国会の役割

ここのところのフィリピンでのISの活動がネットのニュースになっているが、さて。フィリピン問題って、そもそも、テレビや大手新聞とかで取り上げられているのかな?
なんか変なんだよね。フィリピンって、まあ、隣りの国だよね。そこの一部が「イスラム国」に、

  • 占領

されそうになっていると言って、なにもテレビでもニュースにならないとすると、なんなのかな、と思わなくはない。そう考えると、日本の大手マスコミの報道には、明らかに「報道される」ものと「報道されない」ものの線引きのようなものがあって、世の中の実体を現していない印象が強いわけである。
また、逆の側面もある。小池東京都知事が築地に来て、地元の意見を聞いたということが、今では、その様子を動画にして「全て」公開されている。その内容で言うなら、彼女は築地になんらかの昔からの愛着があって、そういった今の築地という日本の「ブランド」を壊さないようにしたい、ということを基本的には言っているにすぎない。
ところが、おそらくは都庁の関係者からリークされる大手マスコミの報道は、今にも都知事豊洲移転を決断して、築地はお払い箱になるかの勢いだ。
つまり、なぜこんなにも「違って」いるのか、ということなのだがw
おそらく、都庁の関係者の「ほとんど」は、早く豊洲に移転しろ、と思っている。なぜなら、自らの「責任」が問われる話だからだ。つまり、そういう意味では、都庁の全員が都知事の「敵」だということになる。つまり、大手マスコミが都庁の関係者の「味方」をしているのだろう、と考えるしかないと思うのだが、あまりそういった「批判」はこの日本では行われない。
例えば、このブログでずっと問題にしている、東浩紀先生は以下のような、いかにもな「御用発言」をしている。

東:あれも特別な配慮というか、結局規制緩和で私学審議会の基準を緩めたところで、まさに現場のやつが柔軟な運用をしたということですよね。それも柔軟な運用をした当事者とか、その上司とかを背任で捕まえることはできるかもしれないけど、そこの背景に大阪全体が、例えば何かの思想で一色になっていて、大阪とか維新の党が、あるいは一体となって塚本幼稚園、森友学園を応援していたということは、陰謀論にすぎないんです。もしかしたらそうかもしれないけど、それを物証で証明することはできないでしょ?だから、現場のやつが国有財産に損害与えていたんだから、それは背任として捕まえるということでいいんじゃないですか?
森友学園騒動の「本当の問題」とはいったい何か――東浩紀・津田大介・茂木健一郎が籠池氏証人喚問の夜に語り合った

これは籠池問題の初期の段階での発言だったわけだが、この発言が根本的に問題なのは、どんなに外野が「陰謀論じゃないか」と言っても、そういう調査をすることが

  • 国会の仕事

だ、ということなのだ。

ワイドスクランブル。萩谷麻衣子弁護士の発言続き。日本国憲法では国会に国政調査権が与えられており、政治的疑惑は内閣が問題かどうか判断するのではなく、国会が国政調査権を用いて国会に関係者を呼び、疑惑を解明するのが当然である。今の与党はそれを放棄しており、国民に対する背信である...と。
@yagainstfascism 2017/06/11 19:53

つまり最初の引用で東浩紀先生が蘊蓄をたれていることは、自分の「感覚」でなんとでも言ってみたところで、「国会議員は自分に与えられた仕事をするべきじゃない」と言っているのと変わらない。仕事をもっている人に仕事をやるべきでない、と言うことがナンセンスであることが意味することは、だったら、東浩紀先生は憲法を変えて、野党に国政調査権を与えないように変えるべきだ、と言わなければならない。
しかし、どうだろう。加計学園問題では、驚くべき展開を見せている。非常に問題なのが、「官邸の萩生田副長官」だろうw

内閣官房副長官のハギウダ氏は、集中審議で「安倍首相と加計氏の友人関係、最近知った」とか「加計さんとお付き合いはございません」とか大ウソをついたことは記憶に新しいことですよねこの写真は火中の人・萩生田光一内閣官房副長官の2013年5月10日のブログの写真。首相動静と照らし合わせると同年5月5日の安倍首相の別荘のように思われ、萩生田氏はそのまま別荘に宿泊して翌日首相とゴルフ。
あれ、間にいる人は誰?時の人!加計氏本人。
「あるものをない」という大ウソつき吾郎内閣 - 「言葉の泉」

小池晃「課内で飛び交ってる話をいろいろ聞いて確認しないまま書いた」というが、なんで萩生田さんの名前が課内で飛び交うんですか。国家戦略会議と何の関係もない人の名前が。しかもわざわざ「官邸の萩生田副長官から」とある。官邸の意向だと内閣府の中で飛び交っていたということじゃないですか」
@tohohodan 2017/06/16 15:12

官邸は文科省の再調査は「でっちあげ」だとして、文科省の「若手」が全てに全ての責任を押し付けるつもりらしいがw それに対して、義家副大臣が今度は、内閣府調査に不快感と。
これ、東浩紀先生理論でいくと、ようするに

  • 官邸の言うことを疑うことは「陰謀論」なんだからw、萩生田さんは嘘を言っていない、と、あの写真はなにかの間違いで「合成」写真なんだとw、文科省の若手が全て悪いんだから、その文科省の若手を探し出して、逮捕する、と。野党は余計なことをするな。

やれやれ。
見りゃ分かるように、「理由」、つまり、「合理的説明」をできていないのは明らかに

  • 官邸

なんであって、だから、国会は国政調査権を使って、調査している。だって、それが彼らの「仕事」なんだから。なにか、おかしなことを言ってますかね?
なんでこんな変な話になっているのか。それは言うまでもなく、東浩紀先生の言っていることがトンチンカンだからでしょう。彼はなぜ、国民による行政の「コントロール」ということを提案しないのか。まあ、御用学者だからだよねw

西田亮介:もう一つは制度上の問題で言うと、アメリカがまだいいのは、ホワイトハウスに権力が集中すると同時に、それをコントロールするための、さまざまな仕組みというものが用意されている。弾劾の仕組みもそうですし、それから、ロビイングに関しても、ロビイスト統制法という法律を作ってですね。登録ロビイストとしか接触できず、彼らがいつ接触したかということが、トレースできるようになっている。その一方で日本は、まさに90年代末から、官邸への機能強化をやってきたけれど、こういったさまざまな、国民から見たとき、統治機構をどのようにウォッチしていくのか、それのルール整備を行ってこなかったというのはあると思います。
神保哲生:明らかに利害当事者、認可を求めている人とゴルフとか首相が普通にやっているわけだからね。あの段階で問題だよね、だよね。そりゃそうだよね。
VIDEO NEWS何をやっても安倍政権の支持率が下がらない理由

官邸の「不祥事」により、野党が

により国政調査権を使って不正をチェックするのに多くの時間を費さざるをえなくなっているのは、憲法が悪いんじゃなくてw、官邸が「不祥事」を行うからだよね。だったら、官邸が「不祥事」を行えないように、さまざまな「ルール」を作らなければならない、ということを提案するのが新聞などの

  • 大手マスコミ

の役割であり、東浩紀先生のような御用学者じゃない、一般の政治学者さんが提案すべきことだよね。つまり、これと違うようなことを言っている人たちは、腹に一物もっている恐しい人というわけだ...。