韓国戦

先日の、サッカー日本代表の韓国戦は、そのあまりにもの「負けっぷり」のひどさに、いい加減、日本ブランドの崩壊を思わせる印象を受けたわけだがw、そして、ここぞとばかりに、フリーのサッカージャーナリストたちが、監督辞めろ、の気炎を吐くという、なんか、W杯直前になると始まる、いつもの恒例行事なんじゃねえの、といった風物詩が始まっているわけだがw。
ようするに、フリーのサッカージャーナリストたちは、炎上商法で自分のメルマガを多くの人に買ってもらわないとならないので、必ず、こういった自分の「敵」を作って、「こいつが悪い」「こいつさえいなくなれば全てが良くなる」とか、あおり始めるあけで、ほんと、青少年の健全育成にとって悪でしかないなw
しかし、そうは言っても、あの「負けっぷり」は、近年まれにみるもので、あんなんだったら、日本のJリーグの日本人選手を全員解雇して、韓国のKリーグの選手を「全員」、Jリーグは雇えば、サポーターにとって「納得」するパフォーマンスが見せられるんじゃないのか、といった皮肉すら言ってみたくもなるわけでw、協会はよく、あんな試合をハリルに許したな、と思わなくもない。
まさにその「スキャンダラス」性においては、日馬富士の暴力騒動にまさるともおとらないものがあったように思うが、世間がそこまで騒いでいないのは、国民が「冷静」だからなのかw、たんにサッカーがそこまで国民的な娯楽として定着していないからなのかw,まあ、どっちかといったら、こんな「親善試合」を真面目に見ていた奴の方が「めずらしい」のだろうw
それがいいのか悪いのかは知らないが、少しずつだが、まともな分析も出始めている。

ボランチの16番チョン・ウヨンは、日本の守備ブロックに近づかず、最終ライン近くに下がってボールを安定させた。その一方、両サイドバックキム・ジンス、コ・ヨハンは高い位置へ上がってくる。真ん中から人が減り、日本の中盤を、円のように取り囲む格好だ。
これにより、[4-1-4-1]を敷く日本の2列目のMF4人は、マークする相手を失う状況に陥った。井手口にとって、マッチアップするはずのチョン・ウヨンは、あまりにも遠くに引いてしまう。伊東純也にとって、マッチアップするはずのキム・ジンスは、自分を追い越して後ろに行ってしまう。そして右サイドバック植田直通に対し、サイドハーフキム・ミヌと共に2対1を作ってくるため、伊東は背後が気になって仕方がない。
守備がはまらないのは当然だった。そうなるように、韓国が戦術を組み立てたのだから。
デュエル自慢の井手口だが、マークする相手が遠すぎて、しかも近づいてもくれなくて、どうにも手持ち無沙汰。一方、スピード自慢の伊東も、後ろに意識を引っ張られ、持ち味を出せない。さぞや気持ち悪さを抱えながら、プレーしたことだろう。E-1のハリルジャパンは、2戦目の中国戦で現状のすべてを出したため、それを韓国に研究された。
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ようするに、何が起きていたのかというと、北朝鮮と中国は、次のW杯には出れないから「育成」が重点の試合だったが、韓国はW杯に出るので、本番を想定した「実践」の趣が強かった、ということなのだ。
日本は徹底して研究された。というか、日本は上記の引用にあるように、完全に中国戦と「同じ」戦術で戦ったわけで、それを徹底して「研究」していた韓国の策にはまったわけだ。
しかし、上記の記事にもあるように、だから日本は「無能」というわけではない。むしろ、こんな短時間でこの「戦術」をものにしたこと自体が、選手たちのポテンシャルの高さを示しているとも言えるのだろうが、逆に言えば、これは本番でも簡単に「想定」できる事態だ、というわけである。
私は別にここで、監督の「問題」をとやかく言うつもりもない。今までの日本のような、ポゼッションを中心とした戦術に合った選手を集めようとも、両サイドを極端に上げた「娯楽」性の高いサッカーにしろとも、少しも思わない。そもそも、そういった問題でないから、W杯という大会があるのであって、これは最初から「なにを目的にするのか」を問う問題だからなのだ。
例えば、以前にも紹介したが、

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では、もはや日本ローカルのガラパゴス的議論をしていないし、

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では、今のA代表に定着している選手たちの「特殊」なトレーニングに注目している。
ある意味において、本番はW杯だと考えるなら、今、自らの「手の内」を明かした時点で、相手は「そこ」を徹底して研究してくるわけだから、そういった手の内は最後まで明かさないことが「求められている」とも言えないこともないわけで、しかし、だからといって、韓国にあんな負け方をする日本代表は、いよいよ日本のサッカー人気の衰退を促すのではないか、とも言いたくなるのも分かるわけで、なんとも悩ましいわけだがw、いずれにしろ、そんなに簡単な話じゃない。
日本もあの韓国のように、190CM代の身長のFWがいたら、と思わなくもないわけだが、そういった感じで、どうやって本番に向けて「ピース」をそろえていくのかが問われているわけで、そういった視点から考えるなら、こういったJリーグの選手だけの「親善試合」のようなものは、選手にとって、そのモチベーションも含めて「残酷」で「かわいそう」な役割をおしつけている印象も受けるわけで、だったら、こんな大会はやめてしまえばいい、とも思うわけであるが、まあ、恒例行事として、日韓戦はW杯前には一回くらいはやりたい、というどっかしらの要望のようなものがある、ということなのかもしれない...。