楽しそうに「差別」をする社会学者

つい最近も、グーグル社が自社の社員で、女性差別的な発言をしていた人を解雇していた、といったことがニュースになっていた。

Google、女性差別発言の社員を解雇「一線を越えた」

それに対して、男性と女性で身体的な差異があるのは「当たり前」じゃないか、といったことをツイッターでつぶやいている人がいるわけだが、そう考えてみると、この

  • 程度

の「差別」的な発言をパブリックな場で繰り返している連中なんて、この日本ではごまんといる。特に、自称「哲学者」になんと多いことか。むしろ、差別発言をすることが、哲学者のアイデンティティであるかのように、なんらかの差別を口にしていないと死ぬみたいでw、ニーチェの頃から、この病気は治らないようである。
そして、そういった代表例こそが、宮台真司先生だろう。

宮台:似たような仮説ですけど、ぼくは週刊プレイボーイが2004年の春にだした記事で、おもしろかったのは、当時、大阪維新の会と安倍政権の支持者層は、平均よりも所得は上だけれど、平均よりも未婚者が多く、未婚者の中でもパートナーがいない人が多い。これは、時間軸じゃなくて、横軸だけれど、空間軸だけれど、たとえば、ぼくがじっさいいろんなグループリサーチをしたのでわかるのだけれど、すごい貧乏な人間は、もてなくても、貧乏のせいだっていうせいにして、自分の人格には帰属しなくてすむわけ。でも人よりも金があるのにもてない場合は、そいつがクズだからにきまってるじゃないですか。
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実に、ここでの宮台先生の「差別」は楽しそうであるw いわゆる「ネトウヨ」は、

  • 未婚かつパートナーがいない

から、ああいった「頭のおかしい」行動にでるんだ、と。ようするに、宮台先生の持論は

  • 結婚していない連中は、精神的な「病気」なんだ

というわけで、社会的な悪でしかない、と。もはや、ナチス・ドイツアーリア人以外は駆除しろ、の優性思想そのものなんじゃないですかね。

宮台:で、一つ仮説ですけど、ぼくの仮説は家族が楽しくない、家族が幸せでないということがあると、ようは、現行の政権の政策を評価するときのモノサシが、正しさから解離して、非常にあさましく、さもしい、ぼくのキーワードね。損得感情だけになる。
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宮台先生に言わせれば、こうだ。そもそも、結婚していない若者、パートナーのいない若者は、精神が「異常」なのであって、社会的に、害悪をもたらす。
まったく、宮台先生が、酒鬼薔薇聖斗を「脱社会的存在」と呼んで、キチガイ呼ばわりしたロジックと変わらないわけでしょう。
結婚してない奴はおかしい。子供のいない奴はおかしい。今、日本がおかしいのは、結婚してない、子供のいない「若者」たちが「原因」なんであって、ちなみに、宮台真司先生も結婚して、子供がいて、東浩紀先生も、結婚して、子供がいて、そして二人で、こんなことを話しながら、独身者を「精神異常者」として

  • 差別

をして、二人でゲンロンとかいう、秘密の穴蔵で、ニコニコの放送が終わった後で、ライブを聞きにきた人たちと、嗤って、最高に「差別」は売れる、とかやっているのであろうw 怖い人たちだね。
これに対して、宮台先生の「弟子」である、西田亮介先生は、あまりに宮台先生の「差別」発言がヤバイと思ったのかもしれない。次のようなフォローをしている。

西田:ただ、なんですけど、それは問うてみても、まさに前提条件の違いなので、言っても改善しないと思っているんですね。ちなみに、宮台先生のおっしゃったところで、家族に関する話題でいうと、日本においてはですね、ちなみに、これちょっと留保しなきゃいけないんですけど、共働きが悪いって話では全然ないんですが、90年代後半に、共働き世帯が、いわゆる専業主婦世帯を上回っているんですよね、だから、家族の従来のような、共同体というか、ある種の居場所としての機能は、もしかすると、その辺りを期に弱まったのではないか、と。
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宮台先生が言いたいのは、「家族」のダメな人は、精神異常者なんだ、と。逆に、家族の良い人は、(宮台先生の言う)「正義」の分かる、良い人間なんだ、と。だから、宮台先生は、次々と若者を「狂人」呼ばわりしていく。特に、子供のいない、パートナーのいない若者を、

  • 精神異常者

として、今の日本社会が「狂って」いるのは、こういった「いつまでも結婚しない」若者が「原因」なんだ、といった「警鐘」をならす、というわけであるw
それに対して、西田さんの上記の引用で言っているのは、ようするに、宮台先生が言っている「家族」とか「正義」というのは、典型的な「昭和」の

なんだ、と。宮台先生は、自分の子供の頃の、ママに甘やかせてもらった、「専業主婦」的なイメージを、今の若者に投影して、

  • 近頃の若いモンは、ぶつぶつぶつぶつ

と言っているだけ、と切って捨てているわけである。むしろ、害悪は宮台先生のような、「昭和」の頭にこり固まった、年長世代だった、というわけであるw
例えば、村上春樹の『ノルウェイの森』がベストセラーになったわけであるが、この本で書いてあったのかは忘れたがどこかで、

  • 一人っ子がいかに「異常」か

といったことを小説に、村上春樹が書いていたわけで、つまり彼なりに、それが「昭和世代」の「正義」にとっては、いかに「異常」として扱われていたか、だからこそ、そういった社会に対して、村上春樹の小説の主人公が「戦って」いるのかを逆に示すことによって、むしろ今の若者世代では、圧倒的多数となった

  • 一人っ子

たちから、絶大な「共感」をもって読まれたわけでしょう。そういった意味では、宮台先生の言う「正義」は、東浩紀先生の自称「哲学」が、利益相反を色濃く示した、党派的な文章であることを示しているのと同じように、たんに

を披露しているだけようにしか見えないわけで、せいぜい、大学のゼミとかいう「密室」で、せいぜい、ゼミの若者と、そういった「差別」発言をしてもりあがって、人生を勝手にエンジョイしてください、と言うしかないんでしょうね...。