解釈改憲?

安倍総理解釈改憲についての、会見は、見た人は、おそらく「異様」な感覚をもたれたのではないか。
彼がフリップを使って説明している内容は、そもそも、現行法制の中で十分対処できる。そもそも、そのための法律なのだから、そんなことを言ったら、今の法律が不備だらけということになるろうが、もしそんなことであったら、実際に行動する自衛隊がだまっていないだろう。つまり、今の法律でできる内容を例にして、説明しているという、なんというか、回りにブレーンがいないのか、本人があまりに勘違いしてしまっているために、もう、回りの話を聞かなくなってしまっているのか。
しかし、もっと深刻なのは、彼が「憲法」の意味を

  • 変える

と言っていることだ。これは、どういう意味なのだろう? 「意味」を変えるとは、なにを言っているのだろう? 「変える」と言っているということは、それまでは別の意味で使って「いた」ことを認めているわけである。つまり、「それ」は「こういう意味」だと、本人も言っていた、ということである。
それを「変える」とは、どういう意味なのだろう? おそらく、世界中の立憲主義の国の国民にとって、ある憲法の条文があったとき、その「意味」とは、その憲法のことであると考えているのではないか。つまり、意味と条文を区別なんてしないだろう。当然、その「意味」に基づいて、今の法律も作られている。
つまり、その意味を変えると言うことは、憲法の文章を変えるけれども、その文章を変える手続きを「しない」と言っているわけである。手続きをしないけれど、

  • その文章は変わったこととして、みなさん振る舞って下さい

と言っているわけである。私は国民は、全員、憲法違反で訴えれば、裁判で勝訴するんじゃないかと思っている。
憲法の文章を変えていないけど、憲法の文章を変えたこととして「振舞え」と、国のリーダーが世界中に向けて言っちゃってるんだよね。
今、世界中の人々が、安倍さんのこの発言に、「恐しさ」を感じているのと同時に、信用できない、と思っていますよね。

  • アメリカと戦争をしないという平和条約を結びましたが「解釈変更」して、「アメリカと戦争しない」という意味を変えます

とか、急に言い始めるんだろうね。
私は今回の件は、彼の政治生命を決定的にしたんじゃないか、と思っている。おそらく、今回のことを最後に、世界中の先進国は安倍さんを相手にしなくなるんじゃないか。だって、彼と何を話しても「解釈改憲」されちゃうんですからね。話して合意する意味ないよね。
彼は、おそらく、自分が何を言っているのかさえ分かってないんだろうね。そういう「あいまい」な(=美しい orz)日本の私を生きちゃってるんだろうね...。