遊べるようになっている!
つまり、PS5のディスクは、

  • 完全オフラインで遊ぶ

人のために存在したと言ってもいいようにできていたのだ!
こんなに、たくさんのゲームが、完全オフライン対応していたのが、2028年1月から発売されるすべてのゲームは、完全オフラインでは遊べなくなる、ということを言っているわけである。
分かるだろうか?
たとえばSWITCH2は、オンラインゲーム機だが、ゲームカードはすべて、完全オフラインで遊べる。オンラインがないと遊べないのは、オンライン機能の部分だけだ。こんな、どう見てもオンラインゲーム機のSWITCH2でさえ、そうなっている。
このことの意味は、

  • インターネットがないお客様でも、ゲームカードで売っているゲームは遊べるようにしている

ということを意味している。つまり、プレステの2028年1月以降に発売される

  • すべてのゲーム

は、オフラインで今まで遊んでいたお客様を、全員、切り捨てる、ということを言っていることに注意がいる。
なぜ、さきほどの人は、パケを止めるなら、ハードを発売するな、と言ったのか?
その理由は、オンラインである限り、パソコンが必要十分だからだ。オンラインを扱うのに、パソコンのすべての機能が必須なのだから、それらを制限したコンソール機を売るのは矛盾している。
SWITCH2が、どんなにオンライン機能が充実したとしても、あくまでオンライン機能は、

  • 補助的

な存在だから、これをコンソール機として売ることができている。
考えてみてほしい。ダウンロード版でしかビデオゲームを売らないとすると、それはデータだ。そして、データを扱うのに必要十分なのはパソコンだ。そもそも、steamなどの、すでに今のパソコン向けに提供されているプラットフォームのサービスがあって、それらは、当たり前だが、どのパソコンでも提供されている。なのに、PS6でしか遊べないビデオゲームを、ここでしか提供されないプラットフォームで売るというのは、パソコンをもっている人に、別でPS6を買え、と言っていることを意味する。お金の無駄使いだろ。つまり、ユーザー目線になっていない。ユーザーに余計な出費を強いている時点で、サービスとして終わっている...。

追記:
人によっては、スマホの方が話が分かりやすかったかもしれない。スマホでビデオゲームを遊ぶ場合は、スマホのスペックと、ディスプレイの小ささがネックになる。しかし、その二つをいったん無視するなら、上記の議論はまったく同じだ。
そもそもスマホはパソコンだ。同じようなOSで動いていて、本質的な違いはない...。