第二弾「日大アメフト=ハリル解任=モリカケ問題」

モリカケ問題について、30日に、枝野立憲民主党党首と安倍首相との党首討論が行われたわけであるが、ここで話されたことは、この

の「本質」だと思っている。少し長くなるが、そこでの枝野さんの発言を以下で引用しておきたい:

「総理は昨年2月17日の衆議院予算委員会で『私も妻も一切、この認可にも、国有地払い下げにも関係ないわけでありまして、私や妻が関係したということになれば、これはまさに私は間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきり申し上げておきたい』とおっしゃいました。ところが月曜日の予算委員会を聞いておりますと、どうも、金品の授受がないなど、贈収賄に当たらないから問題がない、というようなことをおっしゃっているようにも聞こえるご発言がありました」 「贈収賄などに該当すれば、もう総理や国会議員を辞めるのは当たり前の話でありまして、1年以上にわたって限定なく、関係していたら辞めるいったことを前提に議論してきたにもかかわらず、どうも昭恵夫人が一定の関係をしていたことをうかがわせるような材料が出てきたら、急に金品や贈収賄のような限定を付したとすれば、一般にはそういったことを『卑怯(ひきょう)な行為』といいます。まさか一国のリーダーが国会で堂々とそんな卑怯な振る舞いをすることはないと。そんなことがあったら社会の倫理観をまひさせ、国益を損なうと思いますがいかがでしょうか」
【党首討論詳報(1)】立憲民主党・枝野幸男代表「森友『関与』の範囲限定、卑怯では?」安倍首相「骨太の議論できると思ったのに…」(1/7ページ) - 産経ニュース

「今、一連お述べになった答弁は当然調べてきております。そういった趣旨のご発言もありましたが、しかしながら、じゃあ金品の授受がなければ問題ないんだというように受け取られるような発言ではなかったと思っておりますし、多くの国民の皆さん、この間の経緯を追いかけてこられた皆さんがどう受けとめられるかということだと思います。そして、問題は金品の流れがあったかなかったか。それはこの問題の本質なのでしょうか。少なくとも、これはこの間、問題になってようやく、ようやく1年たって出てきた」
「平成27年1月10日の(安倍昭恵首相夫人付職員の)谷査恵子さんが関わっている財務省から公表されたメモのところにありますが、谷査恵子さんの発言として、『知り合いの方から社会福祉法人同様の恩恵を受けられないかと総理夫人に照会があり、当方からお問い合わせをさせていただいたもの』ということで、森友学園から優遇を受けられないかという打診を受けた昭恵夫人が谷査恵子氏を通じてコミットしている。関係している。これは金品の授受がなければ問題ないのか。金品の授受があれば、それは贈収賄等の犯罪にあたります」
「しかし、閣議決定までして総理の昭恵夫人は私人であります。その私人になぜか公務員の方がお付きでついていること自体が、そもそも一般的には問題でありますが、その公務員である谷査恵子さんを通じて、財務省に問い合わせをかけた。優遇を得られないかと照会があり問い合わせたわけですから、受けられるなら受けたいという働きかけに他ならないんではないでしょうか。総理の夫人である私人が、こうした形で公務員を使って便宜を受けて、そしていう優遇を受けられないか打診をする。それは良いことかだと思っていらっしゃるんですか」
【党首討論詳報(1)】立憲民主党・枝野幸男代表「森友『関与』の範囲限定、卑怯では?」安倍首相「骨太の議論できると思ったのに…」(1/7ページ) - 産経ニュース

「答えていただいたのは最後の部分だけです。そして、その実は(首相夫人付の政府職員)谷査恵子さんが籠池(泰典)前理事長から手紙が来たという話は去年の話であり、先日、財務省から公表された資料を私は読み上げました。
(昭恵氏の)知り合いの方から『社会福祉法人同様の優遇を受けられないか』と総理夫人に照会があり、当方(谷氏)から問い合わせいただいたものだった。
この文書によれば、総理夫人に照会があったと。その総理夫人が『これ、何とかならないか』と言ったのかどうか分かりませんが、総理夫人に対する照会を谷さんが勝手に見たりすることは基本的にないはずですから、総理夫人の問い合わせを谷さんに代わってしていただいたというのは、文書で残ってます。
従って『この文書(の記載)は違う』というのであれば、安倍昭恵さんさんに国会で来て、きちんと証言をしていただかなければ。公務員に対する働きかけをしていたという明確な書証が残っているということを指摘をさせていただきたい。
仮に贈収賄などに当たらなくても、総理夫人である、そして私人である昭恵夫人がこうした影響力を行使をした。しかも財務省に記録が残っているということは、総理夫人がこの問題にコミットしていて、優遇を受けることを希望しているのではないかということを全財務省が知りうる状況にある中で、あの異例の値引きが行われた。そこに影響を与えてなかったという立証責任は、そちらにあると申し上げておきます。
【党首討論詳報(2)】安倍晋三首相「私の感情のために総理の時間を費やすべきではない」(1/4ページ) - 産経ニュース

ここで何が重要なのか? それは、安倍首相が

  • 嘘(うそ)

をつき続けていた、ということの「道徳」的な問題を、枝野さんはずっと問い続けていることにあるわけである。枝野さんは何を問題にしているのか? それは安倍さんが、

  • 私も妻も一切、この認可にも、国有地払い下げにも関係ないわけでありまして、私や妻が関係したということになれば、これはまさに私は間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきり申し上げておきたい

と過去に述べ、それに基いて、国会で今まで、いろいろと調査されてきたのにも関わらず、最近になって急にそれを、「贈収賄などに該当すれば」といった

  • 条件付き

「だった」と後出しジャンケンで言い始めたことの「問題性」を四つに分けて詰問している。一つが、

  • 最近の公文書の「発覚」、改竄の「発覚」の連発により、最初の「総理大臣も国会議員も辞める」の防衛戦を維持できなくなってきた。そこで安倍首相は、「条件付き」後出しじゃんけんに変えやがった。
  • ところが、贈収賄であれば、牢屋に入らなければならない。つまり、そんな自明なことなら、最初の発言から、わざわざ言う必要がなかった。つまり、これが、まったくの苦しまぎれで、言い訳にすらなっていない駄ボラだということが分かる。
  • 言うまでもなく、自らの総理大臣という地位を利用して、自らが私的に懇意な人間に特別に「優遇」をすること、そのものが問題だと考えたから、当時、安倍首相はそのような発言をしたし、かろうじて総理の地位を続けてこれたのは、一つの「逃げ」の根拠として国民が、この「建前」を尊重してくれたからに過ぎないわけでしょう。
  • つまり、今、安倍首相は「意味不明」の「言い訳」をずっと言っているに過ぎない。

ここに、

の本質がある。つまり、この三つに共通していることは、そういった権力をほしいままにする地位にある連中による

  • 嘘(うそ)

にこそ、本質がある。
例えば、功利主義とカント義務論との違いはどこにあるのか、と考えるときに、この「嘘(うそ)」の扱いにこそある、と考えることができるだろう。カント義務論は基本としては、「嘘(うそ)」は許されない、という形式となっている。対して、功利主義がカント義務論に対して自らの優位性を主張する場合には、「嘘をついてもいい場合があるんじゃないのか」という問いと共に現れる。つまり、嘘をついていいかさえも「功利主義」が決める、と言うわけである。
しかし、なぜカント義務論が普遍的に「嘘(うそ)」を認めていないのかといえば単純で、

  • 嘘を言ってもいい社会

においては、さまざまな「ルール」がそもそも成立しない、というところにある。つまり言っている「レベル」が違うのだ。つまり、功利主義が言うように、個々の場合において、さまざまな問題が対立している複雑な場合のことを言っても「しょうがない」わけである。だって、そんなことを言っているのではないのだから。
上記三つは、すべてこの「嘘(うそ)」に関係して糾弾されている(ハリル解任は分かりにくいが、これはどちらかというと「なにも説明しない」という嘘の亜流に関係している、と言えるだろう)。こういった主張を、パブリックな場で、権威のある人間が、その自らの権威の行使に対する「説明」として行っている、ことが問題にされている。
では、なぜ彼らはそのような行動をとっているのだろう?
その一番分かりやすい理由は、

  • 人事のポスト

を、なんらかの「お友達」でシェアすることを目的としている、と言えるだろう。モリカケ問題は、言うまでもなくなぜ安倍首相が今だに総理大臣のポストにしがみついているのか、ということでは、日本会議を中心とした彼の「お友達」の人事ポストを彼という「頂点」が下支えしているからであろう。
そして私は、この問題を最もよく表しているのは、ハリル解任問題だと思っている。
なぜ今回のハリル解任問題は起きたのだろうか? それは、「人事」に関係している。つまり「大学閥」が、それぞれの「お友達」の

  • ポスト

をどうやって確保するのかに、本格的に取り組み始めたことを意味している。
そして、そういった傾向は、ハリルによる「デュエル」の強調と共に、今までの日本の

  • ポゼッション中心主義

に対するアンチテーゼが、実際に日本の各地で普及し始めていることへの「危機感」として現れている、と言うこともできるであろう。
日本のJリーグを含めた、日本代表を中心とした日本のサッカー状況を観察すると、そもそも、

  • フィジカル

が劣っている選手が、他のスポーツと比べて多いことが印象として浮かび上がってくる。このことは、何を意味するのかを考えてみると、ようするに、そういった、例えば、

  • 背が高い

とか、

  • 足が早い

といった、なんらかの「特徴」をもった人を大切にするのではなく、とにかく

  • ボールタッチが「うまい」

人たちが、やたらと「偉そうにしている」ことが特徴としてあることが分かってくる。そして、このことと、日本の「ポゼッション」サッカーは非常に深く繋がっている。ポゼッションとは、基本的に前線にボールを運ばず、後ろでずっと回し続けることを意味する。さて、なぜ彼らはそんなことをやっているのか? それは、相手とのフィジカルを利用した「接触」が起きた場合に、とにかく「せり負けてしまう」ことが、かなりの確率で明らかだからなのだ。よって、彼らはなんとかして、相手との関わりを避けようとする。しかしそうなると、後ろで回し続けるしかなくなるわけである。
普通に考えるなら、後ろで回していたって点が入らないんだから、意味がないじゃないか、と思うだろう。しかし、彼らはそれを止めない。なぜなら、その後ろでのボールの回し方の

  • うまさ

で、自分がいかに「サッカーが<うまい>か」を観客にアッピールできるからだ。彼らがやりたいのは、ただひたすら「自分が目立ちたい」だけである。そのためには、いかに自分が

  • ボールをうまく<こねられる>か?

を観客に見せられれば十分なのである。
こういった「時間帯」が多く流れるのが、この「ポゼッション・サッカー」なわけだが、では、どうやってこのサッカーは試合に負けるのかを示してみよう。
ポゼッション・サッカー」においては、ボールを前に運ばない、と説明した。じゃあ、なんのために前線に人がいるんだ、ということになるだろう。それは彼らが

  • リスク

を負うことと関係する。彼らが「攻撃」をする、ということは、何を意味するか? それは、自分のポジションを離れて「自由」に、グラウンド内を駆け回ることを意味する。つまり、

  • 王様

である。王様は、ポジションに縛られない。彼は基本的に、だれの言うことも聞かない。彼は基本的に自分が得点のとれそうなところであれば、「自由」に動き回って、そういったポジションを「俺によこせ」と、そこにいる選手を邪魔者扱いをして自分が奪ってしまう。もちろん、そんなことをやっていたら、いつかは彼にボールが渡り、ゴール前の得点チャンスとなるかもしれない。しかし、そもそも、ポゼッション・サッカーは、相手の守備陣が守備ブロックを形成するのを

  • 待って

から攻め始める、奇態な戦法である。よって、たとえ自由奔放にポジションをチェンジして、チャンスが回ってきたとしても、相手の守備陣も近くで待っているので、シュートが成功する

  • 確率

が著しく低いのだ。

なお、本田は宇佐美よりも守備に下がってこないことが多かった。また、ボールサイドでないときの守備位置がトップ下のような位置になっていて意味がわからなかった。つまり、日本はボールサイドでないセントラルハーフの脇のスペースが空きがちになる。たぶん、ここは強豪国に狙われるだろう。なお、日本の失点場面はこのエリアを本田が慌てて閉じに行く→代わりに相手のサイドバックが空く→サイドバックからの放り込みでファウルを与えて始まっている。地味にいろいろと繋がっている失点となった。
【オールジャパン】日本対ガーナ【JFAの真価が問われる】 - サッカーの面白い戦術分析を心がけます

本田は「穴(あな)」である。W杯の本番で、相手チームは今か今かと本田が「ちょんぼ」をしてくれることを待っているw 王様ホンダがぽっかりと空けてくれた穴を、相手チームはただ待てばいい。そうすれば、相手は

  • 余裕をもって

カウンターを仕掛けることができる。だから、人数の少なくなっている日本の守備陣はミスをする。よく考えてみてほしい。相手に守備陣形を整えられて、それを無理矢理こじあけようと、守備の陣形を崩して、難しく狭い隙間を苦しい態勢でシュートを狙って入る

  • 確率

と、バカが守備をさぼって空けた「穴(あな)」を待ってましたとばかりに、カウンター一線、

  • 体格の大きさ
  • 足の速さ

という武器を使って、すでに守備陣形が崩壊している中を、

  • そこまでの「テクニック」がある選手でなくても

余裕しゃくしゃくで、相手を「振り切って」、フリーな状態でシュートを狙うのと、どっちが点数が入りそうか、と。大事なポイントは、ただただ

  • 確率

である。そして、これが「現代」サッカーなのだ。
そもそも本田はFWではない。もともと、そんなにゴール前のシュートがうまかったわけでもないし、目の前の相手をテクニックでかわして、得点をとるタイプでもない。じゃあ彼はなんでFWにいるのだろう? 今回もW杯に出るとか、言ってるんだろう?
ガーナ戦の

  • 永久戦犯

がだれであるかは、今さら言うまでもないであろう。そしてこれは、本番でも何度も何度も繰り返されるわけである...。