大阪市の住民投票

さて。大阪市住民投票の結果がでたわけだが、それは、何年か前に、当時の橋下さんが行って、負けて、政界を引退した結果と、まったく同じ結果となった。
そう聞くと、なにか「おしかった」と思うかもしれない。
しかし、である。
よく考えてみてほしい。投票で半々になった、ということはつまりは、ここに「一般意志」は生まれなかった、ということなのだ。
なぜ、「過半数」を取れたら、それが大阪市の意志なのか? そんなことを誰が決めたのか? なにか騙されてないか? 今までそれで問題なくやれてきていたのを「変える」というときに、なんで「半分」で意志決定に十分だと考えるのか? 本当なら、「三分の二」は超えないとやりません、というくらいに言わないと「おかしい」案件だ、ということに、まず、大阪市の方々は気付かないといけない!
なぜ、維新の会が、今の時期に、投票を行ったのかといえば、それは、新型コロナで、吉村府知事が大阪府全体での「人気」がでたから、

  • 前回とは違って

投票に勝てる、と踏んだからであろう。しかも、投票日のかなり近くまで、マスコミのアンケートでは、賛成が多く現れていて、直前になって、かなり接近してきていた。
つまり、どういうことか?

  • 賛成派の人たちは「きっと、だれか偉い人が、なぜ賛成した方がいいのかを、誰でも納得できる形で説明してくれる人が<きっと現れる>」と思ったから、それを待っていた

ということなのでしょう。でも、直前の直前になっても、誰も、それを説明してくれない。つまり、そんな人は、どこにもいなかったのだ! 誰もが誰かが、きっと「知っている」と思っていた。でも、そんな人は、最後の最後まで現れなかった。そうすると、

  • こういう結果になる

というに過ぎないw つまり、

  • 二つに割れる(=意志が現れないw)

というわけだ。みんなが「さいころ」を振る。すると、確率二分の一だから、半分になるw
まあ、私の立場から言わせてもらえば、維新の会は「法の不備」を突いて、住民の「意志」をあたかもあるかのように、でっちあげて、大阪市を破壊しようとした。そして、結果としては、その陰謀は防がれた。しかしその「法の不備」があることは変わらないので、今後も、こういった連中が、後から後から現れるだろう、というわけだw
さて。郷原さんが、以下で、なぜ賛成してはならないのかを説明している。

【大阪都構想は“市滅の刃”か!?絶対に賛成しては「ダメ」な理由

もともと、橋下が政治家をやっていた時に主張していた政策ですよね。つまり、バブル崩壊以降の、新自由主義政策そのものなわけだw
大阪市を廃止する、ということは、大阪の市民の方々が、汗水たらしておさめていた、なけなしのお金で、大阪市が未来のために貯めていたお金を、大阪府

  • かっぱらう

わけだけど、そもそもその使途は、誰も決めていない。もう、もともとの所有者の大阪市はないのだから、

  • 誰のものでもない

わけで、その隙間を突いて、維新の会が、その「あぶく銭」を私欲のままに使っちゃえ、っていう「構想」なんでしょw
あのさ。そもそも、世界中の「新自由主義」政策で、こういった、それまであった住民自治を「破壊」して、その「破壊」から余剰にはみだした「あぶく銭」を「かっぱらって」、ひと儲けしてやる、っていった「政策」って、世界中で見られたんだよね。そして、大阪も、その例外じゃない。多くの公立の保育所や学校などが「破壊」されて、維新の会の、

  • あぶく銭の稼ぎ所

として使われている。まあ、こういった

  • 政策の延長

に提案された案件に過ぎないんだよね。つまり、たかだか、「新自由主義」政策という、

  • 時代的な「産物」

に過ぎないものが、もともとの「由来」が忘れられて、今にまで至っている、ってだけなわけ。それを、なんか「意味」のあることのように、今だに扱っている政治家たちが、なぜかいらっしゃる、という七不思議の一つなわけ。
そして、あい変わずの東浩紀先生は、前から、維新の会の「隠れ信者」として、維新の会の新自由主義政策に「賛成」してきただけに、直前まで、マスコミのアンケートの結果が賛成派勝利だったことに、よほど気を良くしたんですね。

捏造と認めたのは上の圧力によるものといわんばかりの報道だが、もはやなにが真実かさっぱりわからんな。
ただひとついえるのは、このドタバタは賛成派に追い風になっただろうということだ。
大阪市4分割コスト試算「捏造」 市財政局 2日で一変、謝罪 市長面談後 - 毎日新聞
@hazuma 2020/10/29 23:27

多くの人は忘れているけど、東浩紀先生の『一般意志2.0』っていう本は、

  • 今の民主主義(つまり、民主主義1.0)

  • 破壊

して、

  • 新時代の民主主義(つまり、民主主義2.0。つまり、「反」民主主義=民主主義の破壊)

を始めよう、っていう本ですよw つまり、みんなで「民主主義を止めよう=エリートに全権委任しよう!」っていうのを言いかえただけの内容ですよ。ただ、それをあまりおおっぴらに書くと、体裁が悪いから、その「騙しのテクニック」を

  • 民主主義2.0

って言い換えることで、市民を「だまくらかす」本ですからねw
どうです。まったく、今回の「大阪都」構想と、うり二つでしょうw
まあ、そりゃあそうです。東先生は、少なくとも昔は、さかんに、維新に波風を送ってましたからね。つまり、根がお互い「新自由主義者」の野望にとりつかれているから、どんなに素性を隠しても、必ずその人の

  • 本性(ほんしょう)

は隠せない、ってことなんでしょうね...。

後記(2020/11/03):
さて。東浩紀先生が、今回の大阪市住民投票を以下のようにまとめている。

ぼくは都構想の政策的な是非を語れるほど大阪事情に詳しくないのだけど、今回の結果は「政治が決めたことを住民がひっくり返せる」という意味ではプラスだし、「この国はどうせ変われない」という意味ではマイナスで、その点では日本の民主主義意識に与える効果は中立的だと思うな。
@hazuma 2020/11/02 12:27

わい個人はといえば、「ひっくり返せた」ちゅう高揚感よりも「どうせ変わらない」ちゅう徒労感のほうを感じますな。知らんけど。
@hazuma 2020/11/02 12:27

おもしろいよねw というのは、そもそも彼は、大阪都構想に「賛成」と言ってたからだw

そっかー。大阪都構想負けたか。。いまだから言うけどぼくは賛成でした。
@hazuma 2015/05/18 01:25
「猪瀬直樹にも橋下徹にも小池百合子にも騙されてきた」東浩紀氏のtweets - Togetter

橋下徹という、時代を代表するスターがまたひとり退場した。大阪都構想の是非とは別に、そ
れはある種の寂しさを感じますね。
@hazuma 2015/05/18 04:24
「猪瀬直樹にも橋下徹にも小池百合子にも騙されてきた」東浩紀氏のtweets - Togetter

すごいよねー。つい何年か前には、自分で「賛成」だと言っていた人が、今じゃ「自分は専門家じゃないから、どっちがいいのかなんて分かんないー」とか、ブリッコを始めるってw だったら、なんでその時は、「賛成」なんて

  • 断言

したんだろうね。誰だって、こんな「嘘つき」は、その発言の「裏の意図」をかんぐっちゃいますよねw
郷原さんも動画で言ってたけど、もともとの大阪改革の最初は、大阪市役所の役人たちの、さまざまなスキャンダラスな、私的流用などの役人倫理の問題だった。
それが、なぜか「地方自治の破壊=民主主義の破壊」を

  • 目指す

ことに、人々の目線を「そらす=だまくらかす」方向に、世論操作が行われる。なぜか? それだけ、そこで生まれる「あぶく銭」の量が尋常じゃないからだ。つまり、これこそ「新自由主義」という、一時期はやった

そのものなのだw
当たり前だが、民主主義がなくなれば、その「民主主義に関わって発生する不正」は無くなる。でもそれって、

  • 民主主義が無くなる

ことと同値なわけで、もともとそんなことを求めていたのかい? って話にならないかい?