科学の定義

根本的に科学を定義するならそれは、

  • 昨日言っていたことを今日、否定する

ということになると思っている。こういったものだけが始めて「科学的」と呼べるのであって、そもそもこういった態度を自分が行うことになることに対しての覚悟のない人は科学者となってはならないのだ、
しかしこれは、人の道としては「つらい」態度である。何十年と研究してきたことでも、「一瞬」でその仮説を捨てなければならなくなる。つまり、今までの人生を棒に振ることになる。しかし、そうであっても、それを貫くことが科学なのだ。
そういう意味で、科学者は「偉く」ない。科学者は、「嘘つき」であり、そうレッテルを貼られることを覚悟しなければならない。今まで嘘をついて、人々に迷惑をかけたことを引き受けなければ科学者になってはならない。
科学は、たんなる「ゲーム」なのだ! 科学者のだれも偉くないし、いんなこの洗礼を受ける。そうであっても、人々からの非難を受けながらも、科学コミュニティとして、粛々とこのゲームを続ける。もちろん、そのゲームの中での「誰が発見者か?」といった、科学史的な「名挙げ」が起きることはあるかもしれないが、これだって、結局は。この科学コミュニティの中でだけ意味のあることであって、世間には関係ないわけである...。